没後50年 記念展

4月に竹橋の東京国立近代美術館へ鏑木清方の没後50年記念の展覧会へ行きました。混雑を避けて午後の比較的遅い時間に。

有名な三名の美女、新富町、築地明石町、浜松河岸が並んで展示される。清方の美人画や風俗画が好きで、本やばらばらに展示される展覧会にはいくけれど、このように鏑木清方ばかりの展覧会はあまりないので、まとめて見られてうれしい。本人のインタビュー音声が会場内に流れていたのでそれも聞けて人柄を少ししのぶことができる。

築地明石町の展示場所では、有名な三名の美女のあまりの美しさに、去りがたい人がたくさん付近にたまっていたのが印象的だった。

風俗画も面白く、大型の作品も結構あった。みな美しい。庶民の生活を描いたものが多くあって、それらも庶民を描いてはいるけれど、どこか水で洗ったように清らかだ。

登場する女性たちの着物の合わせ方、仕草、着方も今とは全く違ってどこかゆったりした優雅な雰囲気が漂う。着物の柄や色など今とはまったく違い、きれいだと思う。今の生活、街には合わないのだろうけれど。好みとしてはこちらのほうが好きだ。
今の人とは違う手つき、足つきの様子も、現代の生活を送る身から見ると優しく可愛らしく見える。


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