【第1章無料】 電子書籍 第36弾 AI時代の生き方~人工知能によって本来の生き方ができる~

はじめに

 今、最も注目されているのが、AI(人工知能)によって、どのように世の中が変わっていくかということです。ある人にとっては、もの凄く脅威に感じたり、別のある人にとっては、もの凄く希望に感じたりしていますが、AIは早かれ遅かれ、私たちの身近になっていきます。そして、当たり前になっていくのです。

 今の時代に、携帯電話、スマホを持っているのは、ほぼ当たり前になっています。本の数十年前であれば、携帯電話を持っている人は、ごく一部の人だけであり、しかも馬鹿でかい携帯電話であったので、持ち歩くのも大変であったのです。

 今は小学生でも、スマホを持っているのが、当たり前になっています。当たり前になっているので、感じにくいのですが、スマホは常時インターネットにつながっていて、どこにいても世界中の人とつながれる、「スーパーコンピューター」だということです。

 人の当たり前の基準というのは、どんどん進化していくので、今はAIがモノ新しく感じていますが、いずれは今のスマホと同じように、ないと不便に感じるようになります。

 科学技術は時代の進化によって変わってきます。ただ、いつの時代でも新しい技術を受け入れられない人がいるのです。しかも、受け入れられない人の人数の方が多いので、時代の先を進む人が、批判をされたり、反発されたりするのです。

 かつて、イギリスで産業革命が起こったとき、その産業革命に脅威を感じて、機械をぶっ壊すような運動が起こりました。その運動は6年くらい続いたのですが、それでも時代は逆行することなく、進んで行ったのです。

 今の時代も同じで、過去の20世紀の価値観の人は、今の21世紀の価値観を受け入れたくないし、今の科学技術を受け入れたくないのです。なぜなら、時代の変化に合わせるのが、面倒だし、疲れるからです。今まで自分なりに築き上げたことがある人は、その築き上げたことが崩されることに、恐怖を感じているので、頑なに受け入れたくないということです。

 ただ時代は逆行することは絶対にありません。どんなに日本が「少子高齢化」が進もうが、時代は進んで行くし、科学技術は発展していくだけなのです。逆の発想からしたら、少子高齢化が進んで行くから、AIが必要だということです。単純に、働ける人が少なくなっていくので、AIがないと社会が成り立たなくなるということです。

 なので、AI時代は脅威の時代ではなく、希望の時代なのです。AIを活用することで、今までの課題や問題が解決されていくということです。どちらにしても、AI時代が来るのは必然的であるので、その時代に合わせていくことで、今まで以上に快適で、充実した人生を送ることができるようになるのです。

 本書は、AI時代での生き方、AI時代の可能性をお伝えしていきます。どんなに時代が変わっても、人の本質は変わりません。その本質を見失うことなく、新しい時代は、新しい時代に合わせることで、希望的な歩みができるようになるのです。未来は常に良くなっているし、常に明るいのです。

 過去を振り返る人生ではなく、未来に備える人生を歩むことができれば、時代の変化は脅威ではなく、希望を持つことができるのです。希望を持っている人は、いつの時代でも、大きな影響を与えることができるのです。充実した人生を生きるためにも、AI時代をしっかりと理解していきましょう。

2017年9月 安田 悌

目次

はじめに

第1章 AIは脅威ではない
・AIを心配する理由
・AIによって既存の価値観が崩壊する
・本当に心配するべきこととは?

第2章 本来の時代に向かっている
・時代は絶対に逆行しない
・成長し、成熟できる時代
・人の本質的な生き方

第3章 AI時代のメリットとデメリット
・余裕が生まれる
・犯罪ができなくなる環境
・時代の変化についていけない

第4章 既存の仕事は無くなる
・AIが稼いでくれる
・ベーシックインカム時代到来
・AIによって仕事が変わる
・AIによってブラック企業が無くなる

第5章 既存の教育は必要なくなる
・既存の教育の弊害
・家庭で教育ができる時代
・AIが人の成長を協助する

第6章 趣味、文化革命時代
・AI時代の努力とは?
・やりたいことを見つける方法
・趣味と文化は「好き」という感情が土台になっている
・簡単に死ねない時代

おわりに

第1章 AIは脅威ではない 

AIは脅威ではなく、道具である。

 AIによって、より便利に、より快適に、より効率が良くなる。

・AIを心配する理由 

 多くの人が心配しているのが、「AIに仕事が奪われる」ということです。そして、「AIに支配される」ではないかということです。

 今までの仕事の観点から見れば、仕事が奪われるし、AIの能力から見れば、人を支配することもできます。ただ、AI時代というのは、今までの観点からの時代ではなく、全く違う観点からの時代になるということです。

 仕事の観点も変わるし、AIが人を支配することはありません。SF映画の観すぎであって、能力は人を越えていますが、能力だけでは支配はできないのです。AIの能力を活用するのは人であって、AIはあくまでも道具なのです。

 今のような機械がない時代は、全部自分の手で作業するしかなかったのですが、機械ができることによって、効率よく作業をすることができるようになったのです。例えば、かつての農家は、自分で苗を植えて、自分で刈り入れをしていかないといけなかったのですが、今の時代で自分で作業をしている人はいません。

 トラクターを使いながら、早く、効率の良い作業をしているのです。今後は、さらに効率化されていき、全てが自動化されていくようになっていきます。機械が誕生することで、早さと、効率が上がりました。機械の能力の方が、人の能力よりも上であるのは間違いないのですが、機械に支配されることはないのです。

 AIも同じで、情報処理能力が人の1億倍以上ありますが、その能力を使うのは人なのです。AIが勝手に能力を使うことはないのです。実際にはまだ未知の世界であるので、理屈では何となく理解できても、ピンとこないと思います。実際に身近にAIがなければ、実感ができないのです。

 今はまだインターネットでしか、実感ができない人ばかりなのですが、目に見える実態になっていけば、AIの実感ができるようになります。AIと同時に、IOTが導入されてきて、全てのモノがインターネットとつながるようになるのです。IOTによって、自動的に情報処理が行われていくので、到底、人の情報処理能力では追いついていかないので、AIが必要になっていくのです。

 どちらにしても、AIは身近になっていきます。なので、心配しても意味がないのです。意味のない心配をするよりは、AI時代に合わせられる心構えが必要だということです。

・AIによって既存の価値観が崩壊する 

 人の価値観というのは、信じていることが価値観になっています。今までの価値観を信じている人にとっては、AIが大きな脅威に感じてしまうのです。仕事に対しての価値観が、「汗水垂らして働く」という価値観であれば、AIに仕事を奪われることに脅威を感じるのは当然なのです。

 とくに単純作業しかやってこなかった人は、脅威中の脅威になります。自分で単純作業しかできないと思っているので、その単純作業が奪われることに、大きな脅威を感じるようになるのです。

 誰にでもできる単純作業はAIでもできるのです。今までの「仕事」の価値観を、「志事」「私事」に変えていかないと、本当の仕事ができなくなるのです。AIによって、今までの価値観は崩壊していきます。崩壊することに、未練を残しても意味がないので、新しい価値観をつくるしかないのです。

 今までの価値観は、今までの時代に必要だったのであって、新しい時代には必要ないのです。江戸時代から明治時代に変わったときも、過去の価値観にしがみついていた人がいたのですが、時代が変われば、何事もなかったように過去の価値観は崩壊していくのです。

 また崩壊しないといけないのです。既存の価値観が崩壊しないと、時代が良くなっていかないからです。いつの時代でも、完全完璧の価値観があった訳ではないのです。その時代に必要な価値観があって、その価値観は時代と共に変化していくのが自然であるのです。

 今や20世紀の価値観であった「良い学校に行って、良い会社に就職をして、安心安定を得る」という価値観は崩壊しています。今はまだ、崩壊が実感できていない人が圧倒的に多いのですが、AIによって実感せざるを得なくなるのです。仕事が無くなり、やることが無くなり、過去の価値観では生きられない時代になっていきます。

 過去の価値観が崩壊するときは、一時期は混沌としていきますが、どちらにしても新しい価値観に、合わせるしかないようになります。賢い人は、前もって未来を予測して、未来に備えていく人です。早かれ、遅かれ変化していくのであれば、時代の先に行った方が時代の先頭に立つことができるようになるのです。時代の先頭に立つ人が、あまりにも少ないので、先に準備できる人が求められています。

・本当に心配するべきこととは? 

 AIに仕事が奪われることを心配している人が多いのですが、本当に心配するべきことは、「やることがなくなる」「生きがいがなくなる」ということです。ちょうど、今でいう、定年退職をした人たちが、やることがなくなり、生きがいがなくなった状態になるということです。

 それが60歳とか65歳から始まるのではなく、若い年代から始まるようになるので、ニートのような人が急激に増えてくるようになります。今までは、食っていくために仕事をしていた人が、社会保障でお金が与えられていくので、何も仕事をしなくても、生活に困ることがなくなるのです。

 AIによって、生産性が向上していけば、AIが稼いでくれるようになるので、仕事をする必要がないのです。今までの仕事が必然的にできなくなるので、暇な人が多くなっていくのです。今現在、忙しい人や、食っていくために仕事をしている人にとっては、夢のような話しになるのですが、これが現実になっていくということです。

 現実になった場合、最初は良いのですが、暇な状況、何もすることがない状況が、ずっと続くとしたらどうでしょうか?生活に困ることはないので、何も心配する必要はないのですが、その状態が続くとしたら飽きるし、生きがいがなくなってしまうのです。「ただ、生きているだけ」という状態になるのです。

 完全にAI化された場合、既存の仕事が全くできなくなるのです。まさに、現役を完全に引退した状態になるので、非常につまらない人生になるのです。

 本当に心配するべきことは、何もやることがない人や生きがいがない人が、多くなるということなのです。今でさえ、そのような人が多いのですが、それがさらに増えていくようになるので、益々社会に活気が無くなっていくのです。

 「やりたいことがない」「やりたいことが見つからない」という悩みが、さらに深刻な悩みになっていきます。生活が保障されている環境の中で、やりたいこと、生きがいを見つけていかないと、つまらない人生になり、何も成長ができないので、本来の生き方ができなくなってしまうのです。本来の生き方というのは、成長欲求を満たしながら、より大きな目的に貢献することを喜びにするということです。

 理想論やきれいごとのような、話しではあるのですが、現実の生活に心配が無くなれば、次の段階を目指していかないと、成長することはできないし、本来の生き方ができないのです。


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