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斬新なアイディアに心動かされ。

 今日はゼミの定例会があった。
 初めての定例会への参加は緊張した。緊張したら喉が鳴ってしまう癖があるのだけれど、今日も通常運転で喉の鳴りが発動。緊張なんてしないもんと言い張っていたのに、正直かなり緊張していた。

 今日1番心に残った話は、事業構想大学院生且つ長野県公立学校の校長先生の事業構想。

 高校生と地元企業を繋ぐ斬新なアイディア。高校生が職業体験のようにアルバイトとして働きながら、企業から出された課題(問題点や改善策は何か高校生にアイディアを求める)に取り組み、体験レポートとして書き残し、最終的に社長など企業のトップ陣にプレゼンをするという流れ。高校生にとってはこのような経験が大学のAO入試に活用できるというメリットがある一方で、企業にとっては自社に適した人材を発掘出来るというメリットがある。いわゆる、win-winな事業。

 事業構想立ち上げの背景にあるのは、日本における教育に対する公的資質や高校生の社会と自己との関わりに対する意識が、世界的にみても最下位レベルであるということ。どんな人生を送りたいのか、何を意欲的に学びたいのかも分からず、ただひたすらに与えられた課題をこなしていく高校生。そんな状況を変えようと、教育の現場で長らく活躍されてきた1人の校長先生が声をあげた。

 その方のお話を実際に聞いて、私は自身の高校時代を振り返った。部活と勉強の忙しさに疲弊する毎日。日々部活に追われていた私は、高校教育のあり方に疑問を持つこともなく学校から出される課題に必死だった。幸いなことに部活という熱中するものがあった私は、部活での経験を軸にAO入試でも自分をアピールすることが出来た。一方で、部活に特に所属していない、或いは所属していたとしても強みとして活かせるほどの成果を得られらなかった友人たちは、高校生活を通して何を経験し学んできたのか分からないと嘆いていた。

 留学をしていれば留学経験を強みとしてアピール出来るのかもしれない。しかし、留学は経済力がある程度なければそもそも出来ないことであり、全ての人に公平に与えられた機会じゃない。たとえ留学したいという強い意志があったとしても、家庭の事情で実現出来ない人だっている。

 高校生と企業を繋ぐこのアルバイト体験は、ある意味で、手頃且つ近場で体験できる短期留学的な、誰でも参加出来る公平な機会なのかもしれないと思った。

 従来の教育体制を変えるべき時が来ている。
 学習意欲を掻き立てるような、体験型の授業。そんな魅力的な授業が日常的に行われている将来を想像すると、何だかワクワクする。


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