領主基本戦術をユニット性能から考える

AOE2を初めてやった方は、いろんなサイトや動画を見たり、コミュニティ等でまず23弓 22斥候について触れられる機会があると思います。

昨今のアラビアでは前衛弓・後衛斥候がスタンダード戦術である。この理由を考える・・・前に以前のスタンダードを振り返る。昔(AOC、HDのころ)は前衛領主弓・後衛即城主騎士がスタンダードだった。これは騎士の価値(戦闘力・コスパ)が高かったため入れるなら即城主に入り騎士を出したかった。敵陣から距離があり敵兵の危険にさらされにくい後衛が主に目指した。前衛は弓・軍平・民兵弓・民兵即城・TR・槍散兵と選べる選択肢が多かったが領主兵で騎士とまがりなりに戦えるユニットというと、槍か弓しかなかった。じゃあ槍散兵でもいいのかというと、前後衛の軍が集結した戦場において、弓・騎士VS槍散兵・騎士は前者が勝つため、前衛は領主から弓を出し、敵前後を荒らすべく行動した。

弓騎士VS槍散兵騎士の図

軍平他より弓がスタンダードという理由は別機会にリスクと勝利条件の観点から考察する。

もちろん他にもパワフルなユニットは存在していてコンキスタドールや羽弓など典型的だが、ユニークユニットであるため特定文明でしか使えない。

AOCHD終焉期に近づいてくるとこの状況が一変し、前衛弓後衛斥候という戦法が台頭し始めた。後衛が通常の21進化し領主で斥候を出しても23弓で生産される弓が6~8矢羽根入りになると斥候単体で弓を全滅させるのは難しく逆に斥候がやられてしまう。しかし前衛弓・後衛斥候VS前衛弓の2VS1構図となると斥候の性能が激変し、あっという間に弓側が負けてしまう。

弓斥候VS弓 挟撃の図

これには前後衛の連携が必要不可欠だがこの付近の時期からVC(ボイスチャット)が流行り、連携の精度が格段に上がってしまった。またDEになって建物のHPがどんどん下がり柵や壁の建造速度が遅くなったため建物にも頼れず弓単側が大打撃を受けてしまう。騎士が前線に来る17~18分頃には内政をズタズタにされ弓がいなくなったボロボロの前衛の姿を目にすることができる。この騎士が来る頃には相手の素弓は自陣の安全な所へ引き返している。騎士鎧2騎士5~6もいればこの弓の塊を倒し返すこともできるがその前に陣地に隠されてしまい、せっかくの即城アドバンテージが活かせる時間に活躍しにくい。相手前衛陣地を破ろうと騎士で建物をたたいても修復や後ろに家壁されてしまうためカウンターが成立しにくい。

即城騎士カウンターの図

弓は建物を飛び越えて建設農民が打てるため建物で守りにくいが騎士は簡単に守られてしまう。それでも先に城主に入っているわけだしトレードオフのメリットデメリットなのでは?という考えもあるがランチェスターの法則に基づき、特に1ターンにユニット全員が攻撃できる弓というのは戦闘力が数の2乗と捉えることができるため、前衛の弓数を減らされることはかなりのデメリットとなる。

このような理由で前衛を殺さないようにするには後衛が斥候選択し前衛が1VS2にされないような動きが流行していったと筆者は認識している。

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