最近のゆに鍼灸院(ただの日記と少し宣伝)
4月の上旬に息子が発熱して、その時点で2週間の自主ロックダウンとそれに伴う休業を決めて、2週間は夕方の散歩以外本当に家に引きこもっていました。
その間に緊急事態宣言が全国に広がったり、保育園も強力な自粛要請があったりして、それ以前から遠方からの患者さんはお断りしていましたが、2週間明けて営業を開始してみても、まあ開店休業みたいな感じで、仕事がなければ保育園にも行かせないようにしていて、そのまま大型連休に突入、家事ごはん散歩で毎日が過ぎていきました。
とはいえその散歩というのが、家から徒歩1分の哲学の道だったり、自転車でほぼ誰ともすれ違わないで行ける、しかも無人の南禅寺だったりして、そもそも私も息子も特に繁華なところへ行くのに興味がないタイプなので、仕事がない、息子とべったり、夕方は散歩、というある意味とても贅沢な時間を過ごしていました。
いや、仕事せえよ。みなさんに役に立つ書き物とかできるやろ。
それは自分にもツッコミを入れていたのですが、息子の発熱は2歳ちょうどにして約半年ぶり、しかもこの新しいウイルスが感染を広げているタイミングだったし、うちは介護の事情で2人暮らし、フルワンオペなので、
「これは、私はここで仕事の行く末のこととか考え始めたら絶対病むな。そして、この熱が何だったとしても私はなんとしても何をも発症するわけにいかない、そうなったら息子はどうなるんや」
と、自分の余力の少なさキャパシティの小ささ、ビジネス関連の頭の悪さを総合して、「仕事のことは一切考えないでいい、そして全力早寝」と決定しました。そしてそのとおりに実行しました。そのへんの、自分の体力不足と無能さへの割り切りは早いのです。
結果、世の鍼灸師さんやアスレティックトレーナーさんが、おうち生活でできる養生やトレーニングを次々とWebにアップされている中、みんなすごいなあ、と思いながら寝て起きてタンパク質を摂って息子とトーマスを見て散歩に行ってました。
息子は39℃台の熱を出してから平熱に戻るまで3日かかり、一応かけとこかな…とかけた#8000子供緊急電話相談でも、
「熱は高いようですが、からあげを食べられているということは体力に余力もあるようですし、十分自分の免疫で戦えているということですから、受診はされなくてもいいと思われます」
という「ですよね」なお答えをいただき、ただただ、食べて寝て治っていきました。
私はといえば案の定特に焦りもせずに(焦れよ)早寝、なんか勢いあまって早起きして早朝6時からのヨガクラスに参加しはじめて絶好調。健康だしきげんもいいし、なんかこういう毎日ええかもしれへんな…って当然だ、仕事全くしてないから。滞ってた家事も、家の片付けもゴリゴリ進んだ。
そういう毎日の中で、私、仕事がんばっててんなあ、と、思いっきり自画自賛するようになりました。いつも、仕事も家事も積み残して、ただただ健康状態を維持するためにすべてを打ち捨てて早寝してたけど、そりゃそうだよな、一人で仕事と家事と育児を企画立案実行して、全部一日24時間に乗り切るはずないわ、とすごく納得しました。
産休明けて、体調が安定せずにアレルギーから何からあらゆるものが呼吸器に来てまともな声が全く出ない半年以上を越えて仕事して、年明けてこの2月3月はけっこう「みっちり」と言っていいほどのご予約をいただいて、昼間元気に施術をするために、睡眠を最優先する生活を送っていました。
私のポリシーとして、鍼灸師として、自分が「ほんとうに」元気でないと施術はできない、というのが「最低ライン」だと思っていて、それをこなすには毎日ほんとに寝ないと全然間に合わなかった。
もうちょっと若かったり、もうちょっと店が暇だったり、もっと腕があって臨床に余裕があったりしたら、ちょっと夜に書き物したりできるんだろうけど、今の自分はどれにも当てはまっていないので。
で、まあ、自分で始めた二十四節気のマガジンもぶっちぎって毎日寝てたわけですけど。
あきらめてないです。私の得意ワード「やめてへんし」。
3月頃に「ちょっとまとまって休みを取って、息子には保育園行ってもらって、仕事のやり方とか、自分のこれからとか、じっくり考えたほうがいいかもしれない…でも休めるほど経済的余裕がまだないし…」と思ってたのが、思わぬ形でほんとに全部休みになって…いや息子がずっと家におるから望んだ形ではないわけだけど、根本から考えるという視点はできました。
どうしても仕事を中心に置いて、経済的なことも合わせて考えてきていましたが、私はやっぱり「暮し」「生活」自体が好きなんだということを改めて発見したし、そっちが土台であって、楽しみたいことで、そのために仕事をしているんだな、と心が決まりました。
長く、仕事を思いっきりやっていることが自分の存在意義、みたいな、仕事にすがりつき、それがなければ自分は価値がない、という生き方をしてきたけど、だんだんそうでもないな、ということがわかってきて、それが子を持ってさらに「うん、そやな」ということがわかり、今回のこの1ヶ月くらいで「やっぱりそうやった」と確信して心の底まで納得した感じです。
いつも、鍼灸師として、同時にアスレティックトレーナーとして、自分の体のケアをする、ということをすごく考えて伝えてきたわけだけど、それを仕事にしていた私は、自分のことはあんまり大事にしてなかったです。その頃の黒歴史については、以前ながーくブログに書いたのでお時間のある時にどうぞ。
だからもう好きなことをして好きなように生きるんだ〜、
というわけなんだけど…
考えてみたら、ここまでのプロセスこそが「養生」だったわけです。
とことん、自分のことをよく見つめる。ほんとに自分がやりたいこと、大事なことは何かをよく考える。
それを中心に置いて基準にして、できることはやって、その時できないなら無理はしない。
できるようになるために、自分の力を増やす努力をする。具体的に、少しずつ、途切れてもあきらめずに。間違えてたらまた戻ってやり直し、繰り返し。
以前の私だったら、あああ息子の熱、こんなときに!仕事うまくいきかけてやっとお金のことも安心できるかと思ったのに!他のみんなやってるのに!よおし睡眠削ってでもやるぞやるぞ!ごはん食べてる場合じゃない!
とかいってまたばたーん、とやってたかもしれないけど、それをしないで済んだし、気持ちも落ち着いて、元気。これからまた息子氏も保育園でがんばれるようになったら、一緒にがんばればいい、と思えてる。
黒歴史やってた私からしたら格段の進歩、これが養生のすごみなんだよなあ。
なので、仕事を軸になんかしないぞ、好きなように生きる!って言っても、今好きなこと、やりたいことって、結局また、
「養生のことを人に伝えて、みんなに元気になってほしいな!」
だったりして、だからやっぱり、仕事していきたいな、って今ちゃんと思ってます。
ってことを言いたいな、と思いはじめて書きはじめてから1週間ぐらいたってるんですけど、例によって息子と遊んで、気温差にやられ、夜にはすっかり体力が切れて毎日寝ていて今日になってしまいました。それでも無理はしない私、さすがにもうちょっと働いた方がいいかもしれないなとは思います。自主ロックダウンですっかり無理のしかた忘れました。
ゆに鍼灸院はいま、時短で営業しています。
そして、緊急事態宣言が出たままになっていることを踏まえて、公共交通機関を利用して遠方から来られる方は基本的にお断りするという制限にさせていただいています。いわゆる3密については、重なる場所が危険、ということですので、換気を十分にし、お互いにマスクを着用して、会話を少なめに心がけています(いつも来てくださってる方、私も私なりに努力してますよ!)。
この新型コロナウイルスのある世界で楽しく生きていくのに、鍼灸施術と養生の知識、実践はかなり強力な助けになると私は思います。
なので、対策をきちっとして、営業を続けていきますね。
今は緊急事態宣言と、私が沈黙して休みすぎたので、ご予約はかなり少なくなっています。休んだままになっている、と思ってる方も多そうだしね…これはご連絡をしていきます。
正直言って、経営面ではいろいろ不安があります。
でも、続けますので。なんとしても。どんな形でも。お待ちしていますっていつでも言えるように。
最後に、なんの説明もなく、私が仲間と作った雑誌「コローレ」と、ゆに鍼灸院5周年記念グッズの販売リンクだけ貼っておきますね。説明は明日します!多分明日!グッズはロゴと、息子氏の落書きがバックに入った缶バッジとマグネットです。
販売サイトで、一生有効、いつか使える「施術予約券」も買えます。行き来ができるようになったら行く!といういつものみなさんは、買わなくていいです。来たとき買ってください!遠方の方でなかなかお会いできない方、はじめましての方は、これをきっかけにオンライン養生相談もおすすめです。これも明日…以降におすすめ文書きます。
うおー、長すぎるのでまとめようと思ったけど息子が泣いているのでもうこのまま上げます…
京都で、2018年生まれの怪力男児を育てつつ鍼灸院をやっている私、の日記。