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はがない

僕は友達が少ない。2000年代後期に流行したライトノベルシリーズの話ではない。(こんなネタを出すとまた部下に老害だと言われそうだ)
僕には友人と呼べるだけの人間が少ないのだ。

LINEの「友だち」欄には550人ほど登録されていた。しかし、彼らの中に真の意味での「友人」はおらず、ほとんどが「知人」にカテゴライズされている。まずアオイが考える「友人」の定義だが

①いついかなるタイミングでも気兼ねなく話せる
 例え半年連絡していなくても、さも昨日まで会話をしていたかの如くコミュニケーションが取れる。そこに気遣いなどという概念は介在しない。
②沈黙が許される、苦痛でない
 会っているときの沈黙が気にならない。何かを話さなければ、といった焦燥感に駆られない。
③相手側にも「友人である」と認識されている
 (相手側の「友人」の基準にもよるが)相手側からも同様に「アオイは友人だ」と定義づけられない場合はノーカウントとしている。

と、ここまでの時点で言いたいことは色々とあると思うので、君たちが考えうる反論を一つずつ全て潰していくとする

・友達めちゃくちゃ多そうなのに(笑)
アオイに対して「コミュニケーションが得意そう」「チャラそう」などとった印象を持っている時点で、お前はアオイのことを何一つ知らない。
私は自分で想定したシナリオをなぞることに秀でているだけであり、根幹の部分では相手への共感性が著しく欠如している(俗語で言えばアスペである)ので、けっしてコミュニケーションそのものが得意ではない。ハイパー利害重視人間でもあるので、メリットがない人間とはそもそも深く交流すらしないので、チャラいどころが親しくなればなるほどクソがつくレベルの重い人間である。アオイに対してそういった印象を抱かなかったそこの貴方!おめでとうございます。貴方は私にとってさほど価値がない人間としてカテゴライズされております!(悪い意味ではなく、と書きたかったが悪い意味以外に捉えようがないので往生際の悪いことは言いません)

・作らないの?
とうの昔に三十路も超えて、今更「新規の関係を作る」といった行為が億劫すぎる。利害関係を第一に考えてしまうこの捻くれた性格を今更理解されようとも思わないので、好きな人だけ寄ってくればいい、というスタイルを貫いていたところ「こんな自分のことを好きになる人間なんて頭がどうかしている」と感じ、近年では稀に芽吹いた関係性ですら雑草のごとく根絶している。数回食事に行った程度の相手を「友達」と定義づけられる脳内トモダチコレクションみたいなお前とは違うんだよ。

・私は友達だと思ってたのに(爆汗)
こういう種類の人間に限って、上記の悩み(の片鱗)を打ち明けると「きっと救ってくれる人は必ずいるよ!」などと無責任な言葉を放つ。じゃあお前は何なんだよ。もうブロックしていい?

・そうやって斜に構えてるから出来ないんだよ
そのとおりでございます、自分でも重々理解しております。人間性が未熟なので、他人と利害関係を抜きにした対等な関係を構築できません。よって自然とマウンティングできる年下としか交際できません。価値観や倫理観が凝り固まり、年齢のせいかガードも硬くなり、プライドとセルライトばかりが大きくなった同年代のババアと仲良くするメリットが見当たりません。すぐに友人関係とメリットを直結させてしまう、こういったところだと自負しておりますが、治す気もないです。

以上の点から、「アオイには友達がおらず、今後増えることもない」といった事実が浮き彫りになる。ただ負け惜しみを言うとするならば、アオイの中では「友達」は非常に疲れる存在であることには違いないので、「知人」くらいが丁度いいのである。一緒にラーメン屋に行ってくれる知人・ゲーセンで遊ぶ知人・たまに会って性行為だけして解散する知人。世の中には黒と白の間に様々な灰色が存在して、それらに名前がつけられることはないのだ。

こんなくだらないnoteを書いているうちに空が明るくなってしまった。科学的に朝焼けと夕焼けを写真だけで判別することは不可能らしい。友人と知人の線引も本当は存在しないのかもしれない。

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