村上佳子|グラティスエンタープライズ株式会社代表取締役
信頼ー動物の心を読み解く近道
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信頼ー動物の心を読み解く近道

ペットを飼っていて、何か問題行動をするパートナーに「なんで私の言っている事が解らないの?」とか「どうやったら○○ちゃんの気持ちが解るようになるのかしら?」とか、切ない気持ちになった事はありませんか?


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この気持ちは大半の方は経験しているのではないかと思います。私も子育て(人間)をしている時にもこんな気持ちになりましたが、その時は母や周りの育児経験がアドバイスをしてくれました。しかし、ペットの場合、特に犬は沢山の種類がありその犬種によっても特性が違うので、なかなか良いアドバイスに辿り着かない場合もあります。 私は縁があって2人の動物の心を読める方のお話を聞く事が機会があり、その方たちに共通している点がある事が分かりました。

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鳥類・霊長類の達人

その方は東京の中心部のビルの4~5フロアを使って猛禽類を中心とした鳥類と霊長類の飼育しており、100%趣味として飼育ですが、論文や豊富な飼育の経験から動物園からもアドバイスを求められる存在でした。 また、希少動物の繁殖もビルの中という動物にとっては悪条件にもかかわらず、何例も成功させていました。それが認められてスミソニアン博物館から人工繁殖が難しいと言われているある霊長類の繁殖も依頼され、僅か数年で成功させました。

当時、若かった私は失礼にも「先生、秘訣は何ですか?」と訊いたところ、先生は「ストレスを与えないことですよ」と普通の答えが返って来ました。 あまりの平凡さに私がびっくりしていると、その方は「サルが必要以上に警戒しないスタンスを取りながら、毎日観察します。最初は短い時間で何回も。その内、僕の存在に慣れて来たら何時間でも観察します。そうするとおチビちゃん達が何を欲しがっているか分かるようになって来ます。あっ、お水が飲みたいな?と彼らが欲しがっているタイミングで欲しい物を上げると彼らは段々信頼してくれるようになるんです。」

言われてみればナットクな話ですよね。 

次の段階の繁殖はもっとデリケートだそうです。 お互いに慣れない雄と雌をいきなり隣にしても、上手く行く訳もなく、、、人間よりもデリケートとの事、最初は同じフロアでお互いの姿が見えない場所にケージを置きます。 「あれ?もしかして僕は一人じゃないかも」的な距離感でお互いの存在を認識させ、徐々にスタンスを縮めていきます。やがて雄と雌は同じ列の端と端に。それに慣れたら、向かい側の列でちょっと姿が見えるように。 このように時間を掛けて、2匹の態度を観察しながらケージを少しずつ近くしていき、最終的に雌が雄を受け入れられるまで待ちます。この結果、毎年このカップルは繁殖に成功したそうです。

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奇蹄目の達人

もう一人の先生はY氏と言って馬をロングレーン(長手綱)だけで調教する有名な方です。通常、馬を動かすのは脚、手綱、体重移動などで動かしますが、馬に跨らずに手綱のみで馬を意のままに動かす事は乗馬経験者には考えられないほど大変な事です。例えは正しいか分かりませんが、トレーニングの入っていない大型犬を子供が散歩させているような感じでしょうか?  何が起こるか分からない状況です。                  それにもかかわらずY先生はロングレーンで見事に馬を操り、最終的には何も付けない裸馬を鞭だけで椅子に座らせたりダンスをさせていました。

何回か先生とお話する機会があり、先生はそのたびに「俺は馬小屋で生まれたのよ。イエス様と一緒。俺はどんな時でも時間は馬にくれてやってるから。家族よりも馬が一番先。」と笑って仰ってました。また「馬は動物だもん。言葉が通じないから一緒にいて見てやんなきゃダメなのよ。良く見る事、皮膚、筋肉の動きまで。」とも仰ってました。


結論ー言語の代わりに時間と観察

お二人の偉大な先輩方のお話に共通しているのは「時間と観察」という小学生の夏休みの宿題のようなワードでした。 Y氏の「自分の時間をあげる」は霊長類の先生の「良く観察」にも繋がります。 私はいつも犬を人間と対等の種として考えていますが、歩み寄るのは万物の霊長であるならば人間の方からと思っています。                       人間が犬に歩み寄って、今彼らが何を考えているのか、感じているのかを観察によって感じ取り、少しずつ彼らの信頼を得ていく。それにはお金は掛かりません。                             普段はお仕事でパートナーと触れ合う時間が少ない方も多いと思いますが、テレワークでご自宅にいる時間が多くなっている今、是非パートナーとじっくり向き合ってみて下さい。 この時期があなたとパートナーにとっての新しいエポックメイキングになるかも知れません。



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村上佳子|グラティスエンタープライズ株式会社代表取締役
渋谷区出身、慶應義塾大学卒。2006年有限会社ヒッピアを起業、競走馬のサプリメント・ケア商品で国内屈指の販売量へ。2018年ペット部門を独立させ「グラティスエンタープライズ株式会社」を企業。現在、危険物探知犬候補生のラブラドールレトリバー2匹と住む