夢日記
2022.1129
子どもが1人消えた。
どこを探し回っても見つからず、空き地で遊ぶ子どもたちに聞き回ると、廃れた集落へ行ったという。
2人の男の子がモジモジと話しかけてきた。自分たちも一緒に言ったがあの子だけが戻って来られなかった、と言った。彼らもまだ信じられないようだった。
私はその2人と、面白半分でついてきた女の子を連れてあの子が消えた場所へと向かう。
崩れかけた家々は、私たちが奥へ進むほど自然と一体化していて、かろうじて足を踏み入れられた所は一階の2部屋だけが形を保っていた。
手前の部屋は朽ちた天井と周囲の木々からわずかな光が差す。もう一つの部屋は窓もドアも原型が無いのに暗い。四畳半ほどの部屋には小さなプロジェクターがあり、壁紙の跡が残る板に紙芝居のようなものを映している。
それは小動物たちが異世界を旅して仲間を取り戻す話。床と壁の間にはしる亀裂から噴き出した風は、私に腹を括らせる。
赤茶色の狐が私で、萎れたヤマアラシがあの子だ。あちら側へ行かなくては取り戻せないのだ、と。
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