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頭が痒い-5 あたまシラミに効く薬は?

こんにちはー 元町医者の「K」です。

前回、国が認めている薬がだんだん効果がなくなってきていて、
その他の薬のおすすめ、を書きます。 というお話が最後でした。

よーく、調べてみると効果が前回のくすりと比べておおきな差はありませんでした。 ただ副作用はとても少ないようでした。

スミスリンプレミアムを何度か使用するのが安全とも考えられますが、
副作用(おそらくカユミなど)で何度も使用できない場合に検討する
薬剤になると思います。

商品は LiceMD® Treatment Gel というものです。
アマゾンでは検索できると思います。

ただし、アメリカのアマゾンです。

https://www.amazon.com/

https://www.amazon.com/LiceMD-Head-Lice-Treatment-Kit/dp/B000ALBKTY/ref=sr_1_1?dchild=1&keywords=LiceMD%C2%AE&qid=1595315941&sr=8-1

日本語の解説は申し訳ないのですが、あえて作成しませんでした。
今はグーグルなどの自動翻訳などを簡単に使用できます。
これらを使用できない、簡単な英語の理解が難しい場合は 商品の使用はしない方が安全と考え直しました。 スミマセン。

安全性はかなり良いです。 効果はスミスリンプレミアムと大差はないようですが、副作用がかなり少なかったです。

また、この薬は卵にも有効のようですから、ある程度英語を理解できる方には参考になると思います。

この薬は前回にnoteに追記した 「皮膚と美容」vol.52,no.2 p47-52 に記載のあった書類をもとに自分で調べて記事を作製しています。

こまっている方には,選択肢の一つになるのでは? と思います。

     では。

以下 資料
「Treatment of head louse infestation with 4% dimeticone lotion: randomised controlled equivalence trial」

   http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/abstract/330/7505/1423

ジメチコンは、ヘアケア製品などに広く使われているシリコン・ポリマーだ。これを4%含有するローションは、殺虫剤を含まないにもかかわらず、アタマジラミ駆除薬であるフェノトリンと同等の駆虫効果を持つことが、無作為割付比較対照試験で明らかになった。英Insect Research & Development社のIan F Burgess氏らは、詳細をBritish Medical Journal誌2005年6月18日号に報告した。
アタマジラミ感染は、先進国でも増えている。その原因の一つが、アタマジラミによる殺虫剤耐性の獲得にある。そのため、欧米の多くの国で、物理的な駆除が推奨されている。英国で最も一般的なのは、ぬれた状態で髪を櫛ですく方法だ。が、アタマジラミ用の櫛と殺虫剤を併用する方が効果は高い。
今回用いられたジメチコン・ローションは、アタマジラミ用として処方された新製品だ。揮発性のシリコン・ベース(シクロメチコン)にシリコンの長い直鎖ポリマー(ジメチコン)を4%含む。この組み合わせは、日本で市販されているダメージヘア用の洗い流さないトリートメント剤の主成分となっている。
ジメチコン・ローションの有効性と安全性の評価を目的として、同等性試験を実施した。0.5%フェノトリン液(日本では粉剤だが、今回はジメチコンと外見や用量が似ている液剤を使用)と比較した。アタマジラミ感染のある4~18歳の214人と成人39人を2群に分け、7日間あけて2回、駆除を行うよう指導した。いずれも髪が乾いている状態で塗布し、普通の櫛でとかして全体に広げる。自然乾燥させ、ジメチコンは8時間後、または一晩おいてから普通のシャンプーで洗髪。フェノトリンは12時間後、または一晩おいて洗髪させた。1回の適用量は、各人の髪の長さと量をもとに決定した。ジメチコンは13mlから161ml(平均54.8ml)、フェノトリンは19mlから204ml(71.8ml)を使用した。
2回の処置で駆除された患者は、ジメチコン群127人中89人(70%)、フェノトリン群125人中94人(75%)で、有意差は見られなかった(95%信頼区間 -16%から6%)。頭皮や首のかゆみや炎症といった副作用が見られた患者の数は、ジメチコン群で有意に少なかった(127人中3人、2%と125人中11人、9%、95%信頼区間は-12%から-1%)。
治療前に、感染が深刻だった患者は33人(13%)、中等度の感染が110人(44%)、軽度の感染は110人(44%)だった。いずれのグループでも、2剤の効果に差はなかったが、各グループの駆除成功率はそれぞれ39%、71%、84%で、感染が深刻になるほど駆除は難しくなった。
得られた結果は、アタマジラミの駆除において、ジメチコンは、既存の治療法と同等の効果を持ち、副作用はより少ないことを示した。ジメチコンは皮膚から吸収されないため、安全で何度でも使用できる。物理的な方法は不要で、耐性も引き起こさない。In vitro研究は、ジメチコンがアタマジラミをコーティングし、5分以内に不可逆的に動けなくすることを示している。


医療系の情報提示します。 未公開の情報もありますが、ある程度の証拠はあるものです。 統計を使用して証明するのは難しいです。 ですが、これなら間違いなく効くはずだという事はあります。 問題は合併症などのリスクをどう考えるか? です。 皆様の健康維持にお役にたつとうれしいです。