ケンタウロス(キロン)=射手座
本当は、魚座に捧ぐの続編で、射手座に捧ぐを執筆したかったのですが
その途中で、興味深い文献と、自分の意識がマッチングしたので、先にこちらを投稿させていただきます。
ギリシア神話のキロン(ケイローン)
ケイローン(ラテン語ではキロン)は、ギリシア神話に登場するケンタウロスの賢者です。
ケイローンは、太陽神アポロンの里子となり、豊かな才能を開花させ弓術、戦術と医学、論理、音楽、予言などの英才教育施され賢者となります。
幅広い知識で、英雄ヘラクレスを筆頭に多くの弟子を持ち、神々の指導者となったのです。
『癒えない傷』を表すキロン
占星術で、小惑星キロンは、コンプレックスを表すとされています。
それには、ケイローンの最後が関係しているという話が有名です。
それが「射手座」であるのだそうです。
射手座の印象
よく、射手座は大らかで楽観的。と言われます。
時にガサツであると表現されていることも。
筆者自身が太陽星座が射手座です。
人は、少なくとも10個の星座を持っているので、太陽星座だけでは語れず、筆者は月星座の魚座もかなり強いと自覚があります。
なので、太陽と月星座が共に射手座の人の感覚と違うのかもしれません。
しかし、Xを投稿していても、射手座が「ポジティブ」という投稿よりも「投げやり」っぽい投稿の方が、共感してもらえるような気がするのです。
単純にXというSNSがネガティブ共感だと拡散されやすい。という側面もあるかもしれませんが。
射手座には、根明な部分と根暗な部分がないとおかしい。と筆者は常々感じていました。
自由な旅人。と代表される射手座ですが、根無草は、精神的に悪そう。だと思うからです。
こちらのポストは、多くの共感を呼びました。
親しいからこそ、旅に出ていく、気を使わなくなる。というポストです。
なぜ、幸せの中で安住できないのか。
どうして、ここにいてはいけないと感じるのか。
どうして、今のままでは自分が腐っていくように感じるのか。
上の三つはあくまで、筆者個人の叫びです。
この欠乏感や不燃焼感が、キロンの表すインナーチャイルドから来るものだとするならば、なんとなく説明がつくような気がしています。
射手座の旅は、実家や生まれた土地では満たされない何か。を探し、癒すための旅なのではないか。
キロンの傷は、出自の傷?
ケイローンの出自は、粗野で有名なケンタウロス族ではなく、クロノス(土星の神様)が妖精ピリュラーと交わったことで生まれたという複雑なものです。
美しいピリュラーにアプローチするも、ピリュラーはクロノスから逃れそうと馬に姿を変えて逃げようとします。
そこをクロノスが捕まえたために、ケイローンは半人半馬の姿で生まれてきました。
ケイローンは、実の母親であるピリュラーから、半身半馬で生まれたことで疎まれ、捨てられてしまいます。
それにより、太陽神アポロンと、月と狩猟の女神アルテミスの手によって養育されることとなったのです。
素晴らしい養父と養母に恵まれたことによって、ケイローンは賢者となれました。
ケイローンの生い立ちに着目し、キロンのアーキタイプは「孤児」だとする占星術家の方もいらっしゃいます。
結果よければ、全て良し?
賢者となれたから、まあ良かったね。という考えは、大らかで楽観的と言われる射手座らしいと言われるのではないでしょうか。
実際に射手座は、意見を反対されても、「あ、そういう意見もあるか」で終わります。
納得する意見であれば、受け入れますが、別にそうでないのなら、柳のようにしなやかに躱してしまいます。大抵の意見は、どうだっていいのです。
人生の生きている間の瑣末なことです。
「否定された!」「悲しい!」と筆者は基本弱いので思いますが、仕事において意見を言われても、傷つきはしません。
社会という太陽星座で受け取っているからだと思っています。
惑星キロンの有用性も、傷ついたからこそ、多くの学びがあり、誰かを癒すことに繋がる。というものです。
絶対に癒せない傷のおかげで、誰かと痛みを共感し、深く理解することができる。
前向きな捉え方で良いですよね。
「気さく」さの理由
射手座は、お酒の席にいるイメージを出されやすいです。楽しそうな場にはまず、顔を出します。
そして、友人、顔見知り程度の人、初対面の人、と特に無礼講的な場だったりして、話しかけられたら、なんの抵抗もなくお話することができます。
こういったポストを投稿してみました。
すると、
・「気さく」にするのは、ギスギスした空気は嫌だから…。
・「気さく」に接すると興味を持たれていると勘違いされて困ることがある…。というコメントをいただきました。
「気さく」に接するのは、射手座個人が「誰かと親しくなりたい。」わけではなくて、状況的にそのように振る舞っていたり、そのテンションが「当たり前」だから「気さく」にコミュニケーションをとっている。ということですね。
筆者自身も、雰囲気に合わせてテンションが変わるので、「すごく盛り上がっていたね」と言われることがありますが、その場に合わせているだけなので「え?」と思うことが多々あります。
射手座が「気さく」なのは、その場を最大限楽しむための擬態である。ということと、何も考えていなくて自然体に振る舞っていたらそうなった。ということが実情のようです。
飾らずにいて、最大限の素材の良さを引き出したい願望。
有名な占星術の先生がおっしゃってました
「射手座は、幸福も不幸もどでかいの一発ちょうだい!」って感じなのよ笑と。
筆者的にその言葉は、とても腑に落ちました。
このポストも、射手座についてのコメントが多かった気がします。
盛り上げて、その場の感じが分かったら気が済んでしまう感じでしょうか。
楽観性はなんのため?
楽観さが長所!とされる射手座ですが、そもそもこの楽観性はなんのためなのでしょうか。
私は、孤独に耐えるためだと考えています。
孤独に耐えて、また新しい土地に向かえるように。
「耐える」という意識すらないかもしれません。ちなみに筆者はありません。
「ま、なんとかなるさ」
楽しそう!という予感を(いや、でも…)とある意味で、まともな感性で測ってしまうと、挑戦に二の足を踏んでしまう。
その感覚がとっても嫌いだから、いっそ楽観的に行こう!という態度を採用しているのではないかと思います。
哲学を好むのも、時に苦労に目を瞑って、楽観性で乗り切ったからこそ、その先に宝物のような生きる気づきや学びを欲しているような気がします。
トレジャーハンター的には大物狙いです。
苦労を平気なふりをして耐えたのに、期待していたほど成果を得られない。という経験は人生において、誰しもがご経験があるのではないでしょうか。
ちなみに、成果とはみんなが羨むような成果ではありません。
自分自身が納得できるような何かです。
やっぱりキロンじゃん
いつもじゃないけど、たまにガッカリしたり傷ついたりする。
それってまさしく、小惑星キロンに言われていることなんですよね。
キロンがあるハウスは、たまにある「ガッカリ」に要注意です。
あなたは何ハウスにキロンがありますか?
何となくの挫折体験ほど、癒しにくいものはありません。
筆者個人のホロスコープ
筆者は、今回取り扱っているキロンが、MCという社会的頂点を表す位置に1度の差でコンジャンクションしています。
「キロン」は孤児のアーキタイプ。
私は、父親に文字通り、「可愛くないからいらない」と捨てられています。
生まれてすぐの親からの視線というのは、ある意味で社会的頂点なのかもしれません。
それに、ケイローンは望まれた受胎ではなく、ピリュラーの意に反するものでした。クロノスも、本妻レアがいますので、ケイローンを養育できなかったのです。
この神話を知った時に大変驚きました。クロノスとピリュラーに例えるのは大変烏滸がましいのですが、両親は愛し合ってはいなかったようです。
興味がないので、両親のことは詳しくは分かりませんけどね。
生まれたことに対する漠然とした罪悪感が、キロンから鑑みるに、ですが、出自のせいであるのなら「私、悪くないじゃん」と整理をつけることができました。
星を研究する小さな面白みです。
最後に
射手座の記事を書くときに、手放しで褒めるような記事を書いても、射手座に捧げたことには、ならないよな…。と思い、なぜ旅をするのか?と研究した結果、キロンの出自の傷。というものにぶつかりました。
9ハウスに海外や移住。という、象意があることともぴったりなお話に思います。
いかがでしたでしょうか。
射手座は能天気ではない。と私自身がお伝えしたかったのかもしれません。
もしも、読んでくださった方の中に
キロンがMCや目立つ場所にある方は、ご自身の胸の焦燥感に言語化が進む何かや解決の糸口が少しでもあればと望みます。
読んでくださって、誠にありがとうございました。
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