おんなのこがやきゅうするやつ

昨今では女子野球作品が盛り上がっている。現在アニメ放映中の球詠、ソシャゲ原作でアニメ化もされた八月のシンデレラナイン、日本女子プロ野球機構が噛んでいる花鈴のマウンドなどがある。女子野球ではないが、大御所MAJORも、息子世代の2ndの中学編は女子部員の方が多いレベル。野球と女の子の組み合わせが今キテる。

女子野球と言われて私が思い浮かべるのは、素人による2次創作作品、「野球で廃校を救うよ!」だ。オタク御用達ラブライブ!が基になっている。9人で部活をするなら野球だろ!というシンプルな着眼点で作られたであろうこの作品はラブライブ!の2次創作小説界隈では最もよく知られている作品である。

女子野球漫画は2016年頃から登場したらしい。2007年頃にも大正野球娘。なる作品が女性による野球を描いていたそうだが、時代設定が異なるため、少し毛色が違うだろう。

女子野球作品がブームということで本家女子野球への影響が気になるところ。プロ野球はもちろんだが、女子高校野球への影響はどうなるだろうか。漫画で描かれているのは女子高校野球ばかりだ。

女子高校野球部は現在30校ほどに存在しているらしい。ハチナイや花鈴のマウンドといった作品ではこの通りの設定である。参加校が少ないため地区予選はなく、いきなり全国大会となる。

はてさて、女子野球が漫画、アニメ、ゲームに取り上げられて女子高校野球人口は増えるのだろうか。実際、かなり微妙なとこであると思う。少なくとも球詠とハチナイはおっさん向けだと思う。球詠はきららだしハチナイは課金ゲーである。

若い女性の目に留まるとしたら花鈴のマウンドになるか。

MAJOR2ndはNHK教育でアニメが放映されているので見てる女の子も結構いると思われる。しかし「女子野球」ではないことがネックか。今後、高校入学と同時に野球引退を強いられてしまうような描写が現れないか不安でもある。

できることならりぼんやちゃおのような雑誌で野球漫画が連載されればなぁー。ちゃおはちょっと違うか。

ところでアニメの聖地商法という名の便乗商法があるなら、女子高校野球もアニメに便乗できないのかとも思う。JWBLが関わっている花鈴のマウンドがアニメ化したらそんときは恐らく便乗ありそうだけど。

女子高校野球は春の選抜なら埼玉県加須市、夏の選手権なら兵庫県丹波市ってとこで大会が行われている。年によっては違うかったりするけど。一時期はどっちも兵庫で行われていたみたいだけど、色々あって春は埼玉になったようだ。

んでどっちの球場も観客席の規模は小さい。女子高校野球が盛り上がってくるともうこれらの球場は使われなくなってしまうだろう。

歴史あるからと言って屋根もない甲子園球場を神格化する男子高校野球を見ていると、結構「歴史」って大切なんかなとも思う。女子高校野球黎明期を支えてくれた球場を投げ捨てられるのか、みたいな。

元も子もないことをいえばJWBL株主がわかさ生活ってことを踏まえると京都市のわかさスタジアムにうつっていくんかなーとか。それはそれで寂しいかもしれない。

なんというか女子高校野球に盛り上がってほしいけど盛り上がって欲しくもない、という気持ちがある。しかしこれは観戦者としての思いである。プレイヤーが増えることはいいことだと思うし、その結果今までの球場で収まらなくなるというならそれはそれでいいことであろう。

色々書いてきたが、現状、女子野球作品で増えるのはプレイヤーよりも観戦者のほうだと思う。今後、どういった変遷を辿るのかが木になるところである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?