見出し画像

勝てなくて当然。バックパスは禁止すべきだ。


決定力不足

サッカーW杯、アジア最終予選サウジアラビア戦で、柴崎岳選手の不用意なバックパスが、相手選手にボールを奪われ先制を許してしまった。

先の東京2020オリンピックでは、選手層が違うので比較にはならないが、グループステージでは良いパフォーマンスを発揮していた。久保建英選手、堂安律選手ら若手が活躍してくれたのだが、3位決定戦では残念な結果に終わってしまった。

こうしてみると、過去の様ざまな試合においても、「決定力不足」と言われ続けてきたように、どうも日本代表チームはそこそこ善戦はするものの、結果的に詰め切れないと言うか、「決定力不足」という言葉が常態化しているとしか思えない。

アジア圏のレベルが上がってきたこともあるけれど、サウジやイランをはじめ、中東の国々は戦う姿勢が違うような気がしてならない。

不用意なバックパスは負けを意味する

日本代表チームは先輩後輩という、組織における序列のような暗黙の関係もあるかも知れないが、どちらかと言えば日本人の特徴でもある大人しい性格は、漠然ではあるけれど、チームワークをどうしても重んじてしまい、パス回しばかりに終始し、それが勝てない理由なのかもしれない。

特に相手エリア内までボールを運んでも、「何で自分でシュート打たないんだ!」「そんなとこでパスしてどうすんだ!」と叫びたくなるような試合を度々見かけてきた。

しかも、相手キーパーと対峙しても、ループシュートや一歩ずらして反対方向へ流すとか、何らかの工夫さえすれば簡単にゴールが決められるシーンでさえ、キーパーにどうぞ受け取ってくださいと言わんばかりの、真正面に蹴ってしまうことが度々見せつけられるのだ。

いわゆる格下と言われる相手は守備を固めてくる傾向だが、日本はそれを打破できずに苦しむ場面が多い。今回のサウジ戦も、日本の攻撃場面では相手にとっての脅威には全くなっていなかった。

つまり、前半で体力を消耗してしまえば、後半に先制された場合にはもう逆転勝ち越しは不可能に近いことを意味する。ボールポゼッション率がいくら高くても、単なるパス回しに過ぎず、勝てる要素は限りなくゼロと言ってもいい。

相手にボールを奪われそうになると、ついバックパスをしがちだ。既に2点差ほどで勝っている場合なら、ゆっくりボールを回す時間稼ぎ的に出すこともあり得るが、後半残り時間も少ない時間帯で、不用意にバックパスをすること自体、負けを意味することを肝に銘じるべきだろう。

相手に仕掛けられそうで危険を感じたなら、反転して相手をかわすとか、攻撃的に前に蹴り出すとか、せめて横に近いようなパスをすべきだった。

2016クラブW杯決勝 レアルマドリードVS鹿島アントラーズ戦で、柴崎岳選手の躍動は目を見張るものがあった。初めからレアル相手じゃ到底無理に決まってるという消極的な試合ではなかった。何よりも鹿島の意地を見せようぜ!という、戦う姿勢が素晴らしかった。

彼ひとりを責めるつもりはないが、我が日本代表チームは今後いかなる場面においても、バックパスは一切禁止するという措置が必要なんじゃないかと思う。

ちなみに、森保監督の采配にも疑問符を付けたい。なぜなら、スコットランド・セルティックに完全移籍した古橋亨梧選手は、既に8ゴールを奪う活躍を見せ、地元ファンを魅了しているのだが、彼をベンチにしたことが理解に苦しむ。

久保建英選手、堂安律選手らがケガで代表を離脱したのは残念だが、古橋選手はまさに現時点で非常にいい状態のハズだ。なぜ、先発に出さなかったのだろうか。監督の考えもあるだろうけれど、サッカーは先制することが大事だ。現時点で調子のいい選手が先制するチャンスがあるとすれば、やはり古橋選手を先発すべきだったと思えてならない。

まだ、最終予選は残り7試合あるとは言え、こんな体たらくではW杯出場が危ぶまれるのではないだろうか。


最後までお付き合いいただきありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?