泥濘の中

去年の冬めちゃくちゃ元気になって「躁鬱病が治った!」と有頂天ではてなブログかなんかに闘病メモの投稿をしたのだが、どうやらただの躁期だったらしくかなり恥ずかしい(いま激鬱で暇な時間はほぼ寝たきりだ)
まぁでも自分は躁期にこんなふうになるんだなと後で見返して襟を正すことができるので記事は残しておこうと思う。
さっきテレビをなんとなくつけたらNHKでドキュランドへようこそをやっていて、レネ・マリエ・フォッセンというノルウェーの写真家の活動を追ったドキュメンタリーを紹介していた。拒食症に長年苦しみながらポートレートを撮り続けた人で、光と影の対比や人の表情の切実さが印象的だった。インタビューで「拒食症という病名で耳目を集めたくない、作品そのものを評価されたい」という一方で「病気を失うのが怖いのかもしれない、今まで生きてきて病気だけが確かなもので他はみんな不確かなものだったから」と複雑な心情を明かしていた。人生は類稀なる贈り物だけれども自由に謳歌するのは難しい、人生ってなんて難しいんだろうという慨嘆にも心迫るものがあった。彼女は最近心不全で亡くなったということだ。

これは別の話だけど、繋がりを継続することだけが人間関係ではなくて互いにわかれても相手の人生の充実を願いつつ生きていくことも人間関係のいい部分だというようなことを言ってる人がいていいなぁと思った。私は性格や能力などの問題で長くそつなく友達付き合いを続けることが下手で、最近は昔の言動や疎遠になってしまった人のことなど思い出しては気に病んでいたけど仕方ないのであまり気にしないようにしていこうと思う。

昨日と今日は、ホルバインの死の舞踏という木版画についての本と、アウトサイダーアートの画集を少し読んだ。でっかい美術館に行って一日中過ごしたい。

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