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「もう答えは出ているじゃないか」
そう言われてハッとした。
問題の詳細を知らない第三者に、内容をぼかして相談ともいえない雑談をしたら、そのような返事をもらった。
自分では認めたくなかったから、気が付かないフリをしていた。

気づくことなどせず、問題の核心から目を背けて夢見心地のままでいれば幸せだった。
もうとっくに冷めた感情が侵食してきているのに、それを認めるのが怖かった。
騙されて利用されている事は既にわかっていた。それでも良かった。
何も無い日々よりも、刺激が欲しかった。
「馬鹿だよな」分かっているのに辞める事をしなかった。というよりも辞め時を探していたのかもしれない。
相手にとっては利用価値のある便利な存在。それだけの存在でも、関わっていられる。「馬鹿じゃない?」そう言われることが明白な状態。
自分が「やーめた」と決断してしまえば終わらせられる関係。
私の好意は微塵も相手に届いてはいないと、認めることが怖いのだ。
「誰かに取って利用価値がある」それだけが
私の存在価値なのだと。そんな風にしか思えない。
利用価値が無いなら関わってなどくれないだろう。そういう考えがずっとある。

誰かに取って私という人間は利用価値が無い。それを自覚してしまうと、その人とさようならをしたくなる。
「私がいなくても困らないよね」
私は誰にも必要とされることのない、どうでもイイ人間なのだ。
そんな考えが他頭の中に拡がっていく。
もう生きる意味が潰えた。
「幸せだ」その想いが増大した時、「終わりを迎えたい」が広がる。
駄目な思考であることはわかっているけれども
消せない。

長生きなどしたくない。
「幸せだ」
そう思た瞬間に人生の幕を下ろしたい。
それが私の理想だ。

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