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【N/S高 政治部】子ども政策の探求と学び

初めに

はじめまして、N/S高 政治部4期生の杏梨と申します。

N/S高政治部では2023年12月から2024年2月にかけて、「こども政策」をテーマに活動してきました。この3ヶ月間を通じた学びや、そこから得られた知見を書き残すことができたらと思います。

2024年1月24日に政治部では兵庫県明石市の前市長 泉房穂さんをお招きし、テーマ別講義「前明石市長 泉房穂さんと考える『こども政策』」を行いました。

アーカイブはこちらから↓
https://www.youtube.com/live/PzDqfiqfAKU?si=mVGSKPhfqR2k7i3A


転機となった講義

以前私は、日本は少子化に対して効果的な政策が施されていないと考えていました。この背景には、日本の合計特殊出生率などが最低記録を更新しているという現実がありました。

しかし、12月に政治部の顧問 川邊健太郎さんの「こども政策」についての講義を受け、少子化を逆転させることができないのは日本が高齢化社会であることに加え、日本の若者の選挙投票率が低いことなど様々な要因が絡み合っていることを知りました。

また、「国は基本的な政策を施す役割を果たし、その上で自治体が+αで独自の政策を施し、競争できるようにする方が健全であるのだ」という川邊さんの言葉が転機となり、地方自治体の子ども政策に関心を持つようになりました。


地方からの変革

テーマ別講義に際して、兵庫県明石市の子ども政策をいくつか調べてみました。明石市では「明石独自の5つの無料化」を掲げ、医療費や保育料、中学校の給食費などが無償化されています。
テーマ別講義の冒頭で前明石市長である泉房穂さんは「こどもは未来、こどもを応援したら全ての人が幸せになる」とおっしゃっていました。明石市はこども政策が経済政策でもあり、まちづくりでもあることを証明しています。

また、チームの中で自分の住む自治体のこども政策について調べ、共有し合いました。私の住んでいる愛知県豊田市では、「子ども・親・地域が育ち合う 子どもたちの笑顔が輝くまち豊田」を理念とし、こどもの権利保障や安心して産み育てられる支援体制の充実など、5つの取組方針をもとに事業を行っています。特に豊田市のこどもの権利啓発事業は他の地方自治体のこども政策ではあまり見られないなど、チーム内で共有した中でも自治体ごとに特色が見られました。

その中で、メンバーの1人が共有してくれた茨城県水戸市のこども政策がとても魅力的だったので紹介します。茨城県水戸市では「みとっこ未来パッケージ」として、中学校の給食費の無償化やこども・子育て関連手続き等のDX化などが行われています。その中でも、LINEを使った保育所入所申し込みシステムや、子育て支援アプリの導入などDXの推進を積極的にしている点が魅力的だと感じました。共働きで忙しい夫婦の場合、オンラインで手続きが可能なのはとても助かることだと思います。

チームメンバーと共に住んでいる市のこども政策を共有し合った結果、全国各地で地方自治体独自の子ども政策が展開されていることに気づきました。


研究

現在、私たちのチームでは「こども政策」の取り組みとして、架空の市町村を作り、明石市などで成功を収めている子育て政策や海外の政策を調査し、それらを作成した架空の市に適用して、成功するかを考察する研究を行っています。
研究の中で私はフィンランドの「ネウボラ」というこども政策に興味を持ち、調べてみました。

ネウボラは母親の妊娠期からこどもの就学前までの期間、担当の保健師がつき、子育てのあらゆる相談に対応してくれるサポート機関です。一家族を同じ保健師が担当してくれるため、信頼関係を築きやすく悩みや問題を総合的に相談できるというメリットがあります。日本でも2017年に「子育て世代包括支援センター」が法定化されていて、2023年時点で2,593カ所が運営されています。

現在私の住んでいる愛知県豊田市には就学前の児童と家族を対象とした交流や相談の場である子育て支援センターがあります。そこに行けば子育ての相談に乗って貰えるのだそうですが、母に聞いてみると、どう相談したらいいか分からないという不安な気持ちや、些細なことでも相談して良いのかといった気掛かりもあるようです。そして、足を運ばないといけないという点も負担となっているのだそうです。

日本でもネウボラのような事業が広がりつつありますが、同時に課題も生まれているのだと知りました。豊田市は山間地域の割合が大きく、山間地域に住んでいる子育て世代は、市街にある子育て支援センターに足を運ぶことに負担を感じている現状があります。そこでDX化を図り、どこに住んでいても気軽に保健師やソーシャルワーカーに気軽に相談できる環境を作ることができたらより良くなると考えました。また、DX化により担当者の異動によって信頼関係が築きにくいといった課題も克服することができるかもしれません。

また、私はネウボラを活用し、妊娠前のサポートもできるのではないかと考えました。約14人に1人が生殖補助医療を受けて誕生している今、不妊治療での精神的負担は大きな問題と言えます。それに加え、経済面やキャリア面から子どもを持つことに不安を抱えている夫婦もたくさんいます。妊娠前から子どもの就学前までを一貫してサポートする制度を実現できたら子どもを産み育てやすい環境に近づくことができると考えました。


終わりに

市の課題や身近な人の意見をもとに自分の住んでいる市に合ったサポート制度を考えてみることができました。豊田市には山間地域が大きなウェイトを占めているという特色がありますが、他の地域ではまた違った特色や課題を抱えていると思います。国が実施する場合は全体を考慮しないといけませんが、地方自治体であれば自分たちに合ったオリジナルの政策を考え、実施することができます。この研究を通し、地方自治体が率先して独自の政策を打ち出すことの大切さを学びました。

「子ども政策」についての講義や研究を通じて国だけでなく地方自治体の政策に目を向けることができ、地方自治の面白さを知ることができました。そしてこのテーマは今まで国政ばかりを考えてきた私の視野を大きく広げてくれました。

政治部での活動も3月の成果発表会に向けてラストスパートに入りました。成果発表会ではチームごとに政策提言を行います。政策提言の際、なぜ国がやるべきなのかを論理立てて主張することが求められます。この3ヶ月間、地方国政は何をするべきで地方政治はどんな役割を果たすのか、そこについて深く考えることができたことは本当に宝物です。

最後まで読んでいただきありがとうございました!


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