読書日記_1 『カラマーゾフの兄弟』

カラマーゾフの兄弟はかなり長い話で筋が複雑らしいので、簡単な記録を取りながら読み進めることにした。新潮文庫昭和53年発行で、訳者は原卓也という人だ。

まだ最初も最初、「第一部 第一編 ある家族の歴史」を1日5〜10ページ程度のペースで読んでいる。下品で粗野で金にうるさい父フョードル、その3人の息子であるドミートリイ、イワン、アレクセイの簡単な人となりの説明が主である。ロシア小説の常で、ひとりの人物につき正式名称と2つぐらいの愛称がくっついてくるので慣れないと混乱するおそれがある。ドミートリイの愛称がミーチャで、アレクセイに関してはアリョーシャとアリョーシカという2つの愛称が出てくる。

ドストエフスキーは人物描写の緻密さとキャラクターの肉づけが圧倒的で、身のまわりに居ないようなタイプの登場人物でも「こういう人いるいる」と思わされてしまうところがある。登場人物がたくさん出てきても一人一人のキャラが立っているから無理なく話の筋を追える。

いま、修道院に入りたいと申し出た末っ子のアリョーシャに父フョードルが言葉をかけるくだりを読んでる。フョードルが、俺が死んだ時に悪魔が鉤で俺の身体を引き寄せると思うんだけど鉤の材質は鉄なのかな?あいつらも工場とか持ってるのかな?地獄の天井はルーテル式なのかな?みたいな繰り言を続けていておもしろい。フョードルは、心が拗けてはいるが涙もろい人間で、アリョーシャのことはかわいいと思っているらしい。

ここから先は、信仰の話とかも出てくるのでロシア正教とかキリスト教の素養がない私は苦労すると思うしよくわからないまま読み進めないといけない場面も出てくるとは思うが、あまり気にしないで読むことにする。

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