見出し画像

成功と正解

成功とは何か。正解とは何か。

最近よくこんな事を考えます。

同い年の女子選手達が大学を卒業し、WEリーグ、なでしこリーグ入団のリリースを沢山見るようになりました。
もうそんな時期か。

長かったようであっという間だった。

高校を卒業してなでしこリーグに挑戦する事を決めた時、4年後みんなが大学を卒業するまでに必ずビッグな選手になってやる。
そう思って入団しました。

だけど、現実はそんなに甘くはなかった。

振り返ってみると、3年間のうち公式戦に出場したのはたったの1試合。
それも3年目のシーズンが終わった後の皇后杯でした。

間違いなく今までで一番辛い3年間でした。
ただ、その選択をしたのも自分だし、この結果になったのも自分が培ってきたものが通用しなかった以外のなんでもありません。
苦しい時、父はいつも言います。

我慢する木に花が咲く

競輪選手として23年間、家族の為に身を削ってくれた父からもらう言葉はいつも私の心を奮い立たせてくれます。

ただ、今までの私は誰かの思う正解に、誰かの思う成功にならなければいけないと心のどこかで思っていました。
だから、常に心ここにあらず、といった感じでした。

試合に出られなかった3年間を失敗だと思っていた私から、その経験も全て含めて成功への道であり、なくてはならなかった過程であると思えるようになればそれは私にとって間違いなく正解だったと言えるのです。

きっと父は誰よりも私の成功を願ってくれていると思います。実家にいた時はもちろん、高校生になって家を出ても海外に行っても、ずっと気にかけてくれてアドバイスをくれます。時には自分の経験を元に。
正解や成功は人の数だけあるけれど、父と私は一緒かもしれない。

実家には古びた新聞紙の切り抜きが1枚、ずっと貼られています。
それは長友選手のこの記事。

小学生だった私は、インテルの選手はメンタルが強いんだな〜くらいとしか思っていませんでした。
10年経った今やっと、心から理解できて共感できます。
新聞がこんな色になるまで気づかなかったみたいです。

私は強豪校出身でもないし、代表に選ばれたことも、選ばれるような選手でもないけれど、そんなこと以前に私が広島で経験した3年間も、今一緒にプレーしているチームメイトは知らない。
今こそ傲慢さを出す時なのだ。
今この環境にいられることを当たり前と思わずに、過去の自分を受け入れて自分をコントロールすることが自信に繋がり傲慢さが出せるようになる。

目の前の目標は常に変わっていきますが、絶対に叶えたいという夢のようなものは揺るがず常に持つ。
それが私の信念です。

最近は、プレミアリーグで遠藤航選手が大活躍していますが、彼も決して若い選手ではありません。
きっとたくさんの努力と挫折を繰り返し、いろんなことを乗り越えた上で31歳にして世界最高峰のボランチとしてこうして今リバプールでプレーしているはずです。

彼の残したコメントに心動きました。

「父はあまり口数が多いわけではありませんが、自分の頭で考え、自分の決断に基づいて行動し、自分の人生の道を選ぶように、いつも僕に言いました。僕は自分を信じ、成功への決意が揺らぐことはありませんでした」

今の遠藤選手が言うからより重みがある言葉に感じます。

結果として何か成果が現れたら途中過程を見ずにその人を判断してしまうのが人間です。
スポーツの世界、勝負の世界は特にそうだと思います。
それでも、やり続けられる人こそ結果がついてくるものなのだと改めて感じます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?