正義のミカタ~I’m a loser~を読んだ  

なんとなくタイトルにひかれて手に取った本。
著者は、本多孝好さん。誰だ?知らない(笑)

でも1ページ目から引き込まれて夢中になってしまった。
高校で壮絶ないじめを受けていた純粋な少年亮太が、ついに大学に入学する。母校の出身者が誰もいない大学を選んだはずだったのに、美しい蝶になるって、生まれ変わるって信じていたのに、なんと、彼をいじめていた悪の根源の奴と大学で遭遇・・・。お先真っ暗・・・。もう大学をやめよう。

そんなとき、一人の学生が助けて、守ってくれる。
そして、彼と一緒に、「正義の味方研究部」に入ることに・・・。

学生時代、いじめられてたことはないが、さして目立たない存在感のなかった私は、なんとなく、主人公の亮太に共感。
彼のいいところは、いじめられても、ひどいめにあわされても、自分で考えて受け止めていること。そして、決して身勝手ではなく、家族や周りことを大切に考えていることだ。ひょんなことで手にしたお金も、妹やお父さん、お母さんのために使おうとする。利己主義とはほどとおい、卓越した思いやりを持つ彼は、実はものすごく魅力的である。

そしてぶれない。
最後まで、自分の心の声に正直に向き合おうとする。
弱そうで弱くない。
芯がある人は魅力的だ。他者を思いやれる人もまた魅力的だ。
たとえ、かっこよくなくても、そのほうが自分らしいと思える境地。
逆にかっこいい。
そんなことをしみじみと感じさせられた本でした。

かっこ悪いことのかっこよさって、もしかしたらあるのかもしれないし、
かっこ悪いけどそれが自分って気持ちでいると、開きなおって、自然体になる。かえって楽なのかもしれないーそんなことを考えさせられました。

完璧主義じゃなくていいよね。



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