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アンドロイドな妹

昨夜の夢はなかなかパンチが効いていた。

久しぶりにまた妹が夢に出てきたんだけど、何と妹はアンドロイドだった。

夢の内容をざっくり説明すると、

私は小さい頃に住んでいた家にいて、
居間への襖を開けると母が、
大きな機械(体がすっぽり入る酸素カプセルみたいなやつ)の隣に立っていた。
「オンちゃん、やっと出来たんよ!」と母が泣きながらその機械の電源を入れると、
その中で眠っていた妹が起き上がり、
思わず「妹ちゃん!」と声をかけた私の方を向いて、
頭にこびりついて離れないあの声で、
あの話し方で「お姉ちゃん」と呼んでくれた、という夢。

なんか肌質が少し陶器みたいで、アンドロイド感が隠し切れていない妹だったけど、

あの声を久しぶりに聞けた!
こんな姿でも戻って来てくれた!と涙を流して喜んでいる自分がいて。


それで目が覚めてから少し考え込んでしまったんだけど、
もしも本当にアンドロイドの妹に会えたとしたら、それは本物の妹ではないという紛れもない事実があったとしても私の心は満たされるのか、
偽物の、血も通っていない妹と過ごしても幸せだと感じるのか。

また一緒にバカみたいな話で笑い合えるのなら、買い物や旅行なんかにも行けるのなら、
アンドロイドでも良いかもしれない。

ってマジで思ってしまったんだけど、
それって妹や生命を冒涜している事になるのかな。

けど、それじゃ感情も思い出もある(という風にプログラミングされている)妹の姿をしたアンドロイドの存在は一体なんなのか?
彼や彼女達に人権(人、ではないだろうけど)は無いのか?


アンドロイドに感情があると思い込む事も、
愛情を注ぐ事も自己満足なのかもしれないけど。

それでもやっぱり精一杯の愛情を注いで仲良く楽しく暮らしたいと思う。


だから私はそのアンドロイドに新しい名前をつけてあげて、新しい大切な家族になろうと思う。

妹そっくりだけど妹ではない彼女が彼女らしく生きていけるように、
妹の面影は重ねず、また一から思い出を築いていこう。

そんな馬鹿げた事を考えている雨模様の月曜日。


次に見る夢の中の妹は、
どんな姿で現れてくれるかな。

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