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SGO48個別握手会レポ(行けば分かるさ、海外48)*約4万字

退かぬ媚びぬ省みぬ。わがままを押し通す。
退いてはいけない。なぜなら面白くないから。
媚びてはいけない。なぜなら面白くないから。
省みてはいけない。なぜなら面白くないから。
わがままを押し通す。なぜなら面白いから。

退かぬ媚びぬ省みず、わがままを押し通す。
読みやすくコンパクトに要領だけをまとめたまとめ記事共に唾を吐きかけ中指を立てつつ、私は著そう。
SGO48の握手会に参加するためにベトナムに行った話を。レポを。
気軽な気持ちで「へー。SGO48ってのがあるんだー。どんなグループなんだろう?握手会もやっているんだ。どれどれ」などと何気ないクリックをしたあなたが後悔する長文駄文。
くらえ!

本文開始でございます。​

まとめサイトが嫌いで嫌いで仕方ない。


そう、わたくしアンチッチでございます。
そりゃああんた、あなたも別にまとめサイトに対して「ショーシャンクの空に」のジャケットみたいな格好で「まとめサイトが好きだー!」なんて叫びんでいる人ではないと確信しておりますが、やはりこのご時世、SNS時代、短文で今日何が起こったのかをタイトルだけで知ることができるまとめサイトは、ある程度生活に入り込んでいると、私は思い込んでいますがどうですか?

私は9月7日から9月10日まで東南アジアはベトナム共和国はホーチミン市に行ってきました。
そして、海外48一番の新株、SGO48の個別握手会に参加してきました。
海外48の個別握手会に参加する。
海外で「個別握手会」という形式の握手会に参加することは初。

そんな、初海外握手会に参加した私。通常なら沢山の人に読んでもらえるよう、手短に、要領よくまとめるのが、真に求められていることでしょうし、だらだらと長い駄文に需要などあるわけがない。


「SGO48の握手会に参加してきたらとんでもないことが!!!」
「SGO48の個別握手会はAKB48の握手会とこんなに違う!」
「東南アジア感満載のSGO48個別握手会!言葉の壁を乗り越える方法!」

みたいなまとめ記事を書いたらどうだろう。
みたいなみたいな。
みたいなみたいな題名の記事にFUCK!ファーック!

お気軽な、お手頃な、知りたい情報をおつまみ感覚でチョイスできる記事を書くことになんの意味があろう。
くだらない。そんな意味のある、多少なりとも需要のありそうな記事になんて意味なんかない。
そうだ、では、こうしよう。
これを読んだあなた(誰も読まないよ)。あなたがこの駄文から要点を抜いて(誰も読まないよ)まとめサイトなり5chに上げて要約していい(誰も読まないよ)。すべての著作権を放棄するから(誰も読まないよ)勝手に一番使いやすいところをまとめればいいじゃないか(誰も読まないよ)。
私は自分では要約しない、まとめない、読みづらく、ねちねちねちねち、自分の心情を吐露しながら、SGO48の個別握手会のレポを書く。

なぜここまで前置きをしてまで、しつこく、「アンチまとめサイト」を標榜するのか?
アンチッチという人間もどきが、まとめサイトとタワーマンションの住人に抱くルサンチマンとはなんなのか?

単純に、苦労して書いた長文レポよりも、人の呟きまとめただけで手軽にアクセス稼ぎやがってという嫉妬心があることを否定はしない。
しかし、この度の「SGO48と握手するための遠征」は、私に「分かりやすく」「まとめて」「皆に分かるように伝える」という文章を書く上でもっとも大事な前提を欠いていたことに起因する
分かりやすさを限りなく削ぎ落とし、だらだらと分かりにくく加工し、客観的描写より誰も興味のない内面の描写に行数を割き、擬音語擬態語、果ては造語、そして文末は下ネタ。
そんな自己満足を爆発させて書いたレポを解き放ったのが今年の1月。
内容は2018年11月13日のベトナムはハノイでのチーム8&SGO48のイベントについて。


チーム8目当てではあるが、SGO48のデビューも見たかったので、思い切ってベトナムまで行ってみたというお話でございます。

この時初見のSGO48メンバーの中で最も記憶に残ったのがこの子である。

Lê Sunny

子供な感じと、いわゆる南国というか東南アジア顔。
そして、この日駅伝メンバーに選ばれた子だったので、走っていたということ。
その際、私の推しメンであるところの濵咲友菜ちゃんから襷を受け取って走ったのがレ・サニーちゃん。
以上のことから、「SGOの推しは君に決めた!」となり、駅伝のことを書いていたら途中からレ・サニーちゃんのことばかり書いてしまったのです。
もしよろしければ上記リンクからご覧いただければ幸いです。後悔するでしょうが。しかし、この度個別握手会に行った原因はそこにあります。

さて。

そんな長文駄文。
まとめサイトの対極にあると言っても過言ではないNOTまとめ駄文。

日本語が分かる人でも苦痛でしかないレポ駄文を読んだ人がいたのです。
しかもその人は感想をフェイスブックに上げたのです。
エゴサーチをして私のレポを見つけたようです。

はい。

その人とはもちろんSGO48のレ・サニーちゃんです。

これがそのFacebookのスクショ画像。(Facebookでの該当記事リンクはこちら

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「君に会いたいよ!」








こんな言葉をかけられた男がとる行動は一つ。
こんな言葉をかけられたヲタクがとる行動は一つ。
こんな言葉をかけられたアンチッチがとる行動は一つ。

「オレモー!」

こうして探検隊はアマゾンの奥地、ベトナムはホーチミンに赴くことになったのである。

ちなみにレ・サニーちゃんが「君に会いたいよ」記事を上げたのが3月。
その時点では目立ったイベントや握手会、どころか新曲の予定もなかったはずだ。
つまり、「君に会いたいよ」に対するアンサー、「オレモー」からの即遠征を決行するに足る条件は整っていなかった。

振り上げた拳を一旦は振り下ろす。
この湧き上がる衝動、リビドーをどう処理すればいいのか。

ヤキモキヤキモキモキュモキュを抱きながらTwitter、Instagram等々のSNSを巡回していた時、私の目に飛び込んできたのは、プログラムによって閲覧者の興味があるものを狙い撃ちしてくる広告だった。
それはベトジェットという、ベトナムのLCCの広告。

「100円セール」

…。100円!?
強いて身近な乗り物で例えるなら「コミュニティバスの乗車料金かよ!」みたいな。

え!?ベトナムまで100円で行けるの!?
いやいやいや。いやいやいやいやいやいや。
今や出国税が1000円はかかる。ということはこの100円に税金とか空港使用料がかかるって算段だな?ははぁ、さては汝ら我を罠にはめる気ではなかろうか?
騙さることなき。我、理性に従う所存。
でも。
でもね。
ちょっとなら騙されてもいいかなって。
うん。だってね。
レ・サニーちゃんのいる国のLCCになら騙されてもいいかなって。
それに行ってみたいし。うん。ベトナムに行ってみたい。

私は「君に会いたいよ!」
僕は「君に会いたいヨ!」
ぼくは「君に会いたイヨ!」
僕様「君に会いタイヨ!」
僕ちゃん「君に会イタイヨ!」
僕様ちゃん「君にアイタイヨ!」
ぽっくん「君ニアイタイヨ!」
自我を失った何か「キミニアイタイヨ!」
与謝野晶子「キミシニタモウコトナカレ」


私は「キミニアイタイヨ!」を胸に、ベトジェットのホームページを開いて手続きを進めていった。
カレンダーの日付の下に値段が表記されており、「100円」でなおかつ「土曜日」を探していく。

ベトジェットの成田↔ホーチミンはその時点ではまだ就航しておらず、カレンダーをいく月か捲っていくと、9月ならば土曜日でも「100円」の日がちらほらと存在していた。

「この日でいいか」と、なんの根拠もなしに、勘で決める。

9月7日土曜日出発の飛行機。
決済金額は9180円。
決済、金額、9180円。

やっぱりな!
分かっていたさ。分かっていたのよ、おっかさん。
んでも6000円くらいで済むと嬉しいなと思っていた我が希望は購入ページを進めるごとに打ち砕かれた。TAXTAXサーチャージTAXTAX。そうした謎の羅列の最後に9180円。

「高い!」
「安い!」

高いじゃないか!
安いじゃないか!
高いじゃないか!
否、安いじゃないか!

ベトナムまで行くのに片道9180円。冷静に考えれば相当にお安いのではないか?100円が9180円になったので一瞬むかついてしまったが、「9180円で成田からホーチミンまで連れて行ってくれる」という事実。
翁が突然現れ9180円投げつけてきて「ホーチミンまで連れて行け馬鹿野郎」などと言ってきたらどうするだろうか?
翁をおぶった瞬間ゴッチ式パイルドライバーをお見舞いするだろう。

文句など本来言う筋合いのない値段。成田からホーチミンまで9180円で連れて行ってくれるベトジェット。
「ベトジェットさん、9180円でホーチミンに連れて行ってくれてありがとうございます」と、乗客全員で斉唱しなければいけないだろう。

こうして私は「ノリ」「勘」という、最も愚かな計画性のない、動物的本能のみで3月に9月の飛行機を予約したのです。
LCCだから当然キャンセルや振替不可能。行かないという選択をした場合はそのまま9180円をドブに捨てる、シュレッダーにかけるのと同等の行為になる。
命の次に大切な9180円を捨てるかもしれない。今思えばなぜそのような、無謀な、意味のないことをしたのか分からない。

結論から言おう。
分からないわけない。
確かに予約した直後はわけが分からなかった。
しかし。

あーん?
はっきり言ってやろうか?
あのなー。あーのーなー。
俺様が、この俺様が9月7日のベトジェットの成田→ホーチミンを予約した。
だからSGO48は9月8日にホーチミンで個別握手会をすることにした。
以上。
結論!

分かったか、てめーら!俺が行くと決めた日の次の日が握手会になる。なるんだよ。そういうもんなんだよ!
この世はそういうもんなんだよ!

退かぬ媚びぬ省みぬ。


分かりやすいまとめブログを拒否した長文のレポを書く。結果その「長文」という事実がベトナムの少女の目に止まり反応をもらう。
100円に釣られて半年先のLCCを9180円で予約する。結果その日が握手会になる。

ヲタ活で大事なことは「楽しむ」という前提は置いておいて。
ヲタ活とは退かぬこと。
ヲタ活とは媚びぬこと。
ヲタ活とは省みぬこと。
そうすれば、最良の結果を得られる。
断言する。最良の結果を得たかったら退くな、媚びぬな、省みぬな。
退いて、媚びて、省みて、何を得られよう?
厄介ヲタから退いたヲタ活をして何を得られよう?
強ヲタにゴマをするような媚びたヲタ活をしてどんな思い出が得られよう?
「次の握手会は前回の反省を活かして回れる枚数にした」と省みたヲタ活をしてどんな伝説を残せるだろう。
この世で得られるものは等価だ。
退かないで得られるものは退かないもの。
媚びないで得られるものは媚びていないもの。
省みないで得られるものは省みないもの。
完全なる「遊び」であるヲタ活。どうせならMAXのリターンにかけてみるのはどうだろう。
退かぬ媚びぬ省みぬ。
私が退かぬ媚びぬ省みぬを実行した結果どうなったか。

レ・サニーちゃんにレポを発見してもらい、飛行機を予約した日に握手会が実行される。
ある意味無欲の勝利。ある意味私欲の勝利。
そして。
これだけの前フリが完璧に決まったのだから、本番の握手会どうなるかなんて、あなた、あんた、あんさん、どうなってしまうと思います?

さあ、舞台はこれからホーチミンへ。SGO48の握手会場へ。

旅スタート。


日暮里駅周辺に住んでいる関係で、朝の8時50分発の飛行機にも前泊等対策をしないで始発に乗ることで十分に間に合う。
エアアジアのチェックインカウンターよりかは人権があるが、第2ターミナルのめっちゃ端っこのベトジェットチェックインカウンターで30分くらい並びチェックイン。

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セブンイレブンにておにぎりとお茶を贖う。
国際線は保安検査場で飲み物を持ち込めないことを思い出す。
お茶を一気に飲み干す。
飛行機は国内LCCでよく使うような3列3列使用。A321型というもの。

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正直3列3列3列よりも、3列3列はじっとしていて疲れる環境だった。
約6時間ちょうどくらいでベトナムはホーチミンに到着。
飛行機内で、出発の前にAMAZONで贖っておいたベトナムのSIMを挿入。イミグレを待つ間も携帯をいじることができて退屈ではなかった。
AMAZON等で海外のSIMを買えるご時世。しかも現地より安いことが多いので東南アジア等海外に行く人にはオススメしたい。
通過後は市内へ向かうバス乗り場へ。

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タクシーの勧誘を無視し、黄色いバスなら大丈夫と事前に調べてあったので、適当なバスに乗りこみ、20000ドンを支払い、市内に入ってからはGoogle Mapを起動しておいて、自分が泊まるホテルに一番近そうなところで下車。
あまりにも遠かったらタクシー配車アプリ「GRAB」でバイクタクシーを呼ぶところだったが、歩いて10分くらいのようだったので歩く。
途中巨大な公園があり、なんか都会の中にジュラシックパークが出現したかのような錯覚に陥る。

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そこの公園内の自動販売機で謎のジュースを贖う。

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お汁粉をめっちゃサラサラにした味。
ホテルは握手会場からの距離でチョイス。3泊で約5200円。

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窓がないのは残念だったがそれ以外は快適でしたね。コンビニも直ぐそばにありましたし。

荷物をホテルに置いて、せっかく会場近くにとったホテルということで、まずは握手会場である体育館の視察に行くことにする。
入り口には前日にも関わらず、すでに握手会の看板が飾ってあった。

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しかし、そこはごく普通のスポーツセンター。
1階はジム施設があり、外のバスケットコートではバスケが行われており、空手着を着た少年少女が集まっていた。

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次の日にそこが握手会場になるとは到底思えない様相、環境。
これだよ、これ。こういうのがいいんだよ。日本では味わえない非日常感
次の日の握手会、日本のAKB握手会の常識とは遥かに遠い現場になるであろうことに、期待を膨らませつつ、先に来ていた知り合いと合流するため、GRABでバイクタクシーを呼びホーチミンの中心地へ。
その時のバイクタクシー動画はこちら。

中心地に到着後、まずは高レート両替で有名らしい、人だかりができるほど並んでいる両替所で3万円をドンに両替。

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おそらく空港とは比べ物にならないくらいの相当良さげなレートだったがいかんせんいくらだったか覚えていない。
現地で握手券を買う予定でしたので、最低でも2万5000円分は両替する必要があった。なので3万円両替。
両替後は歩きながら観光スポットをぶらつき、1番うまい(らしい)フォーのお店へ。

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ビーフシチューのようなスープに巨大な肉がごろごろ浮いており、ラーメン二郎のごとく肉肉しさを主張してくる肉の塊の肉肉しい肉肉肉肉とフォーのあっさりさがマッチした、なるほど、相当においしいフォーだなと思いながら、サイゴンビールで乾杯。

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サイゴンで飲むサイゴンビールは深みがあるなってなもんです。

雨が降っていたので、しばらくふらついた後バイクタクシーを呼びホテルへ戻る。

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コンビニで贖ったビールのうまいことうまいこと。

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缶ビールはだいたい60円しないので、ついつい、がぶがぶ飲んでしまう。ベトナムは天国ですな。
そんな9月7日。

9月8日。握手会当日。


本番。
超本番。
本番の中の本番。
キングオブ本番。
そして。
私にとっては人生初となる「海外48の個別握手会に参加」でもある。
楽しみでもあり、不安もあり。ありおりはべりいまそかり。
特に言語については、もう片言英語と日本語で乗り切るしかない。
ベトナム語は発音があまりにも難しい故、挨拶と「私は日本から来ました」と日本で言うところのすいません的な呼びかける際に使う「アニョイ」「チヨイ」「エモイ」しか覚えなかった。
「エモイ」はよく使う日本語だから秒で覚えることができた。
「エモーい!」

会場に歩いて行く。1階にセキュリティー検査待ちの列ができていた。

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MALE、FEMALEに列が分かれており、はっきり言ってFEMALE、女性子供の列に人が多かった。
ベトナムの平均年齢はなんと28歳?くらいと聞く。
街全体の年齢も若いが、会場も相当若者に支配されている。

「階段を上がるとそこは体育館だった」(川端康成著「越南国」より)。

小学校や中学校の体育館のような環境。客席があるが、広さ的にはまさに皆さんが幼少時代通っていた学校の体育館を想像していただければいいだろう。
何億年ぶりの体育館という環境に己の身を置く。

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AKB48の大握手会に比べたら、それはそれは超小規模なもの。しかしそこは「アットホーム」と言い換えればいいのだ。
アットホーム感に溢れた、人の温もりを感じられる会場。
もちろん、そのアットホームさを体感するためにベトナムまで行った。SGO48の1stシングルの個別握手会の規模がそんなアリーナでやるわけがないし、そんなにファンはいない。
実際ファン数は、握手開始時間には300人くらいだったのでは?
しかし、先にも記した通り、みんな若い。なんと言っても平均年齢が若い。
確証はないが15歳から25歳までが一番多い層なのではないだろうか。

これから先、人口ボーナスでかつての日本のような高成長があるかもしれない、エネルギッシュな国ベトナム。そんなベトナムの現状を象徴するかのような、若者の活気に溢れた握手会場。

握手券付きのミュージックカードは通販でしか買えないということなので、事前に運営にメールをして、当日売るかどうかを確認。
当日売りでタイプABCを各7枚ずつ、計21枚を贖う。

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ミュージックカード1枚249000D(ドン)

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5229000を支払う。
握手会場で520万を支払い握手券を買う。
人生初。5000000以上をキャッシュで支払うという。
これがベトナムだ!

選抜総選挙で大量投票をするような単位のお金を使って買うミュージックカードは、低音の鳴りが違う。はず。
日本では味わえないなんちゃって富豪プレイをかまし、ミュージックカードを開封して握手券を取り出す儀式に興じる。

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ミュージックカードなんだから手紙くらいのサイズと厚さにしてくれればいいものを、この指輪でも入れているかのような重厚な箱は、個人的には全く意味がなく、なぜこんな後生大事に握手券を梱包するのか謎ではある。
箱の中身は以下のようなものである。箱の中身はなんじゃらほい。

・ ミュージックカード

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・ 握手券(画像撮り忘れ)
生写真

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歌詞カード

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・ スポンジ

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スポンジー!

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スポンジよ、貴様いつの間に箱の中に!?
スポンジ部分邪魔ーーーーーーーーーーー。
きゃーーーーーーーーーーーーーーーーー。

わたくしことジャパニーズトラベラーにとって、21枚のミュージックカードを日本に持ち帰ることならなんてことない。
だがしかし。21個の箱となると話は変わってくる。
こちとらLCCの民。貧民。LCCに乗る時の合言葉は「私は人ではない貨物である」
荷物は預けず、なんとしても追加料金がかからないように、荷物は7キロまで、遠足のお菓子は300円までと、減量ボクサーのような、髪の毛1本の重量すら減らそうと努力しているのだ。髪の毛は日々勝手に減っていくのだ。やめろ。
21個の、主成分がスポンジの箱を日本に持ち帰るために別途料金を支払って荷物を預けるなどしたくない。
確かにABCタイプ1枚ずつ、計3枚だけ買うような、純粋なファンにとっては、張りぼてで豪華さが演出されているほうが嬉しいかもしれないが、私にとって邪魔なものは邪魔。
本当に、唯一にして唯一SGOさんに苦言を呈するのなら、ミュージックカードを箱にいれないで、ということだけですね。

「握手券取り出しの儀」を終え、一息ついて握手会場を一瞥する。

会場

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いわゆる日本と同じ、AKB48式個別握手会である。
メンバーひとりひとり、個別にレーンが分かれている。握手券を受け付ける机もある。
違うところは、各レーンごとに警備員が立ち、握手券のQRコードを読み取ってからレーンの中に入り、受付で握手券を提出する。
握手券には当然名前等個人情報は印字されていない。日本では受付で印字された個人情報と身分証が一致しているか確認する作業があるが、それはない。

しかし、ここからがSGO48の謎タイム。
受付で身分証を提出して、個人情報を記入する紙があり、そこに氏名、電話番号、メールアドレスを記入するのである。
「え!?あとでベトナムの公安にでも提出するの?」
社会主義国たるもの、やはり国民を管理したがるという認識。SGO48の握手会に参加した人間がどのような人間なのか、あとで内偵でもするのだろうか?
もちろん、AKB48からのノウハウで、個人情報を把握しておき、有利な展開をするためだろうが、幾分、仮にも西側諸国的価値観の影響を多分に受けながら民主主義資本主義で生きてきた身としては、社会主義国はどこか心底から湧き上がる得体の知らない恐怖を抱かせる。
個人情報を書き終えたらルーレットタイム

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AKB48の握手会でも2ショット写メやサイン会等、iPadを使用した抽選に当たると握手以外の特典を受けられるが、それの人力ルーレット版である。当たれば生写真に宛名入りサインをもらうことができる。
握手券1枚が10秒換算というのはAKB48握手会と一緒。
日本との決定的な差異は、時間がきても強引に剥がされることがないこと。
これは、後に知り合ったタイ在中のヲタさんから聞いたのですが、タイや諸外国では、目上の人に対して肩を掴んで強引に剥がすということがとんでもなく失礼というか許されない行為と見なされることがあるらしく、BNKの最初の握手会で日本式の剥がしをそのままやっていたら大ブーイングだったそう。
ベトナムも、目上の人に対して呼びかける呼称がいくつも分かれていて、私は覚えるのを諦めた。
こういった、年齢とか立場での人間関係が、日本なら「警備なんだから仕方がない」「ルールなんだから仕方がない」で済むであろう問題であろうが、文化の違いか、肩を掴んで剥がすことができない理由とのこと。正確な理由は知らないがそういう分析。
もちろん、お客として参加するこちら側としては強引に剥がされないほうが嬉しい。

大体は日本の、AKB48の個別握手会と一緒だが、細部に微妙な違いがある。

そんな中、日本との決定的な違いを見る、というか感じる、というか聞くというか。
とにかくAKBの握手会ではほぼ絶対にないような事象を観測することになる。

それは、ファンの女性たちの声援がやかましいというもの。
過疎ったり暇になったメンバーに対して、かなりの遠方からみんなで一斉に「きゃー!jhfがえしうrkhklhすあrdhふいあ!!!」みたいなことを、ものすごいキンキン高周波で叫んでいるのである。

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これが、これが平均年齢28歳の国、ベトナムの48ヲタ層か!
K-POPファンに近い感性なのかもしれないが、とにかくやかましい、黄色い声援が結構な頻度で響き渡るのである。
握手会とは握手がメインではなく、会話がメイン。
下手したら会話の邪魔になるかもしれない、超高周波の声援。
面食らったという本音もあるが、昨今、日本の48現場ではあまりお目にかかれない、仮に女性が多いNMBでも日本人ということで、ルールを遵守することを美徳とする日本の環境では聞くことができない、やっかましい声援。

「これこれー」

海外行ってまで日本のようなお行儀の良い現場に身を置きたいとは思わない
否。この一事を取り上げて、お行儀が悪い現場と叩きたいわけではない。
「うるさい」とか「やかましい」というネガティブなワードを使えばそれは悪い現場のように聞こえるかもしれないが、「元気がある」「活気に溢れている」と表現すればそれは良い現場のように聞こえるわけでして。
女の子たちが随所で「いっせいのーせ」で発する、ハイパーやかましい声援。
若いエネルギーの発露に身を置けることに、寧ろ喜びすら感じていた。
ここで「日本なら会話の邪魔になるから許されないよな」と義憤にかられスタッフに提言するような、ルバング島から帰ってきた小野田少尉がなんか喚き散らすようなことはするわけがない。自由に楽しむんだ!

平均年齢28歳の国、ベトナム。ベトナムの若者たちのエネルギーは48現場でも大爆発している。そしてそれを楽しむ。
そんな若者たちのエネルギーに溢れた握手会場に日本から来た老害が一人。
しかもベトナム語が話せない。
英語も実質話せない。
今更ながら私は、何をしに行ったのだろうか。
「握手をしに行った」と嘯いておこう。

握手会スタート

12時から始まった握手会。
3部制のメンバー、2部制のメンバー、1部しかないメンバーと分かれている。
まずは3部制の子、HIKARIと握手することにした。
ニックネーム「HIKARI」から察せられるように、親日のようで、AKB48のことをもともと好きだったそうだ。
3部あるだけあって、列にはそこそこの人が並んでいた。
HIKARIは私にとって希望の光である。
AKB48好きで日本文化が好きな子。つまり日本語が少々できる可能性があるということ。
実際Facebookには極稀ではあるが、日本語のテキストをストーリーに流すことがあった。
HIKARIなら会話できるはず。そして2018年の絆駅伝イベントにもいた。その後48グループアジアフェスにも参加していた。
「ワンチャン顔認知あんじゃね?」
そういった下心があったことを今ここに告白する。

「おいHIKARI!俺の名を言ってみろ!」

そんなことは言わないが。
そして正直者の私は盛らないレポを以下に記す。

「こんにちは。I came from Japan.」
「Really?Wow!cのはでゅhgrっflんkらhるんrふぁdろあろじょん」
「Yes!」

これが。
これが、俺が、俺という日本人が、内需に甘えた日本人の成れの果てだ!
英語で話しかけた結果超英語で返されるという。
それに対して私は何も返せない。
そう。
「俺は悪くない。悪いのはアメリカでアメリカ人として生んでくれなかった親が悪い」若しくは「アメリカの植民地にならなかった日本が悪い」である。
俺は、私はまったく悪くない。英語なぞ知らない。日本語しか知らない。

ヒアリングの能力は特に皆無。
もはや老害ですらない、ただの害。海外で真っ先にトラブって迷惑かける、英語のできぬ害。そう、それが私。
握手をした感想が「HIKARIちゃんかわいい」というのは、本来の握手会の意義であるところの「憧れの芸能人を近くで見る」という目的は達せられたと強がることはできるのですが、いかんせんベトナムの子に日本語を期待していた己の浅はかさと己の英語力のなさに辟易したのも事実でして。
そして顔認知はなかった。
HIKARIちゃん。俺がジャギじゃなくて良かったな。
私は結果、アミバ様のように、握手を終えて、足が後ろ向きになり、意思に反して後ろに移動していった。残悔積歩拳

「退かぬ媚びぬ省みぬ」からの「俺の名を言ってみろ」からの「うわらばー」。

こうして私にとってのSGO48鍵開け握手は撃沈うわらばー。
もちろん一生懸命握手をしてくれたHIKARIさんには微塵の非もないし、後でもう1度行った際は非常に良対応だったので、撃沈かどうかは置いておくとして、とはいえほろ苦いデビュー戦になったのは否めない。

しかし、己の英語力のなさを改めて自覚できたので、対策としてはもうジェスチャー&「ありがとう」「こんにちは」「推しメン」の日本語で攻めるしかない。
あとは世界共通語「KAWAII」も通じるから、最悪「KAWAII」連呼で乗り切ろう。

HIKARIちゃんと握手した後にÁnh Sángちゃんとの握手に挑む。
Ánh SángちゃんはSGO48最年少で、この間日本に来て劇場や握手会にも足を運んでいた子だ。
背がちょっと高く、顔と身体のアンバランスさ、そして身のこなしや透明な存在感が圧倒的にアイドル属性。KAWAII戦士である。
Ánh Sángちゃんも英語はある程度できるようでして、「From JAPAN」と申告したら即「こんにちは」という、さすが一番最近日本に来ていたメンバーだけあって、挨拶系の日本語は通じるようだった。
いつも通りのクソみたいな動きで「Wow!VeryVery KAWAII!」みたいなことを連続して言うことで笑顔を引き出すことには成功。意思の疎通など到底無理だが、なんとか「握手」に特化して楽しむことはできた。そしてアンサーンちゃんはガチンコカワイイである。眼福メーターは満タンでござる。

そして、ニックネームから気になっていた「MOCHI」とも握手。
服装はなぜか着物。
着物を着るだけあって「I came from Japan.」に対して「ありがとうございます」と丁寧な対応。
そうかと思ったら「Kimono very very nice!」「Kimono you are cute kawaii!」連発すると超喜んで「Really?ありがとうありがとう!」と両手でめっちゃニギニギしてくれる。
「Mochi mochi」と言いながら世界共通用語ボディランゲージでなんとか笑顔対応をいただく。Mochiちゃんはおそらく神対応戦士。

握手券は21枚贖ったが21人と握手するつもりはない。
物価の違いから、握手券が500円くらいなら50枚買っても良かったのだが、日本の個別握手とそんなに変わらないお値段だった。5000000払ったけど。

今、為替電卓を叩いたら、249000Dは1191.7513円と出た。
1200円っすよ、1200円。SGO48の個別握手1回約1200円

…。
ここで驚愕の告白をしたい。
え!?
っっっっえ!?
握手1回1200円だったの!?
普段AKB48の握手会ではかなり節約して、まとめ出しとかしない私が、1枚1200円の握手券を21枚も買っていたの?
意思の疎通がまったくできない握手に1200円使っていたのか、私は、俺は、己は、あちきは、あっしは、おいどんは。
私は愚かだ。
為替マジックの巧妙な罠にハマっていたことに、これを今執筆しながら気がついた。今気がついた。本当だ。
否、巧妙ではない。公明正大に為替は嘘偽りなく、私に円とドンの関係を教えてくれていた。
5000000以上という単位に麻痺して、1回あたりの握手の単価に頭が回っていなかった。
なんということだろう。
物価の安いベトナムに行って日本より高い個別握手をしていたのか。

ちょっとみんな!
教えてよ!
Twitterで実況していたんだから、日本にいるみんな教えてよ!
愚かな、計算ができない私に「あんた外国で浮かれているみたいだけど、SGOの個別握手1回1200円もするで」ってリアルタイムで教えてよ、教えて下さいよ。
そんな野暮な輩がマジでいたとして、そんな奴ブロックどこじゃ済まさないの刑に処すがな!

Twitterレポ全盛の時代だがこうして長文でレポを書くことで気がつけることもあるのです。
ブログも大切ですね。
普通の人はちゃんと計算できるって野暮なことは言わないで、聞かないから。


21枚の握手券。今気がついたのですが、1枚あたり1200円。
3枚使用して残り18枚。
18枚で18人と握手するわけではない。
私は握手しなくてはいけないメンバーがいるのである。

レ・サニー。
Lê Sunny。

「助けに行くぞ!」
初見の段階で「助けに行くぞ!」宣言をしてしまった。
そして私のブログを読んだ、多分全部は読んでいない、というか私の文章は専門の翻訳でないと伝わらないような、おそらくGoogle翻訳だとめちゃめちゃな翻訳になっていると思いますので、目をざっと通して、そして自分のことを好きでいる日本人がいるということは伝わったであろう認識でした。

Facebookから「いいね」を送るヲタ活からついに念願の、直接会う。会いに行けるアイドルに会いに行く。
AKB48のキャッチフレーズ「会いに行けるアイドル」をおそらくそのまま伝承しているであろうSGO48。つまりレ・サニーちゃんも「会いに行けるアイドル」なはず。
「レ・サニー!助けに行くぞ」から「レ・サニー!助けに来たぞ!」の実現

レ・サニーちゃんとの握手。

私にとって本番はレ・サニーちゃんとの個別握手である。
レ・サニーちゃんは日本語の勉強をしている。
AKB48も好きだ。STU48の瀧野由美子ちゃんも好きだ。
つまりは日本語でAKB48の話なんかをすればかなり会話は成立するはず。STUの話でもいい。
楽観はしていなかったが、そこまで悲観もしていなかった。
レ・サニーちゃんなら会話が成立して、そしてワンチャン顔認知も残っている。はず。

レ・サニーちゃん!
はるばる日本から!
助けに来たぞ!

レ・サニーちゃんとの初めての握手について、後にアンチッチはこう語っている。

「なんというかこう、これぞ瞬殺?っていうのかなー。まさに一瞬。一瞬で殺られる。殺された。本当に一瞬で。なんって言うのかなー。こう。

選挙開票20時に即当確がでるみたいな。

人気コンサートの一般発売日朝10時みたいな。

バトミントンの初速みたいな。

増税前夜のトイレットペーパーみたいな。

台風前夜の水ペットボトルみたいな。

ミュージシャンが薬物で捕まってサブスクリプションから楽曲が消えるまでみたいな。

ナパーム・デスの世界最速ソングみたいな。

出会って2.5秒で即合体みたいな。


みたいな。みたいなみたいなー?うん、とにかく一瞬だった。レ・サニーちゃんと目が合った瞬間からものすんごい期待感が増していて、ひょっとしたら顔覚えているのかなって。けっこうニヤついていたかもしんないけど、ニヤニヤのままレ・サニーちゃんの前に立ったわけさ。そうしたら」

レ・サニー「ワタシワアナタノコトシッテイマス。アンチッチさんデスヨネ?アイタカッタデス!

「勝負は一瞬でケリが付いたのさ。俺はベトナムまで握手しに行って良かったと心から思ったね」


そんな。
アンチッチが書いている文に謎のアンチッチの回想が入る。
そんな。そんなそんな。
そんな冷静ではいられなくなる。
そんなそんなそんなそんな大事件なんだよ!

レ・サニー顔認知&名前認知。
NGT48は顔認証システムとかそんなどうでもいい話をしている場合ではない。

ワタシシッテマスヨ!アンチッチさんデスヨネ?絆駅伝デアイマシタ!アイタカッタデス!アリガトウゴザイマス!

リアルタイムのTwitterにはこのように書いていたので、おそらくはこのようなことを開口一番に言われた気がする。
その場で上げたレポなので、さすがにこの部分は盛っていない。珍しく盛っていない気がします。

1度しか会っていない外国の48のメンバーに名前まで認知されていたという事実さえ盛っていなければ、後は盛り放題だと思います。
丸々盛り盛り。

というか、パスポートを取って、ベトナムまで行き、握手をする。
このような労力に対して、普段は「握手会盛りレポ警察」と化してTLを監視している私からしても、外国での握手レポを盛った内容で上げることは許します
盛ってもいいと思うし、盛りまくっていいと思うし、外国にいたら周りのネチネチヲタクの監視もないし、日本語で有る事無い事レポしても、それを見たメンバーは日本語分からないからバレない。


つまり。

私アンチッチはレ・サニーちゃんから

「ずっと会いたかった」
「本当にずっとずっと会いたかった」
「大好きです」
「大好き大好き、本当に大好きです」
「アンチッチさん好きです」

って言われちゃったんですよー、ドゥフフフフ(照)。
って盛っていい!
盛ったレポを書いてもいい!
なぜなら治外法権での出来事だから。日本の法律は及ばない。日本のヲタクルールは及ばない。アイドルが気持ちの悪いヲタクに対してけして決して言わないであろう、甘いあま~い言葉の数々をレポとしてふかしても、外国での出来事だからばれない。ばれないイコール盛ってもいい。
そうです。外国の48メンバーとのレポは盛っていいのです。

「ずっと会いたかった」
「本当にずっとずっと会いたかった」
「大好きです」
「大好き大好き、本当に大好きです」
「アンチッチさん好きです」

あのねーこれねーそういえばねー実はねー実際はねーあどねーこでねー。
ねーねーねー。

盛っていない!
天地神明に誓って、盛っていない。
盛りがないレポ、な、ん、で、す、よ。
実際にレ・サニーちゃんから言われた言葉。
盛り0の言葉。

「ずっと会いたかった」
「本当にずっとずっと会いたかった」
「大好きです」
「大好き大好き、本当に大好きです」
「アンチッチさん好きです」

もう1回言う。以上はレ・サニーちゃんから握手で本当に言われた。
盛り0。盛っていない。実際に言われた言葉。

「ずっと会いたかった」
「本当にずっとずっと会いたかった」
「大好きです」
「大好き大好き、本当に大好きです」
「アンチッチさん好きです」

もう2回言う。以上はレ・サニーちゃんから握手会で本当に言われた。
盛り0。盛っていない。実際に言われた言葉。

もう15532回言う。以上はレ・サニーちゃんから握手会で本当に言われた。
盛り0。盛っていない。実際に言われた言葉。

エンドレスエイト。


みなまで言うな!
おい言うな、言うなよ、お前。言うな、いいか、言うな。言うな。
またぐな、またぐなよ、またぐな、いいか、またぐなよ、またぐな、またぐなー、またぐなよ、またぐな、おい、またぐな、またぐなよまたぐな。

みなまで言わなくても分かっております。
ベトナムの少女が日本語を勉強している。少女はアイドルをやっている。そんな少女の前に日本から来たというファンが現れる。
「おもてなし」は何も日本の専売特許ではない。少女は出来得る限りの日本語で精一杯おもてなしをしてくれた。そして、ベトナムの少女が知っていた好意を表する日本語が「大好き」だった。「好き」という単語の前に「大」を付ける。「大好き」は日本では好意を表す最上級の言葉という認識だったに違いない。だから日本からのファンに敬意を払って「大好き」と言ったにすぎない。

ベトナム語の中での、恋人や異性に対して「好き」を表する言葉を日本語に訳して「大好き」と言ったんじゃない。「好き」という日本語、人以外にも食べ物やアニメにも使える「好き」という言葉を習っていて、それに「大」を付けたにすぎない。
間違っても、ベトナム語に直したら私が照れを感じるような「大好き」とイクォールではない言葉になるはず。


「おい、てめーが聞いたっていう、言われたっていう、その「大好き」は「大好き」じゃねーんだよ。強いて言えばカタカナ「ダイスキ」かな。バグなんだよ。バグ。言葉の、文化の齟齬から発生したバグ。俺がてめーの頭を、ファミコンでバグが発生した際によくやる、電子端子部分に息を吹きかけるように、てめーの頭に息かけて冷ましてやろうか?」

(ファミコン スパルタンXのテーマ)
(ザッザッザッ)
「あちょー(うるさい)」
「あちょあちょー(黙れ)」

AIが囲碁で人類に勝つ時代、私の脳みそはみごと8bitに退化。
上上下下左右左右ABレ・サニー「大好き」16連打。


アイドルちゃんから、48のアイドルちゃんから「大好き」連発をくらうとどうなるか?
どうでも良くなるんです。

頭が空っぽになるのです。
8bitの処理能力しかなくなるのです。
実質薬物。
四捨五入したら薬物。

「私もサニーちゃんのことが大好きです!」
ゆっくりと伝わるように言った。
「わたしー、も、サニー、ちゃんの(両手で相手を示す)、ことが、大好き!です!」

頭の中身がお花畑。
しかもですよ。
これはもうなんというか、ストレートに書くと非常によろしくないのだが、年齢的によろしくないのだが、それでもこの長文の中に紛れ込ませればばれないと思うので書きますが、その時のレ・サニーちゃんの握手の仕方が、端的に言えばやらしい触り方というか。
握手で人気になるような握手戦士達がやるような過剰接触気味握手。
我が両手を包み込みながら手の甲や手のひらをスリスリしてくるような、握手会の中で許される握手という行為の中で最大限の過剰接触をしてきたのである。

「(やめろ!やめるんだ!)」
ショッカーに改造されている本郷猛か。
自分の力を抑えきれず巨大化暴走する鉄雄に抵抗する金田か。
「(やめろ!やめるんだ、サニー!)」
わずかに残る自我にすがって私は抵抗を試みた。
「(やめろ!やめるな!)」
「(やめるな!やめるな!)」

完落ち。
完全に落ちるではない。
完膚なきまでに落ちた。

「私の推しメンはあなたです」
「私のOSHIはあなたです」

私はアンチッチと申します。
私の推しメンはレ・サニーです

私は脳内で瞬時にBIO欄を書き換えた。

駅伝イベントでレ・サニーちゃんを見てから約10ヶ月。


我がnoteを見たと投稿してくれて、それにテンションが上がってしまいノリで航空券を買ってしまい、ドンピシャでその日が握手会になり、個別握手で大好き大好き言われる。
プロレスのような、全力で打ちこみ全力で返されるを繰り返す感じ。
大好き大好きと返されたのだから、こっちは「推す」と空手家のように返すしかない。
なんとすばらしいラリーだ。永遠に続けたいラリー。ラリー遠田は死ね。
このラリーは、いくらグローバル化した世界とはいえ、日本とベトナムの距離で起きた事象である。感慨深い。

そしてこのラリー。
先に手を出したのは私である。
一方的に、ベトナムに勝手に行き、そこにいたレ・サニーちゃんが気になってがっつき、後日noteを書くという、一方通行で終わるはずだった。しかしFacebookで反応してくれたことでラリーが発生した。
私の「推す」という、極真会館か正道会館か、あるいはつんくの後ろに付いている♂か、どうでもいい推す宣言を受けたレ・サニーちゃんはラリーを終わらせることなく打ち返してきた。

先にも説明したとおり、ルーレットを人力で回して、当たれば生写真にサインを貰える。
私は3枚出ししたこともあり、1枚生写真サインを貰う権利を当てた。
サインは、3枚分30秒の握手を終えてから始まる。
異国の少女から生写真にメッセージをもらう。
それは異国の少女から生写真にメッセージをもらうだけではなかった。

「書きますね。ア、ン、チッチ、さーーんーー」とカタカナで書き始めるレ・サニーちゃん。
「アンッチさん」になっていたのはご愛嬌。むしろそれがいい。
このまま全部、日本語だけどひらがな・カタカナで書いてくれるのかなと思っていたら、「大好き」を漢字で書くという、驚きの語学力。
レ・サニーちゃんの「大好き」という発言は、決してカタカナ「ダイスキ」ではなくて漢字「大好き」だったのだ。「大好き」を脳内に浮かべなから「大好き」と発言していたということだ。やはりレ・サニーちゃんの「大好き」は真の、誠の「大好き」だったんだ。
とはいえ慣れない日本語。
一生懸命書きながら突如顔を上げて私を覗き込んできた。
「えっと、アンチッチさんのこと好きだから、えーとなんだろう」と脳内の日本語をサーチしているかのような、表現を模索しながら生写真に書く文字を悩んでいるようだった。
「なんでも大丈夫です」
と、無理しないでいいよ的なジェスチャーをした記憶がある。
とりあえず日本語の生写真サインは相当嬉しい。すでにお腹いっぱい。ブロイラー状態である。
そんな大満足ブロイラーをよそ目に、思案した後ペンをゆっくり動かすレ・サニーちゃん。
書かれた文字はこちら。

「私の恋人❤」

画像31

書き終えた時「ワタシノコイビト」と復唱していた。

「アンッチさん、いつも大好きです。私の恋人❤」

…。
皆さん、人生には3つの大切な袋があります。
一つは、「アンッチさん
二つ目は、「いつも大好きです
三つ目は、「私の恋人❤
これが人生で大切な3つの袋です。その3つを繋いだ「アンッチさん、いつも大好きです。私の恋人❤」が人生で1番大切なものになります。あと金玉袋です。それでは末永くお幸せに。

終わった。
ラリーが終わった。ラリー遠田は死ね
最後にレ・サニーちゃんが返してきたスマッシュは「私の恋人❤」。

アイルランド戦で、パスを回して回して最後福岡堅樹選手がトライを決めたラグビー日本代表か!

私も2006年3月からAKB48を見るようになった、自称したくはないが、自称したくなくてもさすがに古参と自称しないのはそれはそれで嫌味というか、なので一応自称古参ですが、今までの48史でこんな「私の恋人❤」とサインされた生写真は存在しているのか?
私は存在しない方にBETしたい。
この説につっかかりたい輩の気持ちも分かるし、「俺あるよ」とか「それっぽいのあるよ」とか反論があるのかもしれないが、みなまで言うな、言うな、言うな、またぐなよ、またぐな
分かれ、分かってくれ。
ネタとかお約束の文脈ではない。
本心からの「私の恋人❤」という直筆メッセージ。
存在したのか?
するわけない、するわけがない。
48史において直筆メッセージに真実の「私の恋人❤」なぞなかったに決まっている。
伝わらないですか?これほど熱弁しているのに伝わらないのですか!?
だったらこれでもくらえ!くらいやがれ!
一から説明するのは面倒だ。
アニメでも見ろ!
48の生写真サイン会についてのアニメがあるからそれを見てくれ。
アニメ「美味しんぼ」のアナザーストーリー版「ギマりんぼ」を見てくれ。


~アニメ「ギマりんぼ」~

(あらすじ)
東西新聞の山岡士郎が提供する究極のレスと、帝都新聞と美食倶楽部を主宰する海原雄山が提供する至高のレス、アイドルにおける究極のレスと至高のレスのガンギマリを巡る戦いが繰り広げられるアニメ。

(本編)

――舞台は捻挫で入院した京極はんの病室に山岡士郎と海原雄山が奇しくも揃うところから始まる。


海原雄山「ふん。士郎に究極の直筆メッセージ入り生写真を用意できるかどうか?」

山岡士郎「なに!?」

京極はん「ほんなら山岡さん、楽しみにしてますよって。究極の直筆メッセージ入り生写真」

山岡士郎「はい。おまかせください」

海原雄山「おやおや。ガンギマリのことをろくに知りもせん男が直筆メッセージ入り生写真か。恥の上塗りのそのまた上塗りだ!

山岡士郎「ふざけるな!直筆メッセージ入り生写真のことは十分に勉強している。最高の釣りと最良の私信、それ以上何が必要と言うのか?」

海原雄山「ふふ。最高の釣り?最良の私信?それ以上必要ない?どうやらなんにも分かっていないようだな」

京極はん「分かった分かった。ほな、どちらの直筆メッセージ入り生写真がキマるか、後日判定させてもらいますわ」

(勝負当日。一同座敷に集まる)

京極はん「それでは山岡はんのほうから見せてくれますか?」

山岡士郎「はい。それではこれを…」

京極はん「ほんならいただきます」

(一同生写真眺める)

京極はん「んー。これは期待通りや。じつに香ばしく豊かだ」

唐山陶人「確かに。なんと奥深い。士郎、これは?」

山岡士郎「メンバーは在籍2年目くらいのを選びました。大きすぎず、かと言って小さすぎず、ロリすぎない、ちょうどいいサイズのメンバーです。ヲタクとの関係性も構築され、新規のヲタには照れることなく釣ることができる時期です。そんなメンバーの中から、特に認知厨、接触厨、説教厨の激流に揉まれてもびくともしなかった48メンバーを選び、直筆メッセージを書いてもらいました。握手会で列ができ始めたメンバーの生写真サインは特に味わい深いものになっております。ヲタクの名前は、たとえ本名が書いてあっても必ずニックネームで書くのは当然。これくらいは当たり前です。ハートの数で後に自分のヲタク達が揉めないよう、実は文末のハートの数が統一されるよう、丁寧正確な仕事で捌いています。いったんサインを終えたとペンをおきかけてから「あ!」と思い出したように書いたミニイラストがこの生写真の味を決定づけています。文字だけでは出せない深みと香ばしさが加わった48の握手会では最高の生写真サインになっているかと。裏書きまですると少しくどくなるので今回の生写真にはありませんが、若い人に対してはそのくどさがアクセントになるので、時と場合によっては裏書きありのメッセージ入り生写真を用意することも可能です。ここだけの話、生写真の裏にキスマークというのもできなくはないのですが、さすがに油っこく、そして平等不平等問題に発展しまうので今日はそこまでのことはしていません。これが、私が用意した、AKB48の握手会で提供できる最高の直筆メッセージ入り生写真になります

京極はん「こんなぎっしりと、しかもミニイラストまで入っている直筆メッセージ生写真もらったことないわ。これは嬉しいで。ガチ恋してしまいますわ

唐山陶人「なんだか雄山の方を見る前に勝負がついてしまったようだな」

海原雄山「ふふふ。はたしてそうでしょうか。では私のも見ていただこう」

(一同、生写真を眺める)

富井副部長「いやー、これはこれでなんともかわいらしいですな」

栗田ゆう子「えー、確かにかわいい。(…でもなんというか、山岡さんのと比べたら単純というか、奥深さがない。文字数とかで見劣りしてないかしら)」

唐山陶人「うーん。しかしこれは士郎のと比べると深みや香りが足りないというか。こうなると士郎の勝ちということになりますかな?なあ、京極さん?京極さ。!!!!」

(一同、驚愕の表情で京極はんを見つめる。アンチッチは生写真を咥えながら大粒の涙を流している)

アンチッチはん「なんちゅうもんを書いてくれたんや!なんちゅうもんを…。こんな直筆メッセージ入り生写真今まで見たことない。私信もない、イラストもない、黒一色のサインとメッセージ。だがこれは、これは!こんなド直球やけど温かいメッセージ今まで見たことないで。サニーはん!あんたなんちゅうもんを書いてくれたんや!

海ばレ雄サニー「分かったか、士郎。お前の用意した直筆メッセージ入り生写真は「釣り」や「私信」にこだわっただけの、低俗な身内自慢見せびらかし生写真になっている!」

山岡士郎「くっ。…しかし。いくらなんでもそれはダメだ!反則だ!「私の恋人❤」なんてメッセージ。そんな、まるで繋がりを匂わせるようなメッセージがAKB48のサイン会で許されるわけない。大炎上してまとめられかねない!」

海ばレ雄サニー「士郎、お前は大事なことを忘れている」

山岡士郎「何?」

海ばレ雄サニー「48グループをすべて言ってみろ」

山岡士郎「そ、そんなもの、当然すぐにそらで言えるぞ。AKB、SKE、NMB、HKT、NGT、STUだ」

海ばレ雄サニー「ふふふ。士郎よ、やはり貴様はなんにも分かっていない」

山岡士郎「言っておくがな、チーム8は別だとか、NGTは実質休止とかそういうことは分かった上だ。それでも正式には、国内にあるグループは秋葉原と名古屋と大阪と博多と新潟と瀬戸内七県の瀬戸内海の…」

海ばレ雄サニー「(にやり)」

山岡士郎「国内には、こく、ない、…あー!」

海ばレ雄サニー「ようやく気がついたか、大バカモノ。そうだ。48グループは国内だけではない。海外にも展開している。士郎よ、そんな大事なことも忘れたのか?お前は安易に国内のヲタクルールやまとめサイトで得たような日本の中での「常識」に囚われて究極の直筆メッセージ入り生写真を用意した

山岡士郎「こ、これは?この食材はいったい…」

海ばレ雄サニー「これはベトナムのホーチミンから朝一の飛行機で取り寄せた最上級の直筆メッセージ入り生写真だ」

山岡士郎「ホーチミン!?…サイゴンシティ。そうか!SGO48か!

海ばレ雄サニー「通常AKB48個別大握手会なら、このような直接的表現ではまとめられて炎上必須。ゆっくり炭火でほうじ茶を煎るような暇はなく、瞬間的に丸焦げだ。もしあるメンバーの釣り定型文が「私の恋人❤」なんだとしてもだ、そんなメンバー、そう先は長くあるまい。そうではなく、純粋な思いから発せられた、甘酸っぱい青春の恋の萌芽を思い出させる、真正面からのド直球告白直筆メッセージ生写真を探した。それがこれだ。この「アンッチさん、いつも大好きです。私の恋人❤」という直筆メッセージ生写真だ」

山岡士郎「俺としたことが…。海外48のことを忘れるとは」

海ばレ雄サニー「直筆メッセージ入り生写真は人の心を感動させて初めて芸術たりうる文字数でもない。ハートの数でもない。ましてや安易な私信なんかでは決してないのだ!人の心を動かすのに技工など必要ない!そうやって技工技量に頼っているようなやつが提供する究極のレスなど笑わせるな!へそで茶を沸かすわ!どうやら今回は至高の直筆メッセージ入り生写真の勝ちといったところだな

アンチッチはん「サニーはん、ほんまにありがとう。いつしか私はAKBを追いかけながら、毎日他のヲタクとの醜いレス、レス、レスをもらったかどうかの競い合いに興じていた。でもあの頃はまだ純粋やった。この直筆メッセージ生写真はまだ純粋やった、アイドルを追いかけ始めの頃を思い出させてくれる郷愁のメッセージや。レサニーはん、ほんまに、ほんまにありがとう…

続く。

~アニメ「ギマりんぼ」の「レスのふるさと」回より~

日本語を勉強していた少女が「恋人」という単語を日本では到底考えられない文脈で使った、誤用した。
それを日本人の気持ち悪いヲタクこと私が「私の恋人❤」と書いてくれたと浮かれる。
ベトナムの少女が書いた日本語の誤用から生じたバグ。
だがな。
これは嘘のない物語なのだ。
ここに嘘はない。
嘘は存在しない。
レ・サニーちゃんは私への感謝の気持ちを「私の恋人❤」と誤用した。
私はレ・サニーちゃんが「私の恋人❤」と書いたことを真に受けた。
嘘のない世界線。
アンジャッシュのコントのような、技ありの美しいすれ違い。

すれ違い。
すれ違い?
いいじゃないか、すれ違い。
すれ違いこそ究極。
すれ違いこそ至高。
なぜなら、すれ違う瞬間は重なっているのだからな!


このレポ、ここで終わっていいのは分かっているのですが、もう終わらせたいのですが、はっきり言いましょう。
まだ終わらない。
なぜならレポだから。
この後もSGO48の握手会は延々と続くのだから。
きっちり起こったことを全部書く。


休憩


レ・サニーちゃんからサインを貰い握手ブースを出る。
俗に言う「賢者レーン」を闊歩する。
私はその時、賢者だったのか、愚者だったのか。
道化だったのか。

罪悪感はあったんですしかし騙してはいない
「おい、レ・サニーとやら、おいおめーさんに一番日本人の男が喜ぶ日本語おせーてーやろうかー?とにかく「私の恋人❤」って書いておけばいいんだよ!」という進言はしていない。だが、止めもしなかった。
すまぬという思いはあるが、止めたところで、そこになんて書けばいいかは私のほうが分からないので、そのまま眺めていた。
こうして「私の恋人❤」サイン入り生写真をゲットした私は、約4000キロメートル離れた日本のフォロワーに分かれを告げるツイートを投稿。

15枚になった握手券からまたすぐ3枚握りしめてレ・サニーレーンに再突入したのでした。

2周目はレ・サニーちゃんの推しメントーク。
FacebookでSTU48の瀧野由美子ちゃんのことを書いていたから、そのことについてSTUトーク。他に好きなメンバーは竹内美宥ちゃんと、一緒に駅伝を走った下尾みう&濵咲友菜。
瀧野由美子が好きということで、ちょうど9月2日にSTU48の個別握手会に参加した折に瀧野由美子グッズを贖っておいた。
メンバー手売りでもないのにメンバーグッズを贖うなんて生まれてはじめてである。しかも推しメンではないメンバーのグッズを贖うとは。
それについて「日本から持ってきた生写真や瀧野由美子ちゃんグッズをプレゼントしたよ」と申し出ると、例の手を過剰に包み込む的なことをしてくる。
「(そんなことしたらダメだぞ)」と心のなかで、風俗嬢に説教するおっさんが言いそうなことを呟いてみる。
ちなみに届いたプレゼントと手紙の返事はFacebookのストーリに上げてくれた。

画像32

12枚になった握手券からまた3枚握りしめて再びの握手。ルーレットは当たらず。
去年の駅伝の話を中心にしたはず。会話はほぼ覚えていない。
「Facebookに私のことを書いてくれましたよね」「はい、読みました」みたいなやり取り。

9枚になり、先のこと考え、ここは一旦2枚にして最後にまた3枚出ししようと思い、2枚出しを選択。
この段階で受付のお姉さんが、私が近づくだけでニヤニヤしてくる。日本のパスポートで、レ・サニーちゃんをぐるぐるループする日本人はさぞかし奇異の対象だったであろう。しかもルーレットではいちいちオーバーリアクション。印象には残っていた自信がある。
そして2回ルーレットを回したのだが、2回目も微妙に当たりからズレてハズレ確定。
「Oh No」とがっくりしていたら、その受付のお姉さんがちょっとルーレットを回し戻して当たりの位置に直してくれたのです。
「ホワイ?オッケー?」
「…オッケー!」
「イエス!イエス!シンチャオ!ありがとうございます!」

最近のAKB握手会はこういうことがないからダメなんだよ。
あー、昔は良かった、昔は。今はダメだな。今は情がない。昭和の頃は情があったんだよ。最近の若い奴らはダメだな。昔は人情があったのに、今はiPadでクジをして、ハズレたらそのままハズレって。昭和ならそんなことなかったよ。人情があるから、こっそり当たりにしてくれたよ。最近の日本はダメだな、ダメ。人情がない。日本はもうダメ。本当にダメ。AKBも昔の人情がないからダメ。
その点。ベトナムはいいね。人情がある。人情が。
何回もループしていたら、この人ハズレてかわいそうってなるのが人情、人の情け。
そしてこっそり当たりにしてくれる。これが人情。
日本はダメだな、日本は。昔の日本は良かったけど、今はもうロボットが生きるために働いているだけ。その点ベトナムは素晴らしい。人情がある

なんてね。
1回海外行ったくらいでかぶれ、日本を腐す最悪な奴が言いそうなことを文字にしてみた。
我ながらむかつく。
しかし、AKBの握手会で受付スタッフがちょっとサービスなんてしたら、「平等じゃない」なんてつまらないことを厚顔無恥に声高に叫ぶお弱い連中が騒いで問題になりそうだけども、ベトナムでは、そしてまだできたばかりのSGO48ではそんな不満が噴出することはまったくない。
だって、私の後ろに並んでいたベトナム人も一緒に喜んでくれたんだもん。
目の前でお姉さんが私を当たりにしたのを見ながら、その粋な計らいで喜んでいる日本人を祝福してくれる。拍手で祝福してくれる。
これがベトナムだ!

いいんだよ!今は!
みなまで言うな、みなまで言うな。
分かっている。規模がでかくなれば色々なトラブルが起きるし、ヲタが増えればルールを統一しなければいけないことは分かっている。
分かっていて、でも今はいいじゃんなんです。私はそう主張したい。
今はできたばっかで、ヲタ同士もギスギスしていなくて、受付のお姉さんの情で当たった人を「おめでとう」と祝福できる現場でなんです。
この緩さも、ベトナムまで来た甲斐があったというか。
そもそも論、私の性格や生き方はどこか日本的なきちっとしたものより、東南アジア的なんだなと常々思っていたので、握手会場の緩さも含めてベトナム最高っす。

お姉さんのファインプレーで2枚目の直筆メッセージ入り生写真。
1枚目の生写真のハードルの超え方が、ハードル飛び越えた勢いで高跳びのバーまで飛び越え国立競技場の天井突き破って銀河突き抜けたレベルだったので、逆に心安らかだった。
並んでいる段階でレ・サニーちゃんはこちらがサインを当てたかどうか確認しており、書く気満々。
今度はひらがなで書きますね」と、「アンチッチ」を「あんちっち」表記にしてくれる。
この段階でこの世にカタカナアンチッチとひらがなあんちっちが同時代同時間に生きていることになった。シュレディンガーのアンチッチである。

画像33

「あんちっちさん、私わすれないでね、だって大好きだよ❤」

美しい。
これほど美しい日本語を見たことはない。
声に出して読みたい日本語

私わすれないし、私わすれるわけないし、だってだってだってだってだってだってだってだってだってだってだってだってだってだって、私大好きだよ❤

頭から湯気を出しながら賢者レーンをパラディンの面持ちで退場。
満足に次ぐ満足。
さてと、残りの握手券枚数は7枚。最後は3枚出しでシメよう。
などと、レーンを抜けてすぐに踵を返し、再びレ・サニーちゃんレーンに入ろうとしたら、それを遮る女性のスタッフが。きっとSGO48運営の中枢的な雰囲気の、仕事できそうな女性だった。
「ソーリー。タイムアウト」
後から知ったのだが、終わる時間の10分前が締め切り。
しまった!ハメられた!否、誰もハメていない。
「そこをなんとか!フロムジャパン!ミートゥサニー!プリーズ」と拝み倒し、こうなったら日本の伝統、謝罪の最高峰、土下座を駆使しようかとも思ったのだが、スタッフさんは首を横に振り、申し訳無さそうにするばかり。
なんたるミス。浮かれてしまい、逆算や、今何時なのかの確認を怠っていた。
レ・サニーちゃんに最後の挨拶をできなかった
もちろん、どの握手も濃密だったので満足度はとうの昔にK点を超えていたのだが、いかんせん「さようなら。また日本から来るよ!」を言えなかったのは痛い。
まあ後で、そんなことどうでもよくなるのですが。

レ・サニーちゃんに合計11枚使ったことになる。自分としては、1つの部でそこまで一気に使うことはほとんどないので、非常に充実していた。
気持ちを切り替えて、部が終わりレ・サニーちゃんが捌ける時にピンチケ推しジャンプでアピール。
「これが日本のピンチケスタイルだ!」
ベトナムのヲタクにマウントをとるかのような、意味のない行為。だがレ・サニーちゃんは真似して一瞬ぴょんぴょん跳ねてくれた。ありがとう。

ちなみに、この3部ではMonちゃんの握手にも行った。
コスプレイヤー。コスプレってことは日本好きだろうっていう安易な考えで握手へ。ちなみにそのコスプレはこちら。

画像34


「フロムジャパン」で驚いてくれ良対応。ただ会話らしいことはほとんどできなかったかな。しかも、コスプレしているアニメがなんのアニメか知らなかったのは痛いね。
そんな感じで3部の時間は終了。

握手券を6枚残し、ここで握手会の休憩時間に突入。

握手会での休憩時間。

私はかねてより、この休憩時間を利用してあることをしようと準備していた
日本を発つ週に、NMB48がNHKホールでコンサートをやっていたのだが、その会場に赴き、NHKをぶっ壊してから、知り合いに「くれ」とお願いした大量の劇場版生写真を受け取った。
そう。
日本ではケツ拭く紙にもならないでおなじみの劇場版生写真。二束三文にすらならないから、コンプセット以外売れない劇場版生写真。
しかしそれは日本でのこと。
遠いベトナムでは、日本の生写真を喜んでもらえる。
これは海外48行く人全員に義務として課したい。いらない劇場版生写真を持っていけと

ODA、などと上から目線の気持ちはサラサラないが、言葉でのコミュニケーションがほぼできない以上、このように物に頼ったコミュニケーションでヲタクの輪を広げたいのが目的だ。
それに、純粋に良いことでもありますしね。

休憩時間、ベンチに、床に、各々座って休憩している。
私は絆駅伝で知り合い、タイでも会って親睦を深めているベトナムのチーム8ヲタを見つけて、Google翻訳で「今からAKB48の生写真を無料でみんなに配りたい」と伝えた。
「オッケー」と快諾いただき、座組のヲタたちに「この人が生写真をプレゼントしてくれる」的なことを伝えてくれたようで。
そこからはその円にとどまらず、口コミで他の座組のヲタもやってきたりで大変な大賑わい。

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女子が多いので、日本でも女性人気が高いメンバーのが速攻ではけていくイメージ。
岡田奈々は瞬殺でしたね。

ここでベトナムの人がいかに礼儀正しいかを日本の皆さんに伝えたい。
こちとら、持ってきた生写真は日本ならケツ拭く紙にもならないものなので、絶対に持ち帰りたくない。なのですべて持ち去ってほしい。1人の強欲な厄介が丸々持ち去ってくれても構わない。それなのにみんな1枚しか持っていかないのです。
そしてその1枚を大切そうに持ちながら、私の方に駆け寄ってきて「アリガトウゴザイマス!」と日本語で謝意を述べる。
それがほぼ全員。
なんという民度!

日本から来た厄介ロリコンおじさん、感動して涙ちょちょぎれちゃうわ!ってなもんですよ。
基本若者しかいないから、若いヲタにこんなに感謝されるなんてこと日本なら、ピンチケと男気ジャンケンやって飲み代全奢りした時くらいでしょってなもんですよ。
さらには、劇場版に入っているSGO48の生写真をコンプでくれる人まで現れる。
こちとらケツ拭く紙を配っているだけなのに、そんな立派な紙をくれるなんて!
「俺はなんていいことをしたんだろ!」「あーいいことした!」
人から無料でもらった劇場版生写真をベトナムの8ヲタに手伝ってもらってただ配っただけ。その手柄をすべて我が手中に納める。そう、これが汚い大人。
とはいえですよ。純粋に、ガチでみんな喜んでいるから、これはいいことなんです。マジで。
確かに、48の本場からわざわざ持ってきてくれた生写真、嬉しくないわけはない。
そして、SGO48ヲタは、アンチッチという人物がどれほどのクズか知らない。
だとしたら、「日本からAKB48の生写真をわざわざ持ってきてくれて、しかも無料で配っているサンタさん」と表面上見えなくはない。みんなAKB48好きだし。
ヲタ活は、まず自分が楽しむことがモットー。次に、メンバーに気持ちよくアイドルをしてもらうこと。
この2つの軸が基本ですが、海外48応援に関してはこれ以外に「現地のヲタと仲良くなる」が重要事項になってくる。と思っている。
普段の私はどちらかといえば推し被り敵視、ではない、推し被り殺しくらいの気概でヲタクと接しているつもりだが、馴れ合いFUCKの精神だが、海外ではいかに仲良くなるかが大事かと思う次第でして。
理由は、その方が語学とかコミュニケーションを頑張るし、なんと言っても自分が本当に困った時、現地のヲタが助けてくれる可能性が高まる
ちなみに、海外のヲタと仲良くなり、そのヲタに海外で助けられるということが、実際にベトナムの後に行ったタイ遠征で起こっている。海外の知り合いに超助けてもらった。それについてはまたおいおい。

そういうことから、物を使おうがなんだろうが、お知り合いになれるきっかけになるのならば手段など選んでいられない。
そして、何度でも訴えるが、良いことなんですって。マジで。みんな喜ぶ。大喜び。ヲタ活史上最も感謝されたんじゃないかってくらいの「ありがとうございます」もとい「アリガトウゴザイマス」を浴びたんですもの。

握手休憩時間のプチODA活動は大盛況で幕を閉じ、4部の握手がスタート。
あいも変わらず、レーンの外からメンバーに大声でキャーキャー叫んでいる女子集団はいるが、人はやがて慣れるもの。

むしろ日本の、おっさんが統制をとって「○○ちゃんお誕生日おめでとう」なんて茶番をやっているほうがおかしい。本能から、芸能人に、アイドルに語りかけたい衝動が抑えられず叫ぶほうが、やかましいかどうかはおいておくとして、そっちのほうが精神は健全だ。日本の生誕委員の精神は腐っている。全員。偏見だが偏見でない自信もあるので発言撤回は決してしない。

4部の握手はスルーして5部の握手では
Minxy→Tiên Linh
の2人。

今回のSGO48個別握手会でイレギュラーに行ったのはこの2人。
Minxyさんに行った理由は、4部の時、話しかけてきたベトナム人がチーム8ヲタの絵師みたいな人で、Twitterでリプをくれた人でして、その人がMinxyヲタだというから一緒に行ってみたという次第。
ハンドルネームhikiさんとやらは日本語勉強中で、日本語でコミュニケーションできた唯一のヲタさん。
佐藤栞推し。持っていた生写真を上げようとすると服部有菜を1枚だけもらおうとするから、内心「ふざけるな」と思い、「これとこれとこれと、あとこれとこれとこれと」とチーム8メンバーの生写真を全部押し付けた。遠慮されてたまるか!

何度も言う。日本ではケツ拭く紙にもならないんだから。
せっかく仲良くなれたので、Minxyちゃんという謎のメンバーに。
彼曰く、「僕と同じ移民」らしい。ベトナム事情はよく分からないが、移民の子も何人かいるとか。移民がどういう移民か、普通のことなのかどうかは今後調べるとして、「へーとしか言えないわ!」か「なんて言えばいい!」という、某お笑い芸人さんのツッコミを心のなかでこっそりしておく。

そしてそのMinxyちゃんの隣のレーンにいたのがTiên Linhちゃん。
Tiên Linhちゃんに関しては単純に釣られた、というかMinxyちゃん待っていたらノリよくこちらの相手してくれたから、思わずノリで。深い意味はない。
Minxyちゃんは、ビジュアルは結構好みでした。背が小さく、顔はフィリピン的だったが、外国顔も最近好きになってきたからOK。
Tiên Linhちゃんは須田亜香里ではないが、おそらくそっちの属性なのではないか?ちょいお姉さん的な、そして一生懸命握手する神対応戦士。
AKB48の推しメンは岡田奈々さんとのこと。
そして生写真サインが当たったのでサインをもらうのですが、マイニックネームであるところの「アンチッチ」がなんど言っても通じない。

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「アンチッチアルファベットis A,N,T,I,TT,I」と説明しても、あまりにもアルファベットの発音が悪くて、画像のような感じに。
日本よ。俺のことを散々甘やかして育てやがって。おかげで英語のリスニングも発音も最悪だぜ。俺は悪くない。親と教育と日本が悪い。

6部握手。最後の部。
Anna→Hikari→Ánh Sáng

SGO48ヘビーローテーションのセンターを務めるAnnaちゃんは1度行っておこうと思っていたのでベトナムで知り合った人と連番。
なるほど。映像よりもかわいい。ビューティフル系と思っていたら全然キュート属性
対応も申し分ない。
実は、ここで初めて英語ではなくベトナム語で「日本から来た」と話した。タイ語級に声調があり発音が難しいベトナム語。日本のベトナム発音「ニャットバン」が通じて「ありがとう」と日本語で返してくれまして、「日本好きです」みたいな返しをしてくれた。クールビューティー系だと思っていたらそうではない、対応もかなり良さげな子。近くで見てセンターなのも納得した次第。

Hikariちゃん2回目は、生写真サインが当たりサインしてもらうことに。
しかしここでも「アンチッチ」がまあ伝わらないこと伝わらないこと。
生写真の画像を見てもらえれば「ANTTI」という。

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関係性のない生写真サインはつらたんですな。海原雄山も皿投げますわ。しかし顔認知はしてくれたと思うから、次回以降に期待ですな。

シメは最年少のÁnh Sáng
おそらく今後がっつり推されポジにくるだろう、最年少にして最終兵器。
明るい。とにかく明るい。会話は思い出せないが、ハートケチャに対してハートやりまくってくれたり、帰り際の連続投げキッス等々、このゴミヲタクのノリにしっかりついてきてくれる逸材。


以上。
SGO48の個別握手会inホーチミンは6部ですべて終了。
まとめ出しは100枚だと別レーンで特別対応になるのだが、おそらく全体通して2人いたくらいでは?
さすがに、日本円で1200円の×100、12万円ってそれベトナムだと25000000Dですからね。相当な富裕層でないといきなり最初の握手会でそれはいないとは思うんですけどね。ちょっと高いとは思う。
ちなみにそのうちの1人はタイで会ったことがあるベトナムのピンチケ的な若い子だったので、富裕層か共産党員幹部の息子だなと勝手に決めつけておく。

AKB48の個別握手会なら、すべての部が終われば後はもう卒業セレモニーがあるメンバーがいれば、そのレーンだけ卒業セレモニーが始まったりするが、握手会の時間が終わればそのまま終わり。
だがここはベトナム。
この後にもまだ超本番が待っているとは、この時の私は知る由もなかった

ここまで書いておいて言いたいこと。
ベトナムは、SGO48は、面白いことが立て続けに起きるから、筆が止まんねーんだよ!

・ここで筆休めのチーム8コーナー

それでもこんな部分まで読んでいただけで本当に、心から感謝でございます。心からFUCKでございます。
ところで、私といえばチーム8の伝道師と自称したことはただの一度もないのですが、チーム8大好きマンというイメージは未だに拭えていないのかなと思っておりまして。
そんな私が、SGO48のお話だけして終わるわけにはいかない。義務感で推し続けて、生誕とかやって、新規と揉めるパターンの奴に俺はなる。
ベトナムで、チーム8メンはいなくてもちゃんとチーム8小噺はありまっせ。聞きます?

件の、去年の駅伝で知り合い、タイで親睦を深め、生写真配りを手伝ってくれたベトナムの8ヲタ。
初めて会った時は濵咲友菜法被を着ていて、タイで会った時は小栗有以法被を着ていた。
わざわざ日本から輸入したのだろうか?
しかし、法被の魔力で、第一印象は超猛烈に「ダサい」だった。
とはいえ英語が堪能な方なので、タイでもう頼りにしてしまった。
そんな、第一印象は「ダサい」だった彼がなんと、SGO現場だと女ヲタを複数侍らせ、センターメンバーの中枢ヲタだったのだ。
我ながら危機管理能力の高さを褒めたい。もうこれで我がSGO人生は安泰だ。
あれだけ女ヲタに慕われて、センターメンバーのヲタの中でも上位の彼と仲良くしていれば絶対に生き残れる!
生き残り確定!カイジの地下チンチロばりに生き残り確定!
良かった、と胸をなでおろしながら、その彼がスマホのGoogle翻訳で私にとある質問をしてきたのだ。

よこゆいのは本物ですか?

横山結衣のジャーブラ画像が流出して一週間経っていない時期であった。
純粋にチーム8を、聞いたら「箱推し」しているベトナムの彼。
あんな破廉恥な画像に度肝を抜かれたのかもしれない。
ここでまだ、スマホもない、Googleもない世界だったらどんなに穏便に質問をはぐらかせただろう。
だがこちらもスマートフォンを、iPhoneを持っており、Google翻訳はインストール済み。
残念ながら本物です
シンプルに。しかし最も残酷な日本語をベトナム語に翻訳した。
Oh~
天を仰いだ彼を見て思いましたよ。
おい、メンバー達!日本のアイドルたち!日本の48メンバーたち!
純粋な海外の48ヲタを悲しませるようなことは自重してくれ。
自重してけれ。
その後彼がGoogle翻訳で見せてきたのは。
日本でのそれに対してのファンの反応は?
というもの。
私は「んーーーーー、んー、んー」
と腕を組みながら、うんうん唸りながら、Google翻訳に頼らずこう言いました。
フィフティ・フィフティ
絞り出したよ。咄嗟に絞り出したよ。小さな声だけど伝わるように絞り出したよ。
Ah~
よく分からぬが納得してもらえた。気がする。そして私は、よこゆいに対してヲタが許しているのか怒っているのか50/50だったのかは知らない。だがこれでいい。
おい、メンバー達!俺が困るから自重してくれ。ほどほどにしてくれ。あまりセンセーショナルなのは勘弁してくれ。
悲しい顔をする外国人の48ヲタクを見たくないんです。
頼むぞ。47の素敵な街への皆さん!

「チーム8の伝道師、よこゆい事変の余波をベトナムで観測」の巻。

閑話休題。


嫌なら見るなー!
蛇足癖。
放火癖よりマシでしょ、冒険でしょでしょ。
それでもここで一段落しつつ、これからまた、握手会が終わってからの握手会の様子をレポしていく。
一言で言うならやはりSGO48は狂っている。CRAZY48ことSGO48

6部メンバーが捌ける時に場内に流れていたヘビーローテーションに合わせて踊ってから捌けたことを記録としてここに残しておく。


「私の恋人❤」と直筆で書かれた生写真を手にした私は、世界を制覇したかのような万能感に満ちていた。
かぐや姫が求婚者に出したとされる難題。
「仏の御石の鉢」「蓬莱の玉の枝」「火鼠の皮衣」「龍の首の玉」「燕の子安貝」「48メンバーが「私の恋人❤」と直筆で書いた生写真」をそれぞれ求婚者が持ってきたら結婚するという昔話。
あまりの難題に貴族たちは四苦八苦。
しかし時を超え今、私はかぐや姫の婚姻条件を満たしてしまった。

「姫!ベトナムの少女を騙して、日本語で書かせてまいりました!これは正真正銘、48所属のアイドルが書いた「私の恋人❤」生写真の本物になります!」

卑怯な手を使ったこの男はカエルに姿を変えられ、メコン川に放流され、巨大ナマズに飲み込まれたのであった。めでたしめでたし。


…転生して戻ってきた。
まあつまりは、ほくほくだったんでもうこの後のことなんてどうでも良くなっていたんですけど、そうは問屋が卸さないといいますかなんといいますか、こちとら海外からの遠征民。
貧乏根性丸出しに最後までたっぷり楽しもうと思いまして。
握手会が終わった後に、事前に募集していた「ヘビーローテーションコンテスト」の表彰式があるという。これはタイムスケジュールに書いてあったので知っていた。
せっかくなので、熱心なベトナムの若者たちに混ざり、2列目くらいで体育座り待機。
体育館で体育座りて!体感30兆年ぶりだわ!

待機していると司会のお姉さんらしき人が登場。
うんうん、なるほどなるほど。
…何言っているか分かりません。
しかし、ヲタクが何人も手を上げて前に出ていく。そして司会の掛け声で流れ出す「ヘビーローテーション」。「ヘビーローテーション」を踊り出すヲタクたち。

まるで夢でも見ているようだ。フェリーニの映画でも見ているようだ。
これが社会主義のやり方か!

ヘビーローテーションを踊るヲタクたちを見ながら私はその日何度目か分からない、ベトナムに来てから何度心で呟いたか分からない、「こういうのが見たかったんだよ」を心の中で呟いた。
個別握手自体はAKB48ルールをそのまま援用しているから、そこまで逸脱した出来事はなかった。
しかし、握手会終わったらいきなりヲタクをステージ的な柵の向こう側に呼び込んで、みんなで「ヘビーローテーション」を踊るという現象に名前を付けてほしい。

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「これが平均年齢28歳の国の48個別握手会だ!文句あるか!」と激高されれば、もう首を横に振りながら「滅相もございません。むしろ羨ましいでございます」と、日本の老害化の惨状を嘆きたくなってしまう。
確かに、書いていて、理由は「平均年齢28歳の国だから」でいいのかもしれない。
司会やスタッフも若いし、ヲタクはもうべらぼうに若い。だからみんなで「ヘビーローテーション」を踊る。
原理はインド映画と一緒です。

みんなで「ヘビーローテーション」を踊った後は表彰式。
表彰式かと思いきや、支配人的な日本人のスタッフが出てきて、英語でスピーチ。からのOvertureが流れて再びSGO48のメンバーが登場。

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今日の握手会の感想を話しているようだが、もちのろん、何を言っているかは分からない。


メンバーによる感想戦が終わり表彰式。
そしてモニターに2ndシングルを発売するみたいな、日程は未定だが、新曲があるという發表。大いに盛り上がる。
交流会スタート。交流会後パレード2周してメンバー退場。
あー、楽しかった。またベトナムに来ようと固く決心したのであった。
アンチッチのベトナム放浪記は今後も続く。
~fin~

おかしい。何かが。

…?
ちょっと待ってくれ。
大事なことを見逃していないか?
このブログを地球46億年と仮定して照らし合わせた場合、なるほど、隕石衝突で恐竜が絶滅したことは書いてあるが、人類誕生が抜けている気がする。どこかで何か大切なものを見落としたか?

「交流会」「パレード」「2周」

「不倫」「路上」「カーセックス」

どっち?
とりあえずNHKはぶっ壊すとして、どっち?

「交流会」
「パレード」
「2周」

「交流会」「パレード」「2周」ってあんた。

個別握手会ですよ?天下のAKB48式個別握手会ですよ?
そんな余計な催しもんあるわけないでしょ、ってか交流会って何よ、それ何よ!
握手会が交流会でしょうが!握手して交流する会が握手会でしょうが!
握手会の後に交流会って何?

・炒飯頼んだらおまけのスープが味噌ラーメンだったみたいな。

・月刊幼稚園のおまけがやたら精巧なATMや自動販売機みたいな。

・焼き肉IWAで焼き肉食べていたら島崎遥香がバイトしていたみたいな。

・オンラインゲームを楽しんでいたら、一緒にプレーしている相手から「モー娘。
では誰が好き?」と聞かれ「ゴマキ」と答えたら「私がゴマキ」と返答され本当に後藤真希だったみたいな。

・グレフルにフリーで入ったら菅本裕子ことゆうこすが出てきたみたいな。

メインディッシュの後のメインディッシュ。この目で見ていた私としても意味が分からなかったとしか答えられない。
そして、さらにパレード!?
私、わたくしアンチッチはパレード現場が大好きな、自称パレーダーですが、白昼堂々ベトナムで幻影でも見たっていうのですか?
AKB48の握手会でパレードなんてあるわけないでしょうが!

こりゃうっかり。うっかり八兵衛。うっかりエイター。エイター死ね。
おっと、ここはベトナムでしたな。SGO48でした。
つまり。
「交流会」「パレード」「2周」
は本当にあったのです。

稚拙な文章で説明しましょう。
まずスタッフがマイクで「fklなえrjhj」と言いました。
ヲタクが一斉に立ち上がり、柵の近くに殺到しました。
メンバーが柵の前まで来てヲタと交流。
以上。
終わりー!(小池美由口調)

あ、動画がありました。すいません。
文章めんど。あーめんど。長文のブログ書くやつとかマジ意味分かんね。じゃあこれでも見といて。


いやいやいやいや、しかしこの動画を撮れたのもかなりでかいのです。
私はパレーダーなので、パレード動画収集家でもあるのです。1周でいいパレードを意味もなく2周したSGO48の粋な心意気を記録した貴重なパレード動画を撮影できただけでも最高なのです。
動画の収集はパレーダーにとって大切な仕事。
48のパレード史を語る上で欠かせない、貴重な資料を撮れたと自負しております
気分は全裸監督。ナイスですねー
STU48がティッシュ配りをやっていた時に見たパレード技、「ヒッグス粒子パレード」に匹敵する新技。
指で円を2周する動作が、アイドル用語で言うところの「指クル」に似ているので、SGO48の2周パレードは「指クル∞パレード」(ユビクルインフィニティパレード)と命名する(全日本アイドルパレード協会)。

動画を見ればネタバレされており、そもそも当日はテンション上がってTwitterに動画も上げているのですが、さてさて、ここで舞クエッション。
私はレ・サニーちゃんの恋人でしょうか?

私の恋人❤」と書かれました。
でも意地の悪い、性格も悪い、ヲタクやっているようなあなた達は「あんなのは日本語とベトナム語との齟齬だから認めん」なんて、口角唾飛ばしながら叱咤してくるんでしょうよ。
あんたら所詮そんなやつらばっかや。人の揚げ足ばっかとりよってからに。
だがな。
はっきりしている。
残念だったな。
お前らの負けだ。
動画を見れば分かるだろう。

レ・サニーちゃんと私は、四捨五入したらキスしたことになる。
これは最近の48コンサート全般で実施されている撮影可能タイムでよくある、カメラに向かって投げキッスなんて生ぬるいもとはわけが違う。
一緒に論じるな。

・撮可タイムの投げキッスが竹とんぼならこれはタケコプター。

・撮可タイムの投げキッスが金宮焼酎ならこれはロマネ・コンティ

・撮可タイムの投げキッスがインスタントコーヒーならこれはコピ・ルアク。

・撮可タイムの投げキッスがテポドンならこれは極超音速ミサイル。

・撮可タイムの投げキッスが中野twlならこれはマジソン・スクエア・ガーデン。

・撮可タイムの投げキッスがほろよいサワーならこれはスーパーストロング12%(サンガリア)。

・撮可タイムの投げキッスが「羽生善治のおもしろ将棋(SFC)」ならこれはAlphaGo。


一度粘膜に触れた人差し指で私のiPhoneのカメラレンズ部分を触ってきた。
これはあれですよ。完全にキスですよ。
こ、これは、か、か、かんぜ、完全に、き、き、き、き、キス、キスス、な、なんだな。

念の為、交流会でレ・サニーちゃんと絡んだシーンをまとめたものも上げておく。
これは、四捨五入したらキス。五捨六入でもキス。五社英雄でもキス。
教科書のキスの定義欄にも書いてあったし、月9ドラマでもキムタクが「ちょ、待てよ」って言いながら、こういうキスをしていたもの。
キテレツ大百科のEDテーマでおなじみ、「はじめてのチュウ」の歌詞の中でも、チュウとは、キスとは、粘膜に触れた人差し指でiPhoneのカメラ部分を触る行為と歌われている(要約)。

ここで再び汝らに問う。
私は、アンチッチは、レ・サニーちゃんの恋人か?


陪審員の皆さん!裁判長!

・自署サインがある公的な、公式な生写真に「私の恋人❤」と直筆の記述がある。
・編集していない、キスの瞬間が収められた動画が存在する。

この2つを被告人弁護士として証拠提出いたします。
陪審員の皆さん。私が皆さんに求めるのは証拠に基づいた、冷静な裁決です。
被告人は過激な言動やみすぼらしい見た目から誤解を与えてきたかもしれません。支離滅裂な言動に翻弄されたでしょう。自分身勝手な奴だと思ったでしょう。やたら在宅に噛み付き蛮行を繰り返す狂人に見えたかもしれません。しかしそれはこの度の裁判においては、判決を左右する事由にはなりません。
裁判において一番大切なのは証拠です
提出しました証拠は編集が可能な音声データではありません。
フォトショップで加工可能な印刷されたサインではありません。
自署サインの書類、そして決定的瞬間が収められた動画データです。
これ以上の証拠がありますでしょうか?

繰り返しになりますが、これは裁判です。好き嫌いや思想信条で被告人を捌いてはいけません。あくまで法に則り、提出しました証拠から判決を下してください。お願いします。被告人弁護士として被告人は死刑が妥当だと思います。以上です。

検察「死刑」
意義あり。
陪審員「死刑」
意義あり。
裁判長「死刑」
意義あり。
弁護士「死刑」
異議あり!
大岡越前「打首」
異議あり!
毛沢東「粛清」
スターリン「粛清」
ポルポト「粛清」
金正恩「粛清」

社会主義ってすぐ死刑にするイメージあるよね~
どんだけ~。
殺るだけ~。

此処から先は拘置所の中から記したものを面会人が打ち直したものになる。
ホリエモンが刑務所の中からムショメシレポやっていた方式と同じだ。

残念ながら証拠が揃っていながら死刑に処された。
しかし、わずかな間だったが、アイドルが提供する疑似恋愛部分の萌芽を咀嚼することができて大変満足であった。
なんてことはない。
交流会は本当になんでもありのアルティメット、48界のUFCだったのだ。
立ってよし、寝てよし、殴ってよし、投げてよし、シメてよし、ハート作りながら2ショット撮ってよし、1ショット動画会みたいに好きなメッセージを言ってもらってもよし、キッスをしてもらってよし。

これが社会主義だ!
これがSGO48だ!

動画の時間が10分以上だから10分以上交流会があったということだ。
ちなみに、誕生日が近いメンバーの生誕委員が横断幕を用意していて、横断幕があるメンバーは生誕委員と集合ショットを撮るみたいな、日本でもある普通の光景もありました。

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ただし交流会中の警備はあってないようなもの。真の意味での交流会でした。

ちなみに。
「交流会」と明記していますが、あれが交流会だったのかは謎である。
あえて言おう。
あの交流会は握手会全否定だと。アンチ握手会。Anti hand shake!
全否定は言い過ぎかもで、握手会のレギュレーションであるところの、1対1という時間が大切というのはもちろん正論ですが。
ですが、あの便宜上「交流会」と呼称する謎の時間は、濃厚にしゃべれるし、がっつき放題だし、撮可だから1ショット動画も撮り放題ですし、2ショットを撮る猛者もいるし。

ヲタク界の新自由主義はまさか社会主義のベトナムにあったのだ。
真自由主義
「新しい何かが俺の中で目覚める」
私はベトナムで日本以上の自由を謳歌した。なんたる矛盾。
レ・サニーちゃんだけではなく、Hikariちゃんにも顔認知もらったから、交流会中にも反応をもらえたり。

アーサーンちゃんもかまってくれた。みんな神対応。

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次からはパレードで色んなメンバーからルックをもらえるよう修行しようと思った次第だ。
修行の余地がある現場。おらワクワクすっぞ。


こうして長い長い、ベトナムはホーチミンでのSGO48個別握手会は終わった。
もちろんこの後、ちゃんと出待ちをして、バスの中から手を振るメンバーを見送った。

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バスに乗るまでのメンバーを撮影して見送るところまでが海外48の流儀です。醍醐味です。


文句は言われませんし、言わせませんし、海外に来たのなら日本の48も、なんなら坂道もこの流儀に従っていただく。


精神的身体的キマり散らかしてしまい、全毛穴のチャクラが開いた。楽しいにもほどがあったので、終わってから会場にいた日本人ヲタの方々と近くの海鮮鍋屋に。

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ベトナムは飲食店がたくさんあるから、基本的に飲みには困らない。4人くらいなら路上屋台でも十分に楽しい飲みができる。
サイゴンで飲むサイゴンビールのうまいことうまいこと。

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ちなみに飲んで食って、割り勘で一人700円くらいだったのではないかな。正確には覚えておりませんが、1000円は絶対にかかっていなかった。
さらに、タイ在住のBABYMETAL兼JKT48ヲタさんと深夜1時過ぎまで飲みまくり、ベトナムの夜を堪能。

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基本ビールも飯も安くてうまい。飯はハズレを引きようがないという印象。
こうして、ベトナムの路上で簡易イスに座りながら、机もどきの板の上に乗った料理とビールをがぶがぶ飲み、目の前の道路を流れるバイクを眺めながら、海外48ヲタ談義をして、9月8日は終わったのであった。


長い1日だった。
体感長かった。文章も長くなった。

もう最後の章です。

日本に帰ってきてなお、SGO48の個別握手会の記憶は鮮明だ。
ベトナムに行って幸福。
逆ランボー
ベトナムから帰ってきたら、ただただ幸福という。
強いて言うなら、こういう嫌がらせ長文を書くくらい。
たった1日の個別握手会のレポがなぜこれほど膨大になってしまったのか。
原因ははっきりしている。
SGO48が面白すぎるから
悪いのはSGO48。SGO48が面白すぎるからこんなことになってしまったのだ。
途中美味しんぼのパロディをやりたくなるくらい、SGO48が面白いのが悪い。
安倍政権が悪い。民主党政権が悪かった。事業仕分けが悪かった。SGO48が悪い。
そんくらいには、俺のせいではない。悪いのはすべてSGO48。
私は頭がおかしい。何をするでも頭がおかしい方に舵を切る。
SGO48も頭がおかしい。理に適っていない。一か八かで面舵いっぱいで結局転覆してから元の体勢に戻るかのような、ヲタクの荒海で無茶な航行をわざとやってきている印象。無意識なのかは分からないが、とにかく狂っている。故に最高。
まだヲタクの数は全グループの中で最小かもしれないが完成されていない分、熱がどう伝播していくのか、今後の見所であろう。
正直私はSGO48のパフォーマンスをほとんど見ていない。
もちろんYou Tube経由でイベントやテレビに出演した動画を見たことはあるが、生の熱を現場で感じたことはない。
まさに在宅がSNS等で情報を集めて、初めて握手会に行きましたみたいなものである。
濱野智史氏の名言至言「在宅死ね」は今でも、共に路飲みした際の9%アルコール同様、私の血に溶け込んで全身を巡り、肝臓を壊してから我が血肉になっているのですが、AKB48を長く見すぎた結果、いつのまにやら在宅先行型になってしまった。
なので、次はイオンモールのイベントでもなんでもいいから、とにかく生のLIVEを見に行かねばとなっている。
ここまで読んできた皆さん、アンチッチはSGO48のLIVEを見たことがなかったのです。見たことないのにいきなり握手会に行ってしまったタイプの、在宅がLIVE映像見てときめいた果てに初めて個別握手行っちゃいましたみたいな、YouTuberアンチッチ「初めてSGO48の握手会に行ってきた!!!」なんです。
SGO48に関してはそれでも、真のデビューイベントこと駅伝を見ているから、ヲタクが「LIVE見たことないの?ぷぷ」なんてマウントとってこようものなら、「SGOのスタートは駅伝。駅伝を見ていないやつはSGOを語る資格はなし。村西とおるの駅弁FUCKについても語る資格なし」と一笑に付しますが。そして返す刀で一笑に付されるでしょうが。

私は自覚しています。
薬物を例に説明すると私は、マリファナを吸い始めて、そのままマリファナを嗜好し続けるタイプではございません。
マリファナを吸い始めたら、次はコカイン、覚醒剤、ヘロイン等々、刺激の強い薬物を追い求めるタイプでございます。
どちらが人としてまともに済むかは明白。
一度強い刺激に晒されると、たとえ同等の刺激であったとしても次からは満足できない。
同等以上の刺激を追い求める。
この度のSGO48個別握手で言えば「私の恋人❤」で最高にキマってしまった。次はこれ以上の刺激がないとキマらないことになってしまう。
危険水域。荒川の堤防崩壊一歩手前。タワマンざまーみろ。
毎回毎回このような思考で至高の嗜好を求める行為は、チキンレースのように、いつかは破滅の道へと突き進むことになるだろう。
「太く短く」をモットーとするヲタ活は一見男らしく、雄々しいかもしれないが、最後に勝つのは「細く長く」自分のペースでヲタ活している人。間違いなくその方が幸せになるし、破滅もしない。
それでも海外48のレポを書いたのは、こんな世界もこの世にはありますよという、自己満と純粋な紹介欲。
このレポを読んでいただき、海外48は行けないけど面白いかもねーって思ってもらえればって思ったりしたりって、

バーカ!

バーカ!バーカ!

細く長く!?
死ね。
お前は細く長くヲタ活して野垂れ死ね!
こっちは致死量の薬物で明日死んでやる!

退かぬ媚びぬ省みぬ。
海外48を舐めるな!
次に行く海外イベント、今回私が体験した高刺激、高純度の高まりガンギマリを余裕で飛び越えてくるに決まっている!

なぜならば、次はインドでございます!
チェンマイ48もございます!
この道を行けばどうなるものか。行けば分かるさ東南アジア。
必ずや想定外のおもしろが待っている。

もうすぐ2020年になろうとしている。
悪夢の2020年。単純作業の2020年。
憂鬱。薔薇色の逆、鈍色の憂鬱。
ガラパゴスこそ東京をネオトウキョウ足らしめていたはずなのに、東京が世界一つまらなくなる期間が始まる。

東京五輪なぞ夢幻。無意識のマスゲーム。インスタント挙国一致。瞬間最大風速1メートル。真夏のアスファルトに浮かぶ蜃気楼。安全安心無害の危険不安有害。熱射病熱中症似非熱狂。TOKYO is DEAD。粉砕。中止だ中止

東京五輪でつかの間「日本スゴイ」になるかもしれない。
しかし、2020年を終えると襲ってくるのは不況ではない。

「一帯一路48」

一帯一路48 VS JAPAN48

一帯一路48。
少子高齢化ジャパンを嘲笑うかのごとく、平均年齢20代の新興国を多く抱え、若いエネルギーと狂った感性で日本48を追い抜いていくかもしれない。

社会主義、共産党、軍事政権、イスラム教、ヒンドゥー教、カースト制度、首都移転、クーデター、ドゥテルテetc
これらの文字にワクワクしてしまう私がいる。それはそれとして。
牙を抜かれ、元AKB48西野未姫嬢曰く全AKB48ヲタクは歯が溶けてふがふが状態らしいが、そんなふがふが歯抜けの日本が久しく忘れている混乱をその身に宿した国たちの48グループなんて面白いに決まっている

2020年、SGO48の個別握手会を凌駕するような現場に出会えるかどうかは神のみぞ知るところと言ったところ。
案外チーム8が急にとんでもイベントをやって、まさかのチーム8逆転優勝というパターンもあるかもしれません。もちろん他の支店も然り。
未来は誰にも分からない。
しかし、2020年は憎き東京五輪を少しでも避けるために海外に行きたい。
その結果、どんな目にあっても構わぬ。

「我が生涯に一片の悔い無し」
片手を天に上げて、ゆっくりと溶鉱炉に沈む所存

退かぬ媚びぬ省みぬ。
少なくとも。
省みないを貫徹した結果、帰ってこられないようにはならないよう気をつけたい。
Rejoice!


次はパタヤに行ってきた感想を書くよ。
次回「ゴーゴー嬢の食べログ」乞うご期待。

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