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蟲神器第2弾環境はこうだ!
よく来たな!
私は長らくカードゲーム(以下TCGと省略)をしている。しかも、それを仕事にしている。かれこれ9年ちかくになる。TCGのプレイ自体は、1996年から遊んでいる。人生の半数以上の期間をTCGしているクレイジーガイって訳だ。
そんな私が感じた蟲神器、第2弾環境について紹介する。
全国大会が今週末にあるので、まとめるならこのタイミングだろうということで筆を取った。
ちなみに、この記事は完全に趣味で書いている。誰かに読ませる気はない。
蟲神器第1弾環境のおさらい
第1弾環境は多種多様なデッキが存在していた。
まだカードの種類も少なく、荒野を駆けまわるカウボーイさながら、多くの強いデッキが台頭し、地域ごとにその研究度合いのスピードが異なっていた。
だが、デッキタイプによる有利不利は顕著に出ていた。
アグロ(ワンショット含む)にミッドレンジが強く、ミッドレンジにコントロールが強く、コントロールにランプが強く、ランプにアグロが強かった。
第1弾環境では最強のデッキというのは存在せず、そのメタゲームにあったデッキが勝ち、常に勝つデッキが変わり続ける環境だった。
そのため、新規に自らでデッキを構築しても、ある程度ゲームになり、勝つ可能性がどのデッキにも存在していた。
多くの蟲主たちが、その素晴らしいバランス感覚に度肝を抜かし、誰もがどの虫を採用すべきか?どの術を使うべきか?と頭を悩ませ、少ない情報をあさるために日々スマッホとカードと睨みあっていた。そして、己の得意とするデッキを握りしめ、荒くれ者が闊歩する蟲主の界隈で決闘を繰り広げていた。まさに、決闘につぐ、決闘の日々だった。
そして、満を持して第2弾が発売し、最初に最も多かったデッキタイプである、ランプとミッドレンジが姿を消した。
その結果、ミッドレンジに弱かった、ワンショットの立ち位置が一気によくなり最強デッキに登り詰めた。
それはなぜか……。
金色の顎門がすべてを破壊した
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最初に言おう、このカードは狂っている。あぁ、こんなことを言うと、お前は知った顔で、「《雀蜂の毒針》が1コストで永続強化なんだから、0コストのこれがそんなに強い訳」と言うだろうが、1コストと0コストの差は、単純な1コストの差ではない。
例えばだ、ショットグラスのスコッチが1杯100円だったとしよう。お前が真の漢ならば、間違いなくグッと1杯やるだろうな。だが、それが0円だった場合、お前は浴びるように呑むだろう。明日など関係ないほどに。
あぁ、カードゲームの話としての実例も言う、0コストというのは単純に無料で使えるだけの話ではない。対戦相手にとって、そのカードがいつ使われるのか全く予想がつかないのだ。持っていたら使われるだろうし、使った側は1枚のカードが減る以外に何のデメリットも無い。カードゲームは自分の持っているリソースをどのように消費するかの戦いだ。その中で、使えるコストをどう増やし、どう使うかが本来戦略の要となる。しかしだ、0コストであるがゆえに、全てのカードを使用するときに必要な手札が1枚減るという当たり前のコストで、このカードは+500点のダメージを増やすことができる。
いや、語弊があったな。1000点のダメージを追加できる。大抵の場合、私たち真の蟲主は相手の虫の弱点を突くことに長けている。そこに喜びを覚える生き物だからだ。
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あぁ、そうだ。1コストの虫で、1400点までの弱点の虫がこのカードで撃破可能になる。
第1弾の一番多いSRである5コストの虫の体力は1200点から1300点だ。第1弾環境ではこの100点の差に泣かされた蟲主も多かったことだろう。だが、第2弾で《金色の顎門》ってカードが登場したことで、その100点の差はほぼ意味のないことになった。
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さらに、レジェンドレアであり、ワイルドカード的な役割の《リュウジンオウムカデ》が現れたことで、1500点以下の体力はほぼ意味のない数値へとなり下がってしまった。
まぁ、もちろん消耗戦の末、意味が生まれることもあるだろうが、第1弾環境に比べ、その重要度は劇的に減少したと言える。
ここまで書いても、お前は、それでも《金色の顎門》はそこまで強くないだろ?と思うかもしれないが、この第2弾で追加されたカードと比べれば良くわかるだろう。
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そう、1000点のダメージを与えるためには2コスト必要なのだ。しかし、それを0コストでやってのけてしまうこのカードが環境を変えない訳はない。現環境は、このカードを中心にメタゲームが回っている。
環境デッキ1 ワンショット
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第2弾環境初期から、幾度となく大会を優勝し9/28にも優勝し公開された。
その後関東に持ち込まれ翌日に優勝、多くのこのタイプのデッキが界隈を破壊した。
ゲームシステムの外からやってきた現環境最強デッキの一角。本来相手の虫を倒すことで、相手の手札が増えソーゲームをするゲームで、それをしないことを選んだデッキ。
はっきり断言するが、このデッキが最も有利である。現在は相手の手札に干渉する術が無い。ワンショットは唯一自らの戦略を邪魔されることなくゲームを進行できるデッキだ。
また、エサ場にセットすることも最も少ないため、情報の秘匿性がどのデッキよりも高い。手札さえ揃ってしまえば1ターンで100%相手に勝利することができるクレイジーなデッキだ。
さらに、上で紹介した《金色の顎門》《リュウジンオウムカデ》のパフォーマンスを最大限発揮して勝利することが可能だ。
あぁ、そうだな。このデッキは《玉響の蠢き》と《蜉蝣の閃き》に大きく頼ったデッキだ。それを引けなければどうにもならないじゃないか?とお前は言うかもしれないが、どのデッキもキーカードを引かない可能性を秘めているその点では、どのデッキもイーブンと言える。さらに、このデッキは相手の縄張りを最後に一気に取らせる性質上、相手も手札が枯渇するため、お互いが引かない可能性を秘めた状態となる。
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ということは、強いワンショットプレイヤーは、相手の手札をコントロールしつつゲームレンジを常に決めながらゲームを進めることが可能なのだ。一方的に有利をとれることが非常に多いデッキと言える。
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関西ではSPさんがワンショットを握り続けた結果、異様にその研究スピードは速くなった。
多くの蟲主がSPさんに敗れ、それを基にワンショットの研究へと励んだ。
現在の環境を紹介する上で最初に語るにふさわしいデッキと言えるだろう。第1弾のワンショットがリボルバーだとすると、第2弾のワンショットはマシンガンほどの威力がある。
そのため、ワンショットには多くの形が存在している。ワンショット同士での戦いに強いワンショットも存在している。関西においては、ワンショットはどの大会にもほぼ存在する最強デッキの一角だ。荒野で最も頼もしい相棒ともいえるな。
環境デッキ2 擬態王台
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蝉や繚乱など多くのギミックを搭載しつつも、擬態王台もあるデッキ。
ワンショットにも倒せないデッキが存在する。それがこいつだ。
第1弾でも、それなりに活躍したデッキだが、第2弾においては、ワンショット無双を唯一能動的に咎めることができるデッキだ。
ワンショットの最大の弱点である除去が存在しない点を最も有利に使うことができるデッキである。
しかしながら、除去搭載デッキに弱いという伝統的な弱点も有している。
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そのため、発展したワンショット搭載型の擬態王台も存在する。
蟲神器全国大会においても、ダークホース的な立ち位置になる可能性が十分にあり得るギミックだ。
環境デッキ3 コントロール
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ワンショットに対して、2回以上の攻撃を強いることを強要し強く出れる構成になっている
第2弾環境になり、一気に台頭したのがこのデッキだ。《退魔の蚊遣火》を2枚搭載し、《塵芥虫の爆熱弾》などの除去を搭載し、相手の虫を術で除去しつつ、実の得意とする後半のレンジで戦うデッキ。
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ナミアゲハで、自分の後ろの虫を守りつつ戦う、ナミアゲハコントロールが台頭した。擬態王台のデッキに強く、また、セミに強い《ヘラクレスサン》を搭載しているものが多い。
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形や採用する虫の幅も広く、地域やメタゲームに合わせてチューン可能なデッキだ。しかし、裏を返せば、メタゲーム読みがハマらないとコントロールしきれず押し負けてしまう欠点も有している。
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ヘラクレスサンを後ろで育て、実質オオキバにし、オオキバを連打するデッキ。
後半戦のどっしりとしたゲーム展開が得意な重量級のデッキだ。荒野に現れた戦車と言えるだろう。
環境デッキ4 アグロ
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10月に突如現れた新たな形のデッキ。
小さい虫で相手をガンガン殴っていき、そのまま勝つデッキだ。第1弾環境においても存在していたが、《クロカタゾウムシ》をはじめ、倒すことが難しい虫が多く、なかなか勝ちきれない印象だった。がしかし、《金色の顎門》を手に入れ、その押し込む力は、怒り狂うバッファロー並みへと昇華した。
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ひぐらしサーバーでデッキ調整中のみんなの壁になっていたデッキ
カードゲームに伝統的に存在し、遅すぎるデッキを咎めるスピードアタッカー。1ターン目からただ殴るだけではなく、一気に小型の虫を数体展開するなど、柔軟に戦えるのも特徴。常に背水の陣で戦う漢のデッキ。
ローグデッキ
ローグ(rogue)とは、「一匹狼」のことであり、荒野で孤高の存在ながら、その実、牙を隠し持ったデッキたちだ。第2弾でも多くのデッキが誕生し、勝利を収めた。全国大会でもそれらが優勝する可能性も十二分にあるだろう。
まだ見ぬ、最強デッキが生まれる可能性は十分にある。だが忘れないでくれ、ワンショットが、《金色の顎門》が、生半可なデッキは破壊しに来る。それにどう立ち向かうか、それともそれらを強く使うか、今の環境はその点に尽きるだろうな。
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口寄せの時蛹、無欠の息吹、蟻の収穫と新たな術カードをふんだんに使ったデッキ
最後に
以上が私の今の感じている第2弾環境だ。
まぁ、こんなことを書くと、そうじゃないって意見もあるだろうが、異論は認めるし、別にそれを争うつもりもない。最初に書いたが誰にも読ませるつもりはないのだ。
だが、私はこの蟲神器というゲームが大好きなのだ。それで書かざるを得ず、書いたに過ぎない。この記事を書くまでは、日課の月夜の馬での散歩中も、ジャッカルの闊歩する原野でのキャンプ中もこの記事のことばかりを考えてしまっていたからだ。
しかし、これを読んで、おもろいなと思ってくれたり、蟲神器やってみようかなと思ってくれる人が増えたら、私はそれを今夜の肴にスコッチをロックでやることにするぜ。
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