自分の英語力を気にするより出会いを大切にしないとこうなる②

(続き)
私が乗った黒人女性の車は、途中ピザハットのドライブスルーへ寄り、車は小さな家に着きました。時間は夜22時半とか。。だったかな。

家に着くと、2歳ぐらいの男の子と5歳ぐらいの女の子がいました。最初の印象は“髪の毛がくるくるでかわいい♡” でした。

ドライブスルーで買ったピザは彼らの夕食で、そのままピザだけホイッと出された時、私は確信してしまった。この家族は、ホームステイ受け入れの謝礼金をもらうために私を受け入れたんだな。

私がホームステイしたこの家族は、パパとは別居中で、自分が今母親になって思うのは、ママは育児放棄していた気がします。子供達はいつもお腹を空かせていて、料理が苦手だった私だったけど、冷蔵庫に残った野菜を日本から持ってきた醤油で炒めてあげたらすごく喜んで食べてたんですよね。

だから出発前に思い描いていた、家族みんなでBBQとか、ホストマザーとクッキー焼くとか、そういったものはゼロでした。最初すごく悲しかった。一緒にアメリカ入りした他の日本人の学生たちはみんなホストファミリーとワイワイやっている様子だったから。

でもでもでもでも。。。途中から最高な思い出になり、そして最後は最低な思い出になるんです(笑)


別居中のパパの名前はモーリス。自分の名前のスペルが書けない人だったけど、サインをする時はヘロヘロ〜って線を引いて「アメリカではこうやって生きていけるのさ。」みたいなこと言ってました(笑)

モーリスには前妻との間にも2人の子供がいて、彼らに定期的にプレゼントを持って行っていました。私はそれに同行し「妻には内緒だよ。」って言われていました(笑)

別居中の妻とも、前妻とも、顔を合わせるたびにボコボコに何か言われていて、全く英語が聞き取れない私は何もすることができませんでした。いつもショボンとしていたモーリス。

そんなモーリス、週末になると輝くのです!私を連れてクラブにGo!モーリスはクラブに行く前に必ず洗車場に行き「踊りに行く前は車を洗うんだ、覚えとけ。」って熱い目をして言ってきたのを今でも忘れません(笑)

そして洗車後ラスベガスへ!Yay yay!! ラスベガスのクラブに週末通っていたモーリス。実は彼、ブレイクダンスがめちゃくちゃ上手いんです。クラブに着くと若者に囲まれ、当時30代と思われるモーリスは若者から尊敬の目で見られていました。

「モーリス来たぜーーーぃ!」みたいなノリ。モーリスは若いダンサーに囲まれ床をクルクルクルクル回って踊る。日頃、妻と前妻にあれこれ言われショボンとしていた彼が、キラキラに輝いていて本当に眩しかった。彼はクラブで輝くことで心のバランスを保っていたんだね。

モーリスの輝きを見てしまった私は彼が大好きになりました。自分の名前を綴れなくても、妻たちにボコボコに言われても、輝く自分を知っている彼。もっと彼にいろいろ教えてもらいたい。

あっという間に3週間が過ぎ、別れの時が来ました。お別れの前日、これまでにないぐらい大きな喧嘩を始めた妻とモーリス。その日モーリスはなぜか家の中にいて(もしかしたら私にお別れを言いに来ていたのかもしれない)

2人の英語がとにかく聞き取れない私は、何がきっかけで喧嘩を始めたのかわからなかったけど、今までにないぐらいの怒鳴り合いが始まりました。

なんとなく怖くなった私は子供たちを連れ、私の部屋でじっとしていました。皿が割れる音が何度もして、食器を投げ合っているのがわかりました。小さな子供たちも泣き始めて何か私に言ってくるけど、とにかく英語が聞き取れない!!

しばらくすると、シーンと、ものすごく静かになって、逆に恐ろしさが増しました。殺し合ったのかも。。。

そしたらいきなり警察官が私の部屋に入ってきて“Who are you?!” みたいなこと言ってきて、私の返事が酷かった。。。。
“ I am Japanese.”だけ。

どうやら近所の人が警察を呼んだみたい。一旦全員外に出ることに。。。そこで見た光景は、モーリスが警察官2人に連行されている姿でした。

モーリスとはそれが最後です。お別れも言えなかったんです、私。自分の英語に自信がなくて、何て言っていいのかわからなかったのでしょう。昔すぎてクリアには覚えていないけど、後悔は25年経った今でも消えません。

どんなに低い英語力でも

“Thank you, モーリス!!
I like you!!!!”

ぐらい言えたのに!!!!!

今ではSNSがあるけれど、モーリスが元気なのかがわかりません。子供達もあれからどんな大人になったのか時々気になります。

できればモーリスを探しにもう1度アメリカへ行きたい!あの時お礼も言えなかったことを謝りたいし、ダンスの楽しさを教えたことにもお礼を言いたい。(モーリスに影響され過ぎてその後私は数年間HipHopダンサーになるのでした。)

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【このブログについて】

Any Age English代表
英会話コーチ&英会話講師 江口りえ です。

英会話上達を目指すやり直し英語学習者さんの参考になれば嬉しいです♪

自分が47歳になり人生後半をどう生きていきたいのか考えることが増え

同じように人生後半を考えた時に

”やっぱり英語が話せるようになりたい!“

と思われている方を全力で応援したいからです。

英語を学習するのに遅いことなど全くなくて、周りを気にせずドーーーン!と自信と元気を持って英語学習に取り組んでいただきたいです!

このNoteには、お勉強が大嫌いで英語が全然話せなかった私が、いろんな事件に巻き込まれ、落ち込み、経験を得て、マインドが変わり、今では世界を相手に英語でやりとりできる自信がついた、そんな過去の自分に向けて

あの時”こうしておけばもっとよかったんじゃない?“っていう目線で書いています。

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