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どこまでも、終わるな。


2022年12月30日CDJ
心の底から、「UNISON SQUARE GARDENが大好きだ」と叫んだ。

幸せになる準備もできていなかったのに、幸せになった日を、まとめます。

この日のトッパーのアーティストのパフォーマンスを観るため、朝10時過ぎには会場入りしていた私。しかし、どんなバンドを観ても「あと〇時間でユニゾン…」という恐怖(?)が脳内を常に埋めつくしていた。気を紛らわすためにアルコールを購入する挙動が止まらない。UNISON SQUARE GARDENのステージが近づく現実とPayPayの残高がみるみる減っていく現実に目を背け続けることしか出来なかった。

ほら、ふさお。レッドブルウォッカだよ。

仮設トイレに行くため、外に出る度に少しずつ日が落ちているのを確認し、「その時」が近ずいていることを嫌でも実感させられる。

16時過ぎ。

優里のパフォーマンスが終わり、EARTH STAGEのどデカいステージにUNISON SQUARE GARDENの機材が運び込まれてくる。
楽器のサウンドチェックをするスタッフさん、座り込んでスマホを覗き込みゆったり過ごす観客。後方でゆったりスペースがあったのもあって、頭を抱えて呼吸が荒くなる人間など誰もいなかった。お恥ずかしい限り。

リハでギターの音、マイクチェックの歌声で寿命吸い取られてるんかってくらい苦しむのはフェスの恒例なので割愛。

本番が始まり、「絵の具」が作り出す心地良い静寂の空気に会場が包まれる。「これからUNISON SQUARE GARDENのライブが始まる」という説得力。何回見ても痺れてしまう。フェスという不特定多数の人間が集まる場なら、尚更その力を倍以上に感じる。

ーset listー
1、いけないfool logic
2、世界はファンシー
3、カオスが極まる
4、kid,I like quartet
5、Ivisible Sensation
6、シュガーソングとビターステップ
7、101回目のプロローグ
8、オリオンをなぞる

前半の幸せ純度100%の楽曲達も大好きだが、『101回目のプロローグ』、『オリオンをなぞる』の流れが個人的に最高に刺さってしまった。
2024年に結成20周年を控え、バンドが多数の人に愛されてる事実のお祝いのために全国津々浦々を回るという「らしい」言葉回しのMCの後に演奏された2曲。
「君だけで 君だけでいいや こんな日を分かち合えるのは」
本当の気持ちを話してくれる2024年を迎える前にこの曲を披露する意味、重さ。このバンドに対するぐちゃぐちゃして、でも幸せな気持ちを分かち合える喜びは2020年にPatrick Vegeeを手にした私達、ないし今日までにこの曲に出会った人間だけにしか分からないのである。

きょとんとした表情の隣の女の子。いいでしょ。この感情、物好きの特権だよ。(咽び泣きながらの訴え)

個人的に、このラスト2曲に共通しているのは「過去の肯定」、「始まりの歌」だと感じていて。

101回目では、少しマイナスな感情をポロっと零した後の「だけどこんなエピソードも必要じゃないはずないよ」と歌い、オリオンでは「昨日までをちゃんと愛して」と歌う。
それがバンドとしての道のりなのか、リスナーの人生に向けてなのかは相変わらず彼らは教えてくれないけど、過去がどんなものだとしても必要だし、愛するべきだという肯定。過去を肯定することで、繋がる今。「よろしくね はじまりだよ」「ココデオワルハズガナイノニ」。

今日が始まりで、このバンドはまだまだ終わらない。

本人達が大事にしている20周年イヤーを前に、過去、現在、未来、全てを高らかに、カッコ良く歌い上げる今回のフェスのセトリは拳を突き上げて「UNISON SQUARE GARDEN、大好き!!!!!!」と叫ばざるをえない。

2020年にUNISON SQUARE GARDENに出会ってから、どうせ好きだった4年後がもうすぐ始まる。
「まだ見てないものが」あって、「そうやって日々を縫」ってきて、「見たことない景色を」、貴方達と見れるんだね。わくわくが止まらない。

UNISON SQUARE GARDEN、今年もお世話になりました。


長時間並ぶのが億劫だったので遠目の写真だけ

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