見出し画像

知ることで怖くなくなる。

私にはずっと避けていた人がいる。

その人の情報が入らないようにその人関連のSNSもミュートした。

なんでそんなことをするかというと、その人の話を見聞きすると得体の知れない焦りと恐怖に襲われるからだ。

その人は、私と同じようなスタイルで、同じような活動を同じ地域でしていた。

その人には唯一無二の実力と魅力がある。
ファンもたくさんいる。
しかも、なんだか雰囲気が業界慣れしていて、自信ありげで、怖い。
萎縮してしまう。

そんな人が私のことをライバル視しているという話を数年前に聞いた。

私は戦うとか競うとか、そういうことの対象にされるのが苦手なので、「えぇ…」と尻込みした。

でもそれから、そんな話を聞いたものだから、今度はこちらが過剰に意識するようになってしまった。

評判がよくて、凛としていて、すごい人。
比べられたら私はあんな凛とした態度でいられる自信がない…怖い…。

相手からは芯のようなものを感じるけど、私はただ楽しくてしているだけ。
そのくせ私もそれなりにプライドが高いので、「あの人はすごい」という意識のせいで生まれる恐怖や焦りを必死に感じないフリをしていた。

そんな感じで私の意識が敏感になって数年過ぎた。

今も、敏感な部分はある。
だけど、私は私なりの活動の意味をなんとなく感じ始めている。
だから、誰かより凄くなくていい。
比べる必要がない。
し、私は私の作るものが好きだし、何より楽しい。

でもやっぱりその人の情報を聞くとドキっとしてしまう自分もいるので、

思い切ってお茶に誘ってみた。

よく考えたら、私はその人とちゃんと話もしたことないし、あんまり中身を知らない。

過去に、こういうイメージだったけど、
話してみたら全然受ける印象が違った
という経験をしたことが何度かある。

だから、話してみて、その人がどういう人なのかちゃんと知りたいと思った。

お互い避けていたようなところもあるのかな…?と思っているし、お互い存在はずっと知っているのにちゃんと話したことがないっていうのは、なんだか探り合いみたいで気持ちがよくない。

お茶の誘いのメッセージを送ると、
「すっごく嬉しい」と返してくれた。

勇気がいったけど、この時点で嬉しかった。

また数週間後、会う約束をした。

会って、気が合えばもっと嬉しいし、
あまり気が合わなかったら、その事実を知った上でこれからその人のことを見れるので
それはそれですっきりする。

数年意識してきたのでちょっとドキドキするけど、ひとつ自分のモヤモヤに向けて行動したことで、世界のトーンが軽くなる気がする。

よく知らないから、怖い。
けど、知ってしまえば怖くない。

自分の想像でフィルターをかけるのやめよう。
ちゃんと体感しよう。

会うの、緊張するけど、楽しみだなあ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?