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絶滅図譜

樋上公実子展「月虹・絶滅図譜」を見に、パラボリカ・ビス鳥越倉庫へ。

初めて行ったのに知っているような覚えているような感じがする場所というのがあるけれど。

樋上公実子さんの絵に漂う空気は、なんだか知っているような気がするもので不思議だ。描いてあるものは初めて見るものでも、その絵の中の空気は知っているような、まえに嗅いだことがある香りのような気配がある。

写真やプリントでみるより、実際の絵を見たほうがその気配が濃い。

絵中の人であっても、生き物であっても、ティーカップでも、黙ってじっと何がの気分に浸っているその感じを知っているような気がするのかも。

今回の展覧会は細ーくて白ーい毛を持った、ちょっぴり悲しい絶滅の運命を持った生物たちの絵。けれど、絶滅する生き物たちは特に困った様子もなく、静かに光っているだけ。

エレガントなのだけれど、ちょっぴりユーモアもある生き物を小型の窓から除いているみたいな、面白い展覧会でした。本人?たちは、全滅しちゃうのなんて、ふーんだと言うような感じがいい。


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