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変態的美術館第八話

※前回の続きになっております。

 







「じゃあ気を付けて帰ってね。おやすみ。」
テオは香織と健一に言って麗華と一緒に
タクシーに乗り込み先に走り出した。


香織達の車も後につついて動きだし

「じゃあね〜」と言って手を振る佐々木さんの姿を後にした。

タクシーの車内で携帯を開くとテオから早速メールが入った。


「香織さん、今日はお知り合いになれて嬉しかったです。
美術館で気になってる女性がまさか行きつけのレストランも一緒で勝手に運命感じました。
又すぐ逢いたいな。」

香織はドキドキした

運命を感じた、またすぐ逢いたいなと、、、

あたしも!あたしも! 
もう、今すぐに逢いたい、!
 酔っ払っていると言うこともあり
香織の感情は最高潮の中にあり今にもテオに
抱き付たいくらいだった
目を閉じてテオに抱きしめられる所を想像する

すると本当に感触があった。
びっくりして目を開けると健一が私を抱擁していた。                                                     

香織はウザったいと言わなくても分かる様な態度でその手を振り払うと

「なんだよ」
と少しキレ気味で健一はその手を退けた。


「そんな気分じゃない。」

香織は携帯に目を落とし
テオに返信をした。



「テオ君
今日は素晴らしい出逢いに感謝しております。
美術館での出来事もお食事をしたのも私の身に起こった事だとまだ
信じられず夢心地です、、。
又お会い出来る日を楽しみにしています。
おやすみなさい。」




香織は送信した後に後悔した、
「私も運命を感じました。」
と伝え忘れた。

又次デートがあったら私も言おう。と思った。


健一よりも香織の家に先に着いたので香織が降りようとした時
「俺も降りる」

と香織の腕を掴んで言ったので


「やめて。」


「なんで俺を呼んだの?」



「酔ってたのよ。ごめんなさい。
もうあなたに会わないわ。」

香織がそう言ってタクシーを降りマンションに入ろうとすると

「自分勝手すぎんだろ!!!!」

と大声で怒鳴られて
肩が「ビクッ」となったが
香織は振り返らずマンションに入った。



何も会わないまで言わなくても良かっただろうか。と
思ったが、香織は今夜「天澤テオ」と言う男に出逢い運命を感じ恋に落ちた。
自分が誰かに恋をするなんて想像もしていなかった
この数年。


今後結ばれるか分からないが執着心が強く
依存気質な香織はテオさえ居ればそれでいいと
この日から思いはじめていた




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