両親のボケ

母親は既に認知症である。
もう10年近く前になるだろうか。
辻褄が合わないような事や父親の悪口を頻繁にいうようになったのは。
そんなこんなで、色々と周りの人に迷惑にならないように遺言書や
資産の部分で銀行さんと相談したりと非常に強力的な態度で接してくれた。
特に使用組合さん。
ダメなのは証券会社だ。
色々母親が毎日違う内容の話を電話でしていたものだから、
あちらとしても対応に困り果て、『息子さんと話させてください。』とで
始まったのが4年ほど前。
その際に色々と考えていてまだ知識もないのに『成年後見人』に自分がなるとかぼやいてしまったのである。
実際成年後見人を立てるには、医者から認知症の診断を受け、裁判所に行って申し立てをして、裁判所が後見人を選択する。で、ほぼ身内が親の資金を管理する事は出来なくなるのである。
後から知ってしまった内容なのであるが、何度も知らないところで証券会社にうるさい事を電話している母親をある意味『クレーマー』みたいな存在として彼らは受け取ってしまっているので、我々が正式な通知をもって成年後見人からの連絡がない限り、母親の株券はもう手が出せなくなってしまっている。
まぁうちらがそのお金に関してどうしようってわけではないので、母が施設に入らなくてはいけなくなった段階で進めればいいかとあきらめた。
また、信託には遺言書において自分が両親の死後、自分が管理するべきことの責任や義務事項を既に入れて契約を結んだので、ひとまず安心だ。

と思っていたんだが、先ほどうちの父親もなんかひどくボケた事を言っていたのが気がかりだ。うちのエアコンをクリーニングしてもらっている業者に
『エアコンがおかしい。』から今日清掃が終わったら、聞いてみてくれと。いう。

色々話をしていると、どうやらエアコンの機能に関して『コントローラーか、エアコン自体がおかしい。』という事を言っている。それであれば、エアコンを掃除している業者は関係なくなり、近所の電気屋さんに診てもらわなければいけない。
そんな話をすると苦い顔をする。

機能でいくつかり、
すぐに暖めたい
全体を暖めたい
風をよけたい
足もとを暖めたい
などあり、そのうちのどれかを指定してもしばらくすると
全体を暖めたい。に戻ってしまうのである。
『どのくらいの時間でもどってしまうの?』
『5分、10分?』と聞くと
『そんなに時間はかからない。』というのである。

やって見せるというので、
全体を暖める。を押した後に暫く放置していると
すぐさま話しながら、他の機能ボタンを押すのである。
押したボタンは足元を暖める。
それでしばらくすると、ほらボタンが変わっているだろう見たいな話をする。

何度か試して、父親の動作を見ていると、一つの機能を押してから、1分も
経たないうちに他の機能を押してしまうのである。
それを自分の行動を顧みずに、おかしいという。

動画を撮って父に会話を見せることにした。
最初は『全体を暖める』を押して、そのままにして見てよ。と依頼。
暫くすると、ほらすぐ暖めるを押したのに『全体を暖めるに変わっているだろう。』というのである。
『えっお父さん、さっき自分で全体を暖めると押したじゃん。』というと
何を言っているんだ。足元を暖めるを押してただろう。という。
じゃぁ、といい『足元を暖める。』を押してしばらくしてから、
全体を暖めるを押した後に、同じことを言う

そんなロジックでない会話の録画を取った自分は、父親に見せる事にしたが
見せた後驚きだったのは、『お前は何が言いたいんだ?』という。

親父まで認知症になってしまった。
こんな短時間で記憶の行き違いが起きてしまい、自己認識が無いのがその証拠だ。ビデオを見せても自分がおかしいなどとは思わないレベル。
悲観的になってはいけない。
84になる父親、78歳になる母親。
二人のボケは愛情をもって息子がハンドリングしなければいけない。

その為に自宅でできる仕事、独立を選択した。
まだ、お金は稼げていないが、海外から来てもらった嫁には迷惑をかけたくない。自分の親だから。俺がしっかり生計も立てて、子供たちや親の面倒を見れないといけない。
2022年頑張り時だ!

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