【暮しの養生手帖2021 3月5日 啓蟄】
二十四節気に合わせてその時にお伝えしたい「やすむ」「たべる」「うごく」の小さなコツをお伝えしていくマガジンです。
最後の【ゆにさんの養生暮し】は有料にしてみてますが、これはこのあとに有料にふさわしい情報がありますよ!ということではなくて、投げ銭的な感じで送ってくれるような人には私のたいしたことない暮しの中のこつをお伝えしてもいいかな、ぐらいの感じです。
【二十四節気 啓蟄】
啓は「開く」「開放する」など、蟄は「虫などが土の中に隠れて閉じこもる」という意味の漢字だそうです。この言葉ができた頃は「虫」には蛇やとかげも含まれていたそうな。(出典:all about)
この頃になると動き出したくなるよね、という季節の言葉なのですが、今年はずいぶん早くから外の人出も増えていたし、実際のお天気が引き続き二十四節気を追い抜いているような感じがあります、
お天気はもう春。今日は雨が降っていて10℃前後で推移と、ちょっと肌寒く感じます。これも昨日が15℃くらいまで上がっていて、この数週間で体が「春」になってしまって、少し下がるだけでも「寒い」と感じてしまうから。
しかし最低気温を見るとまだ低いので、朝晩の行き帰り、夜などはまだまだ冬の装いでいないと、体が冷えてしまいそう。
【やすむ】
前号に、多めに寝てください、と書いて、これからの2週間もやっぱり気温差とストレスで疲れそうなのでそれは継続。
ですが、ここのところ「眠れない」「夜中に目を覚ましてしまう」「全然起きられない」という人が増えています。(臨床や、オンラインのグループで)
これも春によくあることで、エネルギーである「気」が上=頭の方にどんどん上がって降りられなくなるので、頭がパンパンになってうまくスイッチが切れないのです。寝ようとしても回転しつづけているし、寝てる間も頭の中が忙しいし。その結果、いつもと同じように睡眠時間をとっているのに、起きられない。そりゃそうだ、寝てると思ってる時間にほんとは休めていないので。
解決方法としては、単純に「睡眠のための時間を長めに取る」。質の低下を量でカバーする方法。もしくは、「昼間に運動をして、頭に偏っているエネルギーを全身に循環させる」、次点は「香りのいいものを使って(食べる、嗅ぐ)、体の中に流れをつくる」という方法で眠りの質をよくするように試みる。
眠れないかもしれないなと思ったら早く寝ておく、眠れなかったら次の日は早目に休む、など、睡眠が良くないことによる疲れは早目に対処しましょう。ためないこと!
【たべる】
何を食べるか、も大事だけど、まず「おなかがちゃんと働いているか」に注目しましょう。
春は肝の季節で、肝のエネルギーが強くなると、ものを食べて下へと送って消化吸収して排便して、というのがやりにくくなることがあります。肝のエネルギーは上向きなので、食べ物を下へ運ぶのには逆の方向、というイメージです。
なので、モワ〜っとあったかいなあという日はおなかがすかなかったり、食べたものがいつまでももたれたり、お通じに異常(出ないも出すぎるもある)が現れたりすることがあります。おなかが丈夫じゃない人には特に出やすいです。
なので、何を食べるか、も大事だけど、まず「おなかがちゃんと働いているか」、つまり「おなかが空いて気持ちよく食べられているか」に注目しましょう。いや〜、そうでもないな〜、食事の時間だから食べてるなあ、というときには、少し食事の量を減らしたり、消化に負担が少ないものを食べたりと、まずは「食べすぎない」ことからはじめましょう。
いまいち食欲が出ないときには、香りのいいものがおすすめです。ここのところは柑橘がいいですね。むくときにももうアロマ効果がありますから、ぜひ自分で切ったりむいたりしてみてください。
【うごく】
ぜひ、動いてください!
やすむ、のところでも書きましたが、頭にエネルギーが偏りがちなのを解決するのに、動いて、頭以外の部分にエネルギーを分散させたいのです。
そのための運動なので、みっちり筋トレする、よりは、振り回すような動き、軽やかに大きい動き、楽しい感じ、がいい感じ。何も思いつかなかったらラジオ体操をやればいいし、それが面倒ならその場で腕をぐるぐる回したり、ぴょんぴょん跳ねたり、スキップしたりでも。踊ったりできると最高かも。
春は「筋」の季節で、なんだか体がつっぱる感じとか、ひきつれる感じとか、出やすいのです。そういう意味でも、「伸ばす」が入るとより良い感じ。
読み返したら前回もだいだい同じことを書いていたような…
【ゆにさんの養生暮し】
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京都で、2018年生まれの怪力男児を育てつつ鍼灸院をやっている私、の日記。