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東京

上京して1年と11ヶ月が過ぎた。

東京に出てきてすぐに、初めての緊急事態宣言が出た。その後しばらくして職を失った。家族もいない、友達や知り合いも少なくて心細いなか、ありがたく頂いたお仕事とバイトをかけもちしてなんとか食いつないだ、2020年。
去年はなかなか悲惨な1年だった。ある朝、腰に異変を感じて突然起き上がれなくなった。でも働かないわけにもいかず、痛みを堪えて5日ほどがんばったところで仕事中に歩けなくなって病院へ行運ばれた(正確には自力で行った)。椎間板腰痛症、ヘルニアの一歩手前だと言われた。相当しんどかったけど1ヶ月ほどで回復した。なんの補償もないフリーランス、1ヶ月のロスは厳しい。さぁてこれから取り戻すぞ、と気合いを入れていた夏の始まりにコロナに罹患した(地獄の日々は割愛)。そこから12月まではもう、ぼろぼろだった。下がらない熱、体力の戻らない身体、続く謎の頭痛、止まらない脱毛、働けず稼げないストレス、先が見えない不安。体力的にも精神的にも金銭的にも辛くて、いっそもうこのまま死んだほうが楽になっていいかも…とおもったほどだった(だれにもいってないけど)。

それでも、すこしの光があるうちは人間死なない。たぶん。

ひかり、は、人によって違うと思うけど、わたしにとってのソレは、溺愛しすぎている甥の成長をもう少しみたいだとか、日本一好きなミュージシャンの新譜を聴きたいだとか、せっかくなら1本くらいは映画撮りたいとか、いやいや、なら長年の夢であるゲストハウスも作りたいしカフェもやりたいとか、まだスリランカで現地のカレーを食べてないとか、オーハイの友達のカフェにも行ってみたいとか、ポルトガルとスペインとメキシコにも行きたいんだったとか、コロナ禍で会えてない友達の家族写真撮りたいとか、かわいい弟の結婚式には出たいとか、そもそもわたしだって1回くらい結婚もしてみたいし、運と縁があれば子どもも欲しいし(強欲)、ていうかいままで散々お世話になったみんなにまだなにも返せてないだとか、そんなことを考えはじめたら忙しくなって、ちょっと元気になった。笑

地元に戻ることも正直考えたけど、なんていうか、まだ、戻る感じがしなくて(家賃クソ高いし帰ったら楽だし地元最高だしいつでも帰りたいんだけど)、なんだかんだで東京での暮らしは意外とわるくないし、まだまだ知らない魅力があるのもわかるし、ハウスメイトも大好きだし、もう少しここでがんばりたいとおもってるんだなと気づいた。

だから、今、
上京して1年と11ヶ月が過ぎた。
と言えることがわたしはとてもうれしい。

今日は雪の予報で急に仕事がなくなったから、
時間があるついでに記しておくことにした。

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