見出し画像

ヒロさんとのハナシ

ヒロ伊藤

ヒロさんのことが掲載されていた
「写楽」1980年8月号
やっと状態が良いモノ
手に入れました


ちょっと思い出したんで...

自分が20代前半のころ
カメアシでバシバシしごかれていたのですが
その中でも
ヒロさんにはよく面倒みてもらってました
気さくに話してくれて
よくしゃべり
よく怒られたりしてました

ゲンコツもされたこともありました

マジでゴチって叩かれました
愛のある痛さだったな

エリック・クラプトンの武道館公演の時
ヒロさんのカメアシで
ステージバックショットについていたのですが
準備段階から
ステージ上のクラプトンクルーは
何故かピリピリモード

自分がカメラセッティングと
ケーブルの準備をしていたら
2mぐらいの海外ステージクルー2〜3人に囲まれて
「こんなところにカメラセットするなんて聞いてないぞっ!
 出て行けっ!」
てボコボコにまくしたてられて
どうしていいかわからず泣きそうになっていたら

「う〜っす!ANSWeRぁ〜ど〜した〜?」

って小柄のヒロさんがやってきて
「カメラマンのヒロだけど?」
ってクルーに挨拶し始めたら
さっきまで詰め寄ってたクラプトンクルーが
急にザワザワしはじめて

「おいっ!ワンハンド・ヒロがいるぞ!
 ヒロだ!ヒロがいるぞ!
 日本にいたのか!」

って騒ぎ始めて
スタッフやらバンドメンバーが
どんどん集まってきて握手やら抱擁しはじめて
さっきまで詰め寄ってきてたクラプトンクルーも
自分に向かって
「おまえヒロのアシスタントなら、先に言えよ〜!
 彼ならどこでも撮影OKだから!」
って急にフレンドリーになってくれました

その後
急に楽屋に招待されて
コーヒーごちそうになったりして
バンドメンバーがクラプトンにヒロさん紹介してるのを
ポカーンって眺めてたら

「おいっ!ヒロはすごいやつなんだぜ!あいつはグレートだ!」
ってバンドメンバーが僕に教えてくれました

まぁ
自分の英語力では半分くらいしかわからなかったんですけど...

大柄な大人達が
子供みたいに無邪気にキャッキャしなががら
ヒロさんを囲んで冗談言い合ってるのいるのをみて

ヒロさんはすごいなぁ
ヒロさんはすごいなぁって思ってました

ひとりがその場にいるだけで
その場の空気が変わる瞬間を
初めて感じました

素敵な人
ヒロさん
あなたの背中
好きでした

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

さらに
ここから先は

ヒロさんと飲んだ時だったかな?
に出てきた

マジカヨ...っていう

本当なのかシャレなのかマボロシなのか
不思議な話

とあるレコード会社経由で
「アメリカのアーティストが
 お忍び来日します
 彼は日本の文化、歴史、景色などに興味があるので
 作品作りのために
 日本を回って映像作品を残したい
 ヒロさん手伝ってよ」
という連絡があったそうで

ヒロさんは
「しゃーねーなー
 付き合ってやるよー」
って言って
カメラ持って
日本のあちこちに一緒にまわって
色々撮影したんだって

ヒロさん曰く
「寡黙な青年でいい奴だったんだけど
 よくわからない奴だったんだよ
 そしたらさ
 そいつアメリカに帰ってしばらくしたら
 自殺して
 死んじゃったらしくてよー
 映像はお蔵入りになっちゃってさー
 もったいないことしたよなー」

えっ?
それって
カート・コバーンじゃ?
って聞いたら

「そうそう
 カート・コバーンって言ってたな
 ニルバーナとかいうロックバンドやってたみたいでさ」

マジカヨ...

カート・コバーンに最後に会った日本人って
ヒロさんだったのか?
というハナシ

ヒロさん
もっと話
聞きたかったな

ここから先は

0字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?