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#46 生徒が勝手に学び始める英語授業⑥ 生徒の学習進度を記録しよう。

さぁ、今日も張り切っていきましょう。令和の新教育「生徒が勝手に学び始める英語授業」実践です。

突然ですが、皆さんが中学生の時・高校生の時、「勉強が進んでいる感」「勉強を積み上げている感」って感じていました?

例えば、今まで取り組んできたプリントがどこかに保存してあると(うちの息子は段ボールに入れている)、なんとなく「あ、俺勉強しているなぁ」って感が出ますよね。そのプリントがどんどん積み上がっていくと、さらに。

例えば、辞書で知らなかった単語を調べた時に、そのページに付箋をつけて、その付箋が調べるたびに増えていくと、「あ、俺国語の勉強頑張っているなぁ」感がでます(習熟の度合いはさておき)

中学生の学習も一緒で、「俺って、今までどのくらい勉強してきて、今からどんなことを勉強(トレーニング)していったらいいの」がわかる、見える化できているとすごくいい。実は、これが「生徒が勝手に学び始める英語授業」にとってはなくはならない考え方です。

そのために、生徒たちの学習進度を記録する(そして今からどんなトレーニングをすればいいのか)シートを常に大型テレビに表示しています。

実物は、こんなかんじ

このエクセルシートの左側に生徒の名簿があります

私が主催している「英語教員がちサロン」(入会お持ちしています・無料)で一緒に実践している先生方の中では、これを「ポートフォリオ」と呼んでいます。

「生徒が勝手に学び始める英語授業」には、このポートフォリオが欠かせません。このnoteでは、私が作っているポートフォリオの作り方をご紹介します。

なんでポートフォリオが必要なの?

なぜこのエクセルシート(通称ポートフォリオ)が必要なのか、をお伝えします。それはやはり、最初に伝えたと通り、「俺って、今までどのくらい勉強してきて、今からどんなことを勉強(トレーニング)していったらいいの」をみえる化させるためです。

そしてそれは同時に、「先生が生徒にどんなことを勉強してほしいのか」「どんなことをトレーニングするといいのか」を伝えることでもあります。

また、クラス内のすべての生徒がどのくらい学習が進んでいるのかがみえるため(決してテストの成績ではない)、「え、あいつ頑張ってんじゃん!」がすごくわかりやすい。

だから「あいつ頑張ってんじゃん!俺もがんばろっと!」とか、逆に「あいつ最近進んでないぞ・・・、俺英語得意だしアドバイスしよっと」という流れになりやすい。

どうやって作るの?

これは超簡単。

エクセルシートの1列目に名簿。

1行目にテストまでにクリアすべき課題を入力していきます。

これだったらUnit2のP22の音読課題の部分です。

これは後ほど詳しく書きますが、私はテストからテスト(例えば中間テストから期末テストとか、始業式か中間テストとか)までを1ピリオドとして、授業を考えます(言い換えると、ポートフォリオの「1行目」を考えます)。

その1ピリオドの間に、単語・音読・暗唱・アウトプット課題などなどをポートフォリで生徒たち伝えながら、教科書の学びを6周から7周を目指しつつ、生徒たちその課題の合格を目指します(本何冊も出している割とわかりにくくなっていてすみません、本当、みにきていただいたら一番早い)

誰が合格・不合格を判定するの?

ポートフォリをに書かれているタスク(例えば、P22ページをスラスラと音読しよう、とか、P24ページを暗唱してタブレットで動画を撮って提出しよう、とか、今まで学習した文法や表現を駆使してあなたの「推し」について8分以上書こう、とか)に関して、

基本的に合格・不合格はすべて先生が判定します(ここが生徒たちにとって力つくポイント)。そしてそのテストを先生に発表しにきたら、必ずフィードバックを受けます。

だから、旧来の先生1人VS生徒30人という授業構図ではなく、先生1人VS生徒1人が30パターンある感じ。そして、先生(すなわち私)は、生徒たちの英語の力や学習状況を1人ひとり把握できちゃう。

このやり方に慣れてきて、そしてALT(英語科にはALTの先生という伝家の宝刀を使えちゃう)が教室に来てくれたときには、スローラーナーを先生(すなわち私)が指導して、それ以外の生徒をALTがパフォーマンスをチェックするというシステムも可能です。

いや〜、自分で書いてても楽しい。

進度が遅い生徒はどうするの?

進度が遅い生徒へ対応は、2つ。

パフォーマンスに締切を設ける。

このシステム(生徒が勝手に動き始める英語授業)では、生徒たちが「何をすべきか」「生徒たちがどんなトレーニングが必要か」一目瞭然です。

でも、これも今度書こうと思うけど、一度提示しちゃったら引っ込められないところはあるので、ポートフォリオで提示する課題を考えるのは結構神経使います。

ということで、各タスクに締切を設けることは結構有効でした。スローラーナーほど、自分の学習調整力がまだ甘かったりするので、そこは先生がきちんとコントロールする必要があるかもです。

常に先生の近くで勉強するようにさせる。

先述の通り、スローラーナーに関しては、先生の個別指導をしっかりと行う必要があります。これは賛否あるかもしれませんが、先生の指定で個別指導ができるような席にすること検討すべきかもしれません。

進度が早い生徒はどうするの?

塾に行っていたり、公文式に通っていたり、帰国子女だったり(今まで担当した生徒の中で、中1の4月で英語検定2級レベルの生徒がいました)、何らかのアドバンテージのある生徒はいます。そして、個人的にはどの教科よりも生徒の力のばらつきが大きい教科だと思っています、英語って。

そんな進度の早い生徒への対応は、これも2つかなぁと。

ヘルプ。

これは言わずもがな。クラスの生徒へのヘルプ。このシステム(ポートフォリオを常に提示しておくやり方)では、どの生徒がどのくらい進んでいるのか、逆にどのくらい進んでいないかが一目瞭然です。だからヘルプもしやすいかと。

負荷のある課題を課す。

例えば、洋書の多読(研究によると、内容を問う質問をすることがGOOD)やALTの先生とのスピーキング課題など。

そんな課題を追加することも簡単です。

総じて。

話題が(マガジンの中で)あっちゃこっちゃいっているので、このへんで言語化しておきます。

私の提案する「生徒が勝手に動き出す英語授業実践」 = ポートフォリオで課題が見える化された授業システム(このnoteのことね)+ 精選されたコンテンツを完全習得を目指して学びながら、教科書6周から7周を目指すラウンド式の英語授業

です。

うーん、これはかなり長くなりそ。本当に見にきていただけたら早いんですけどね・・・!

Zoomで教えて!というリクエストがあれば、いくらでもセミナーいたしますので、連絡ください!

ではでは!!

次は、教科書6周から7周をどう学ぶのか、教科書の内容理解編を書きます!

ちなみにライティングの授業実践が本になりました。明治図書から出版しています。参考になれば↓

スピーキング活動にお悩みの方は、こちらもぜひ参考にどうぞ。新刊です。

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