自分とか、ないんだ
わたしは専業主婦で、
息子もやっと園に嫌がらずに行くようになり、
時間が少し出来た途端、
何かと存在意義を考えがちである。
そんななか、
気持ちを前向きにしながら、
出来ることを模索して、
精一杯頑張る。
毎日やる事はそれなりにあるけれど、
もっと何かの役に立ち、誰かに喜んでもらいたい。で、あわよくば仕事にしたい…
などと思い、「7つの習慣」などを読みつつ、
気持ちを奮い立たせていた。
先日、家族で本屋さんに行った時、
旦那が気になっていたという、
こちらを購入した。
東洋哲学には、興味があった。
たしか山田玲司さんが、
今この時代にこそ東洋をインストールせよ、と何かで言っていて、その言葉が妙に沁みたのだ。
早速こちらを読んでみると、難しい文献をいっぱい読んだ著者・しんめいPさんが、たのしくさらっと読めるように工夫しながら、荘子や老子、ブッダや親鸞などの教えを解説してくれている。
空海がこんなにすごい人だとは知らなかった。
古文は全くわからないので、今まで読むことを放棄していたが、著者の意訳ならわたしでも意味が掴める。
おもしろいし、昔の偉人も悩んだりやらかしたりしながら悟っていっているのかなと、親近感すら湧いてくる。
龍樹の教えから、導き出してくれた言葉が書かれている。
宇宙規模で考えると、ただ今ここに存在していることが不思議で、奇跡としか言いようがない。
藤井風の歌詞をふと思い出した。
専業主婦は、しっかりやろうとすると、
やるべきことが山ほどあり、
出来ない部分を責めたり、
逆に開き直ってしまったりすることがある。
けれど、ありのままの自分や周りをそのまま肯定するっていうことから始まるのかもしれない。
ダメだとか立派だとか、勝手に「評価」しないということも。
いまを生きてかたちづくっている一員として、
自分にも人にも優しく、機嫌よくいることが、きっと良いなにかを生み出すと思った。