大原扁理さんの著書3冊『20代で隠居』『年収90万円で東京ハッピーライフ』『なるべく働きたくない人のためのお金の話』を読みました
大原扁理さんの著書3冊
『20代で隠居』
『年収90万円で東京ハッピーライフ』
『なるべく働きたくない人のためのお金の話』
を読みました。
最初は『なるべく働きたくない人のためのお金の話』を本屋で見かけ、図書館でも借りれるということなので借りてみたのですが、それを読むうちに、一冊目の『20代で隠居』、二冊目の『年収90万円で東京ハッピーライフ』も読みたくなり借りた次第です。
もう少しゆっくり読もうかと思っていたのですが、私の次に借りたい方が予約されたので、「ちゃんと早めに返してあげねば」と思い、すぐに読んだ次第です。
忘れないうちに感想をまとめておこうと思います。
※注意※
自分が分かればそれでいい文章しか書かない。また本を一気に3冊読んだのでどの本にどの記述があったか忘れたところも。ご了承を。
ざっくりそれぞれの3冊について
『20代で隠居』: 大原扁理さん(以下:親しみをこめて勝手にへんりさんと呼ぶ)の記念すべき第1作。そもそも隠居生活って何?普段どんな風に生活送ってるの?みたいな内容が中心。なんというか、へんりさんの生態を知りたいならコレといったかんじ。
『年収90万円で東京ハッピーライフ』: 一冊目と似た内容もあるが、前作よりへんりさんのバックボーンに重きを置かれている気がする。へんりさんがどういう人生を歩んできて、どういう変遷を経て隠居になったのかが一番よく分かる本。この本を見てつくづく思ったが、へんりさんなかなか過激な人生を歩んでおられるなあ…と個人的には思った。
あと、へんりさんが人生について、就職について、結婚について、お金について…などなど人生に置いて付き合っていく問題、人々が抱えやすい悩みたちについて、自分がどう思っているかをトピックごとに話してくれてるところがあり、そこはまさにへんり節全開といった感じだった。やっぱりそういうことらをどう捉えているかって、その人らしさが出るよね。
一番へんりさんの内側を知るならこれかなあという感じがする。
『なるべく働きたくない人のためのお金の話』: 3作目。へんりさん自身のことも書いてあるけど、この本はそこから更にもう一歩踏み込んで、「過去の自分と同じようにお金や仕事で苦労している、苦痛を感じている人達がどうやったらもう少し穏やかに暮らせるか」を自分の経験と視点から答えてくれている本といった感じ。私はこのことが一番知りたかったのでこの本が一番読みやすかったです。
あと、1冊目→2冊目→3冊目と新しく出された本になるにつれて、装丁のデザインが少しずつカドが取れていって、親しみやすいものに徐々になっていくのが個人的には面白い。
最初はへんりさん自身が描いたお世辞にもうまいとは言えないイラストで、タイトルのフォントも独特だったのに、2作目になると、イラストも含め装丁全体がゆるくなって、3作目になると読みやすくて万人に愛されそうな丸っこい字体と中性的なへんりさんのイラストがとてもかわいい。
なんだかこの装丁に沿うように、書かれている内容も少しずつカドが取れていっている気がするからますます面白い。「へんりさん丸くなったねえ…(色んな意味で)」と感慨深くなります。
で、自分は隠居できるのかというと
ムリですね!週休5日は憧れるけどムリ!
まあ、そもそも私は、へんりさんとは違う部分も多くあって、スタートラインがもう違うんですから当然かもしれないですけど。特にムリと思ったのが以下。
・冷暖房は使わない…ムリ!しかも私の地域は日本海側。日光による気温上昇など期待できないのである!
・野草を食べる…自分は結構市街地に近い場所に住んでいるので、歩いて野草を食べるには少し郊外に出ないといけないし、結果ガソリン代がかかってしまう。何よりへんりさんみたいに見分けることができず腹を下しそう。実家の立地ならなんとかできそうなんだけど…
・介護のお仕事…へんりさんの週2のお仕事は介護なんですけど、私はこれがとことん向いてない気がする。嫌いなものは子どもと老人なので。介護学校に通っていた経験のある夫や、老人の方が多く通う病院で働いてた母からの話を聞いてもろくなものないし。本当は教育や介護が平気だったらかなり有利だと思うんですけどね。だって常に人手不足だから。でも、私にはムリ。きっと時給100万でもやらないと思う。
ということで、私に隠居は無理そうでした。
でも、へんりさんの将来・お金に関する考え方は納得できるものが多かったし、やってみようかなと思えることも多々ありました。たとえば携帯持たないとかね(笑)
あ、ただ、お金を擬人化して考えるはちょっとまだ私にはハードルが高いかな!若干宗教くささもあるからね!うちの親が宗教熱心で、ちょっとそういうやつには飽き飽きしてることもあって、心が軽く「あ、それはちょっと…」って拒否してしまった…笑
でも、お金を一人の人のように大切にする、かわいがってやるっていうのはお金持ちの本だと必ず出てきますし、やっぱり大事なのかなあ。
とりあえず私は唯一出来そうだと思った「応援したい店にお金を使う」を実践したいと思います(笑)
へんりさんの本にここまで夢中になれたわけ
へんりさんの本をなんだかんだ3冊とも全部読了してしまったのは、やはりへんりさんのような人物に憧れているからだと思います。
ちなみに、今でもよく読む本に、Phaさんの本や借金玉さんの本もあります。このお二人にもへんりさんにも共通していること、それは、自分自身の軸をちゃんと持っていらっしゃることです。
自分という人間がどういうものかをきちんと分かっていて、その自分という人間は社会の枠の中で生きていくには厳しい気質だということも経験していて、でもそれで自分を責めたり腐ったりしないで受け入れているところ。社会に対して疑問を持ちながらも、決して関係を断絶せず、距離感を試行錯誤しながらすり寄せているところ。そういうところがとてもすごい。
常に周りを気にしていてビクビクしていた私にとってはまぶしく見えますね。
きっとカフェのオーナーとかが好きなのも似た理由があると思っていて、ほら、カフェって自分の自慢の料理を出して、人をもてなすじゃないですか。つまりあの空間はカフェのマスターが「好きな」料理と「好きな」装飾と「好きな」音楽と好きな「本」で満ち満ちているわけです。言うなれば衣食住すべてにマスターのこだわりが詰まっていて、料理を待つ間に店内を見渡したり、並んでる本を見たり、メニューに目を通したり、いただいた料理を味わったりすれば、マスターの人となりがおのずとじわりと伝わってくるんですよね。そういうのっていいな、しっかり自分の好きなものが分かっていて、それを臆せず出していく感じ。かっこいいな。って思います。
そういう「しっかり自分の好きなものが分かっていて、それを臆せず出していく感じ」がPhaさんや借金玉さん、へんりさんからも伝わってきて、なおさら私は惹かれるのかもしれない。そう思いました。
いずれにせよ読んでて楽しい本でした。時間をあけて、また借りて、今度はじっくり味わうように読みたいところです。
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