伏線はいつか回収される

「伏線回収」というと、ドラマや小説の話だと思うだろう。
それらを見ていると、物語を通じて様々な意味ありげな出来事が起こり、物語の最後でそれらが全てつながり、終結へと向かう。それが伏線回収。

ただ、これはなにもドラマや小説だけのことではない。
実は人生でも同じことが起こる。

若いころは、こんなつまらない仕事、こんな飲み会、こんな人脈、等々、すぐに役に立ちそうにないものに愚痴ばかり言っていた。

ところが40歳を過ぎたあたりから、それらの一つ一つが結びついて、今やるべきこととつながることが多くなってきた。
つまり、人生の伏線回収である。

スティーブン ジョブズ氏はそのことを異なる表現でこう言っている。
「先を見通して点をつなぐことはできない。振り返ってつなぐことしかできない。だから将来何らかの形で点がつながると信じることだ。何かを信じ続けることだ。直感、運命、人生、カルマ、その他何でも。この手法が私を裏切ったことは一度もなく、そして私の人生に大きな違いをもたらした。」

人生は、あとから振り返ってみると、今日に至るまでの一つの物語になっている。そこで起きた一つ一つに理由があり意味がある。
ただ、それがわかるのはずっと後になってからだ。

人脈、経験、知識・・・ありとあらゆる「ドッツ(点)」を目的もなくたくさん打っておけば、あとになってその点がつながり線となる。ただ、点を打っている時は何の意味があるかなどわからない。

だから、若い人に知ってほしい。
いま、目の前にある事象が、今のあなたにとって意味のないものだとしても、それが長い人生においてとてつもなく大きな意味を持ちうる可能性があるのだということを。

たくさんの点を打ち、それが人生の中でつながることで、あとから見たら一つの物語としての伏線だったことに気付くのだということを。

どうか、目先の損得だけで動いて、人生の幅を狭めないでほしい。

人生の幅は、どれだけたくさんの点を打ったかで決まる。

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