上田さんと菊地さんと

おしゃれ○ズム的なアレ。

上田「本日のゲストは、菊地真ちゃんです！」

真「どーも、菊地真ですっ！」

上田「えー、菊地真ちゃんは765プロのアイドルなんだっけ？」

真「はい！そうです！」

上田「じゃあ、俺たちが普段出るようなバラエティ番組とかあんまり観ない感じ？」

真「あ、でも、友達が出てるのはチェックしてますよ？」

上田「へぇ～。例えば？」

真「春香が……、あ、天海春香さんが出てるのは面白いから見てます！」

上田「ああ～、春香ちゃん、最近じゃバラエティに引っ張りだこだもんねｗ」

真「本人は、ちゃんとした仕事をしたいって嘆いてましたけどね？ｗ」

上田「ぶはははｗｗ　バラエティだってちゃんとした仕事だわｗｗｗ」

真「あ、まあ、アイドル(強調)の！　仕事がしたい！　って……」

上田「そう言えば確かに、春香ちゃんと一緒に仕事した若手が全部持ってかれたーって言ってたわｗ」

真「そうなんですか？　きっと春香も喜ぶと思いますっ！」

上田「がはははｗｗ　喜んじゃ、ダメｗｗｗｗ」

真「ええっ？」

上田「いや、この前もひとり(劇団ひとり)がさ
　　　あの子、俺のコントにピクリとも笑わずに乗っかってきた。
　　　バラエティの天才だ……って、言ってたもん」

真「春香は、なんでも一生懸命ですからね！」

上田「いや～、最後にひとりがボソッと言ってたよ。
　　　春香ちゃんアイドル辞めてこっち来たら良いのに……ってｗ」

真「あはは。でもボクたちの中では一番春香がアイドルらしいと思うんですよね」

上田「ああ、確かに俺もそれはあると思う。
　　　でも真ちゃんだって立派なアイドルだと思うんだよ？」

真「ホントですかっ！？　た、例えばどんなところですか！？」

上田「そうだなあ、まず、華があるよね」

真「ええ～、そんなこと無いですよ～っ！　他には？」

上田「歌もダンスも迫力があるし、まあ、なんといっても美形！」

真「そうですかね～？　あとはあとは？」

上田「おまっｗｗ　欲しがりすぎｗｗｗ　普段どんだけ褒められ足りてないんだよｗｗｗ」

真「褒められて伸びるタイプです！」

上田「ぶはははｗ　それは自分で触れ回っちゃダメだろｗ　
　　　え～、それでは菊地真ちゃんの隠された素顔に迫って行きましょうか！」

CM明け

上田「それで、真く……真ちゃんは普段どんな感じなの？　オフの日とか」

真「オフの日ですか？　んん～そうですねぇ……？
　　最近は忙しくなってきたんでトレーニングに時間を費やしてます」

上田「ほう！　それはまた、随分とストイックだなあ。
　　　なになに、真ちゃんのトレーニングを撮影したブイがある？」

真「はい！　ちゃんと撮影してきました！」

上田「ぶはっｗｗ　撮影って言うなｗｗ　それだと素顔にならねぇよｗｗｗｗ」

真「あっ、そっか！」

上田「だははｗｗｗｗ　じゃあ、VTR見てみましょうか」

『―――どうも！　菊地真ですっ！』

上田「おお、爽やかだねぇ」

『へへっ♪　ボクのトレーニング風景なんか何の面白みもありませんよ？』

上田「いや、ファンの方はそういう普段が見たいわけよ」

テロップ《まずは何から？》

『じゃあ取りあえず柔軟から、ですかね』

上田「ああ、ちゃんとそういうところから入るんだ、プロっぽいね」

真「やだなあ、トレーニングにプロなんてありませんよ？」

上田「アイドルのだよｗｗｗ　じゃあ、逆にお前は何のプロなんだよｗｗ」

真「トレーニングの……？」

上田「ぶははははｗｗｗ　ちょっと、一回ブイ止めてｗｗ」

真「えっ？」

上田「真く……いや、菊地さん、あのさあ？」

真「なんですか？」

上田「まあ、会っていきなりこんな質問するのもアレだろうけど
　　　君って、もしかして天然なの？」

真「まあ、昔っから自然の中で遊んでたので
　　この肉体は天然育ちですね？」

上田「がははｗｗｗｗ　アイドルが肉体とか言うなよｗｗｗ
　　　聞いた俺が悪かった気すらするわｗｗ」

テロップ《入念な柔軟体操》

上田「大事だからね」

テロップ《入念な柔軟体操》

上田「うん？」

テロップ《入念な―――》

上田「もう柔軟は良いわｗｗｗ　それは分かったっつーのｗ
　　　最初昔のレコードみたいに飛んでるのかと思ったわっｗｗ」

真「そんな！？　柔軟は大事なんですよ！？
　　ちゃんと筋肉をほぐしておかないと―――」

上田「お前はアスリートか何かかｗ　
　　　番組中に言うのもなんだけどスタッフもちゃんと編集しとけｗ」

『―――それじゃ、これから……』

上田「おー、やっとだよｗ　スタッフも炎天下の中たいへんだっただろうにｗ」

『これから、30キロくらい走ります』

上田「ぶはっｗｗｗ　そんだけ走ったら東京から出るわｗ
　　　ちょっとした小旅行じゃねぇかｗｗｗｗ」

テロップ《ここでスタッフ側に思わぬハプニング》

上田「ああ、なになにどうした？」

テロップ《撮影用の車を手配してないことが発覚》

上田「まあ、まさか、そんな距離を走るとは思ってねぇわなｗｗｗｗ」

テロップ《そこで……》

上田「……うん？」

テロップ《菊池さんがカメラを持って走ってくださいと提案》

上田「がははははｗｗｗ　アイドルにカメラ持たそうとしてんじゃねえよｗｗｗ」

『はいっ！　分かりました！』

上田「あっさり承諾すんなｗｗｗ」

真「だって、ボクのせいでスタッフさんがあとで怒られたりしたら……」

上田「いや、こいつら仕事放棄してるわけだし怒られて当然だからｗ」

テロップ《準備完了♪》

『カメラって、やっぱり重いんですね。あ、でも大丈夫です！』

上田「これ、ガチもんのTVカメラマンが肩に背負ってるやつじゃねぇかｗｗｗ」

『トレーニング的には負荷があったほうが張り合いが出るので♪』

上田「ポジティブも大概にしろｗｗｗ
　　ここは最低でもCCD(カメラ)とかで自撮りだろーがｗｗ」

テロップ《スタート》

上田「ああ、ほんとにこれで行くんだｗ」

テロップ《２キロ地点》

『―――あっ、見てください！　池でカモが泳いでますよ！』

上田「ああ、やっぱ真ちゃんもそういうのではしゃいじゃうんだね」

真「へへっ、すごく可愛かったんですよ！」

テロップ《４キロ地点》

『この辺は普段から使ってるランニングコースなんです！』

上田「ああ、この近くに住んでるの？」

真「いえ、ここは事務所の近くなので、通勤のときに」

上田「えっ？　普段走って通勤してんの？」

真「毎回、ってわけじゃないですけど」

上田「へえ～、いや、それでもなかなか出来ることじゃない。立派だわ、うん」

テロップ《６キロ地点》

『ちょっとコンビニに寄って休憩します』

上田「ああ、カメラ持ったままだから店員さんも驚いてるｗ」

真「このときはちょっと恥ずかしかったですね」

上田「がはははｗｗｗ　常に恥ずかしがれっｗｗｗｗｗｗ」

テロップ《８キロ地点》

『ふっ……！　ふっ……！』

上田「うん？　これ、なんか、音声が……？」

テロップ《１０キロ地点》

『はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……』

上田「あっ、さっきのカモ……戻ってきたんだ？」

テロップ《１２キロ地点》

『はぁっ……はぁっ……』

上田「ちょ～っと、これ音声が……」

真「すいません、このときちょっと疲れてきてて……」

上田「ああｗｗ　でしょうねえ！？ｗｗｗｗ
　　　こんなもん、放送事故寸前だわｗ」

真「普段はこの辺でもまだ全然平気なんですよ？　でもカメラが……」

上田「がははｗｗｗ　だから断れよｗｗｗ　むしろよくここまで走れたなｗｗ」

テロップ《２０キロ地点》

『ふぅ……ちょっとクールランしますね』

《予定より短い距離だが、一応、菊地さんクリア》

上田「いや、テロップも何で不満がある感じなんだよｗｗ
　　　これ、きっと前人未到の偉業だからなっ！？ｗｗ　バカの偉業だからな？ｗｗ」

テロップ《そしてこのあとも菊地さんのトレーニングは黙々と続けられた―――》

上田「なんだ、これ……いやあ、俺も色んな仕事をこなしてきたけど
　　　こんなに、コメントすんの困るなんて俺もまだまだだわ……ｗ」

真「次こそは30キロを走りきりたいですね」

上田「がはっｗｗ　次なんか無ぇわｗｗｗ　
　　　その直向きな姿勢は褒めてつかわすけどもｗｗ　だいたいさ？」

真「どうしたんですか？」

上田「ファンは普段が見たいんだよって、オレ言ったよね？」

真「そうですね？」

上田「VTRず～～～～っと、道っ！！ｗｗｗ　
　　　むしろ予測の範疇を超えなかったことに驚きを隠せんよ？ｗｗ」

真「上田さん、あのとき休憩で立ち寄ったコンビニの店員さんと同じ顔してます」

上田「やかましい↑わｗｗｗｗ　えー、それでは、次のコーナーに行きましょうか」

テロップ《菊地真の会いたい人》ﾁｬﾁｬﾁｬｰﾝ

上田「はい、題しまして、菊地真の会いたい人！　
　　　このコーナーは菊地真ちゃんが今すぐ会いたい人を
　　　何人か、このカーテンの向こうに呼んでます！」

真「うわあ、ホントですか！？」

上田「ただし、当然と言うか、まあ番組のお約束として
　　　スケジュールが合った人だけが来てくれているという、ね」

真「なるほど」

上田「それでは、さっそくフリップに隠された名前を
　　　順番に、めくっていきましょうか」

[第一の会いたい人　横山横道さん]

上田「すいません、私、失礼ながらこの方を存じませんが
　　　この人は有名な方？」

真「はい！　えっと、この人はボクが憧れてる
　　日本で数人しか居ない、トレーニングのプロです」

上田「がははははｗｗｗｗ　ちょっと待ってｗｗ
　　　トレーニングのプロ居たんだ！？　じゃあ、さっきなんで否定した？ｗｗ」

真「えっと、プロってのは、あの言葉のアヤってやつなんですけど……」

上田「この方は所謂、トレーナーってことでいいのかな？」

真「いえ、すっごいトレーニングをする人です！」

上田「がはっｗｗ　え、汚い話しになるけど、それでお金になるの？」

真「いえ、横山さんは、それが仕事ってわけじゃないので……」

上田「あ、じゃあ、副業というか何か他の仕事にたずさわりながら？」

真「あ、いえ、働いたらトレーニングする時間が無くなるじゃないですか？」

上田「ああ、つまり、無職なんだ？」

真「まあ、そうなっちゃいますね？」

上田「は～、これはまた随分と奇特な……ｗ
　　　それで、そのすっごいトレーニングとはいったいどんな感じ？」

真「とにかく、すっごいんですよ！　そのトレーニングはすっごい効果があって肉体的にもすっごい強くなれるし、何よりすっごいハードで、すっごい鍛錬が……」

上田「はいはい、じゃあ、果たしてその横山さんは来てるのか
　　　カーテンオープ～ン(適当)」

真「―――っ！？」

上田「……はい、残念～。まあ、そんな無職のオッサンに来られても
　　　番組的にも困りますので、これで良かったと納得して我々は前に進みましょうか！」

真「…………」

上田「はい、えっと？　次の会いたい人が最後？
　　　えっ？　今、本気で撮れ高の心配してるんだけど、大丈夫？ｗｗ
　　　さっきの、横山さんに来てもらったほうが良かったんじゃない？ｗ」

真「じゃあ、今からでも遅くは……！」

上田「はいカーテンオープ～ンっ！！！！」

真「―――あっ！」

雪歩「お、おはようございますぅ」

上田「はい、この番組はブーブーエス系列で22時から放送されてるんですが
　　　まあ、それは置いといて、萩原雪歩ちゃんです！」

真「うわあ、会いたかったよ！　雪歩！」

雪歩「私もだよ！　真ちゃんっ！」ｷﾞｭｯ

上田「ぎゅっとした！　……やかましいわｗｗｗｗ」

真・雪歩「？」ｷｮﾄﾝ

上田「あ、いや、間違ってたらごめんね？　ほら、オレ
　　　あの横山さんも存じないくらいのレベルだからさｗ
　　　一応聞くけど、真ちゃんと雪歩ちゃんは同じ事務所だよね？ｗ」

真・雪歩「はいっ！」

上田「うわあ、とびっきりの笑顔向けられたｗｗ
　　　いや、真ちゃんたちの言い分もあるかもしれないけど
　　　これだけは言わせてもらっていいかな？」

真「どう、ぞ……？」

上田「お前ら事務所で会えるだろうよｗｗｗｗｗｗｗｗ」

真「……確かに、そうかもしれません。
　　でもボクは、今、雪歩に会いたかったんです！」

上田「ぶっちゃけ、こうなることは視聴者も織り込み済みだわｗｗｗ
　　　　もう事務所に帰ってイチャイチャしとけｗｗｗｗｗｗｗ」

おわり。