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ドバイへのフライト中に妊婦さんの分娩に遭遇しました

フライト中に妊婦さんの分娩に遭遇をしました。

私現在ドバイに来ています。
本日無事ドバイに到着して、先ほどガーシー議員ともお話をしてきました。
その報告は、ガーシー議員からも、またあると思います。

今回は、私がドバイに来るときに遭遇をした、妊婦さんの分娩に関するお話です。

ドバイに来るときは、エミレーツ航空という航空会社の便で来たわけです。
成田空港、22時30分に出発をして、こちらには午前の5時半頃に到着をしました。
朝早く到着をしたということで、なかなか大変なフライトでした。

本題なんですけれど、深夜頃に妊婦さんの分娩に遭遇をいたしました。
こちらについては自分が体験したことでのお話となります。
いろいろと話題になっておりまして、事実と違うような感じのお話がありますので改めて説明をさせていただきます。

深夜、飛行機の中で寝ていたわけです。
その時にアナウンスで起こされました。
アナウンスについては、日本語で「お医者様いらっしゃいませんか」と言われ、その後に英語でドクターコールでした。
ちなみに私はドクターコールについては初めてではなく、2回目です。
以前は、体の具合悪くされたご高齢の方だったんですけれど、その時は他に医者がいたんです。
私は医療用画像を見る放射線化が専門ということで、その時は他の医療者にお任せしました。

今回は、行ってみるとなんと妊婦さんの分娩が近い、ということでした。
大変な場面に遭遇したなというところです。
話を聞いてみると、妊娠38週ということで、いつ生まれてもおかしくないような週数の妊婦さんだったんです。
それだけで驚きなんですけれど、そんな妊婦さんが飛行機に乗っていること自体がすごく驚きだったわけです。
とにかく、行ってみると陣痛が来ている状態でした。
お腹を痛そうにしているというところで、飛行機内なんですけれどエミレーツ航空は2階建て構造になっていたわけです。

今回、往復ともにエコノミークラスで予約をしていたんですけれど、幸運にも直前にビジネスクラスへのグレードアップができました。
格安でというか、格安と言っても10万円ほどなんですけれど、日本からドバイへ行くときは、フライト時間が12時間ぐらいかかりますので、10万円で足を横になって寝れるので決して高くないと思って、ビジネスクラスにグレードアップしました。
ちなみに、地球の自転の関係で、日本からドバイに行くときはフライト12時間ぐらいかかるんですけれど、逆にドバイから日本に戻るときはフライト時間9時間ぐらいになります。
帰りの便を可能であればグレードアップしたいなとは思っていますけど、今のところ格安でグレードアップに切り替えできるっていう連絡がありませんので、それを待っているところです。
それがなければエコノミークラスのままで帰ろうとは思っています。

話がそれました。
私は、2階のビジネスクラスのところだったんですけれど、その呼ばれたところが1階の一番最高尾だったんです。
エコノミークラスの最高尾のところです。
おそらく妊婦さんも症状を訴えて移動されたんだと思います。
私が行ったときは痛くてうずくまっている状態でした。
話を聞くとまだ破水はしていないとのことでしたが、痛がっているので、その間いろいろとスタッフとやり取りをさせていただいたわけです。
大したやり取りではないんですけど。

やり取りの中で、ライセンスを見せろというものがありました。
どうやら、欧米では医師免許に関するライセンス、携帯なのかな、カード式なのかもしれません。
私は日本医学放射線学会の専門医なので、学会のカード式の会員証というのはあります、今回はお見せしていないんですけど。
医師免許は賞状みたいな、でっかいやつなんです。
サイズとしてはA2ぐらいのサイズで、とても普段から持ち歩くもんではありません。
先方にお見せしたのは、運転免許証、ドライバーズライセンスなんですけど、そういうのは基本的には医師免許の代わりにはならないと。
とりあえず、そういうのはお見せしたということがあります。

あと、アナウンスは流れていたんですけれど、集まった医療関係者は結局自分一人でした。
医療関係者、医師のみならず看護師、助産師も呼ばれていたんですけど、結局おられなかったです。

とりあえず陣痛で苦しまれているときには、今のところ私からは画像が専門であるということと、分娩については経験したことがないわけではないんですけれど、ほぼ10年近く前、初期研修医のときに産婦人科を回ったときに、何度か経験して、帝王切開はそれなりに経験したつもりですし、通常分娩もそれなりにはやったんですが、とにかく忘れているということもあって、私は陣痛で苦しまれている時に何か特別なことができるわけではないので、一旦スタッフの方に了承を得て席に戻りました。

その後、だいたい30分ぐらい経過したときにまた呼ばれて、もう産まれたという報告をいただきました。
産まれた後、臍帯の処分であったり胎盤とかのアドバイスいただきたいのでもう1回来てください、と言われたので、報道などにあります立ち会ったわけではないです。

2回目に呼ばれたときには、もうすでに産まれていた、というのが正確なところです。
ただ、赤ちゃんは外に出ていたんですけれど、お母さんの子宮の中の胎盤はまだ残っていた状態です。
私も、通常分娩をいろいろと経験させてもらったんですけど、胎盤についてはしばらくすると自然に出てくることが多かったです。
自然に出てくるんですけど、臍帯をある程度、力かけて引っ張って出してました。
胎盤を出すところは私も、残念ながら見ていません。

私のしたアドバイスのようなものと言うと言い過ぎかもしれないですけど、赤ちゃんが出た後、当然血は出ているわけなんですけど、その出血量がどのぐらいかという判断は求められました。
私の見たところは、そんなに大して出血している感じではなさそうだったので、その旨をお伝えしたということぐらいです。

結局、私自身、これ以上お役に立てるわけではなかったので、すでに向こうのスタッフさんがリーダーシップを取っておられる方もおられましたし、私自身、英語については英検準一級ですけども数年間英語を喋っていないので、リーダーシップを取ってコミュニケーションを取れるような状態でもなかったので、無理はせず、これで失礼します、という形で立ち去りました。

この件についてご質問はあるかもしれないんですけれど、その妊婦さん、ご夫婦とはコミュニケーションを直接は取っておりません。
日本人なのか中国人なのか、区別はしにくい感じです。
日本人夫婦とか中国人夫婦とかの場合は、この生まれた赤ちゃんの国籍はどうなるんだ、ということなんですけど、日本人夫婦であれば日本国籍になろうかと思います。
両親の国籍によっては上空のどの位置にいたかによって国籍が変わる、という話もあるかもしれませんが、日本人夫婦の場合は日本人の子供ということになろうかと思います。

そういうことで、立ち会ったわけではありません。
呼ばれたから現地に行って、情報収集などをして航空機内で有料のWi-Fiサービスもありましたので、全然速度すごい遅かったので困ったんですけれど、インターネットにアクセスする環境ではありましたので、Twitterで3回、報告ツイートをさせていただきました。
私自身が、こういうことをしたというよりも、こういう経験を共有していきたいという方針で、今回Twitterに書かせていただきました。
自分自身何ができたかというと、無力感で何もできなかったなという感じではあるんですけれど、こういう経験を皆さんと共有するという意味で意義があったのではないかなと感じています。
いろいろと調べてみると、やっぱり飛行機の中での分娩というのは、そこまで珍しいものではないというようなことです。
あと、スタッフさんもチームワークよく、協力してご対応されていたと思います。
もしかしたら初めてじゃなかったのかもしれないです。
医療用のセットが揃ってて、心拍数とかバイタルサインの測定とか、しっかりとされていたような感じでした。

せっかくのビジネスクラスの便だったんですけれど、睡眠時間に関しては中途半端な形にはなりました。
それでも、とにかくいい経験はできたかと思います。

最後見届けていないので、母子共に無事だったのかどうかというのはわかんないんですけど、私の居合わせた範囲では、赤ちゃんも顔色がそこまで悪いわけではなかったし、妊婦さんのお母さんも元気だと言われておりましたので、とりあえず私の見た範囲では元気そうだったと思います。

到着して、乗客が全員出た後に、私も最後に降りたんですけれど、乗客が全員出た後に医療スタッフが機内に入っていって対応されたという、そんなところでした。

最後を見届けてはいないんですけれど、母子共に無事であることを願っています。
以上、ドバイに来る途中で分娩を経験したというご報告です。

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