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構築健忘録

こんにちは、前知の人です。最近言語化の重要性をしみじみ感じたので、記憶が飛ばないうちに今回のリストも言語化して残そうと思います。

構築について

前の記事でも触れていますが、今回はより細かいところまで掘り下げていきます。
まず、何故既存のリストではないのか?という所から。レガシー環境は長らくUR系を中心にメタが回っており、最近ではレガシー採用率一位に紅蓮破が入るほど。環境の良し悪しは置いておいて、どのデッキからも強く意識されているのがわかります。ここで出てくるのが練度と苦手意識のお話。僕自身、レガシーでURを使い始めたのはレン6禁止後であり、幾多といるレガシーおじさんに比べればまだまだ若輩。MTGは情報量で決まると言われることもある程経験値というものは勝利に大きくかかわります。そんな膨大な経験値を蓄えた人達に、バレたリストで勝てるのか?という疑問。自分は無理だと思ったので、オリジナルのリストでお互いの経験値をフラットにしてやろうと試みた訳です。

次に苦手意識について。こちらは自分の性格故か、会話するMTGが好きなため、本来URが得意とする対コンボへの勝率がとても悪く、最近主流になっている目くらまし2、will4のリストでは更に勝率が落ちるだろうと考えました。

※直近のレガシー神のリスト



今回の使用リスト


また、以前より疑問を持っていた神秘の聖域というカード。島が3枚以上ある状態で場に出れば墓地のインスタントかソーサリーをデッキトップに積めるというなかなかのぶっ壊れカードですが、早期にクロックを展開し守り切るクロックパーミッションの性質と合ってないんじゃないか?目くらましで使い回せるとはいうが、そもそも土地の4枚目が並ぶ相手に目くらましが効くのか?という思いが拭えず、また序盤のタップインもイライラを募らせるため、これらを使わないリストを組もうと決意。



勝つ相手を決める

みなさんは絶対に勝ちたいアーキタイプはありますか?僕はあります。コンボデッキではペインター、リアニ、スパイ。フェア?デッキではプリズン、青白系コントロール。これらには勝ちたい。環境にいるいないではなく、これらのデッキに負けたくないという思いから構築しているため、歪んだ構築で大会出ることも多数。いや、3テフェにwill切るのも着地されてカウンター撃てないのもほんとストレス半端ないんですよね。
そして気がついたんですよ。これら相手にカンスペって悪くないじゃんと。東海王前日Twitterで、『モダンの感覚が抜けなくてwillがカンスペの劣化にしか思えない』と呟いたら、友人達に煽られたのでこれはカンスペ決めてやろうと。

主軸を何にするのか

さて、カンスペを使うことが決まり、既存のURとは違う主軸を持ち、対コンボへの耐性を下げずに自分の好きな会話するMTGが出来るデッキを組むことが決まりました。
実は過去にも同様に考え、クリーチャーを減らし、メインに狂乱の呪詛を積んだURコントロールを組んだことがあります。しかし狂乱の呪詛は相手によってはただの置物に過ぎず、特に名古屋に一定数存在するエルフにはなんの役にもたちませんでした。
ここに現れたのが時を超えた英雄、ミンスクとブー。東海にはハムスターを投げつけるのが生きがいになってる方がいるのですが、そちらの方は以前も評価される前から未認可霊柩車の可能性を示唆していました。また、未認可霊柩車を実際に使い結果を残したりしており、これはミンスクとブーも強いのでは?と思った次第です。
また、前の月に名古屋でミンスクとブーをタッチしたURデルバーが優勝しており、これは来るぞと。
カード自体は4マナとかなり重くはありますが、カンスペを搭載し目くらましを減らしたミッドレンジデッキになるのが決まったためあまり問題ありません。


活かす構築

さて、デッキの主軸は決まり、大枠でのゲームプランも決まりました。次は脇を固めていきます。それらはミンスクとブーの弱点を補える存在でなければなりません。また、コンボに負けたくない以上、早期に展開できるアタッカーであって欲しいところ。そんな要求に答えてくれるのが彼ら

ハイ強い。彼らは既存のURでも濁浪の執政という主役を支える縁の下の力持ち。そんな彼らがミンスク達を支えます。ミンスクとブーの最大の弱点はcip能力でブーが生まれるため、そこに対応して除去を当てられると4マナかけて1/1のハムスターを生成するだけになってしまいます。URが環境に多いだけに、この弱点は看過できません。ではどうするのか?簡単です、弾除けを置いて除去を使わせればいいのです。

少しURミラーのお話をしましょう。一般的なUR系のデッキは除去に稲妻2、邪悪な熱気3の5枚+借り手&パイロとなっています。稲妻と熱気の枚数が前後することはあれど、基本的には火力は5枚、多くて6枚です。その中で、ミラーで使用する優先度を考えましょう。基本的には稲妻<<熱気<<借り手<<パイロではないかなと思います。稲妻は育った帳簿裂きも濁浪も落とせないため、後々6点火力になる熱気より大切にすることはあまりありません。つまり、チャネラーに熱気を撃たれた場合、ほぼ稲妻は無さそう。であれば、気兼ねなくミンスクとブーを戦場に送り出せます。では稲妻を撃たれたら?答えは簡単、昂揚してなければ帳簿裂きが暴れます。こうしたやり取りの後、濁浪が決めるのがURであり、それをさせじとここにパイロをぶつける訳です。しかしこのデッキの主軸はミンスクとブー。チャネラーと帳簿裂きが整えた戦場を走り抜けるのはパイロなんて効かないハムスターなんですね。

もちろん彼らは弾除けだけではなく、時にはミンスク達を墓地に落としての早期クロック、彼らへたどり着く為の掘削、唱えるために必要な土地探し等非常に活躍します。まあ元々トップメタの主戦力なのだから強いよね。

次に枚数を考えて行きましょう。このリストでは4,2,2のクリーチャー8枚になっています。
チャネラー4については良かったと思っています。従来のURの動きで早期に3点で詰められ、諜報能力で目的のカードにも行き着きやすく、いらないと感じることはありませんでした。

帳簿裂き2枚
これは微妙なところでした。青1で唱えられ、手札に余るミンスクとブーを捨てる為に採用しましたが、2マナと重いため3枚使い所を2に抑えました。環境次第ですが、プリズンがかなり多かったので3でも良かったかと思います。

濁浪2枚
こちらは完全に失敗でした。月を置かれても腐らない程度にしようと2にしましたが、対URで濁浪引けずに負けるパターンが多々ありました。もしリストを改善するなら、濁浪を+1枚か、パイロ等の除去水増しのために瞬唱を+1すると思います。

次にスペルを見ていきます。思案、ブレスト、willに関してはまあ4でいいと思います。このデッキは土地が4欲しいので、なんなら定業まで積んでもいいくらい。名古屋には一時期やり直しコンがワラワラいたためやめておきましたが。

目くらまし2 
これは前述したように土地を伸ばしたいデッキであるが、従来のURの動きも出来るギリギリの枚数でした。あとみんなケアするからつよわいのよね。

呪文貫き1
既存のリストよりクリーチャー減らしているため、相手からすると盤面に圧力が無くプレインズウォーカーで圧をかけたり、反復でアドバンテージを取りに来やすくなります。そんな場面にピアスはとても強く使えます。使い方次第で最強の呪文足りえます。

ミラーの濁浪消して言ってみたいセリフ


対抗呪文1
正直ネタ枠でした。これで負けたらめっちゃ悔しいだろうなーと。ただ、ジェスカイコンにカンスペが刺さったときに感じました。あ、これ凄く強いわと。今までwillで嫌嫌2:1交換取らされていたカードが1:1交換できるだけで視野がとても広がりました。今までだと、3マナで手札2枚、willと思案のとき、思案を唱えるとwillが撃てない可能性が合ったわけですが、思案とカンスペなら問題なく思案で手札整えながらカンスペで対応でき、アド損もないわけですね。


ペタル1
正直意味わからないです。東海王前日、土地単とこのデッキの原型で遊んでたんですが、島島から不毛で土地を割られ続けミンスクとブーが唱えられなかったんですね。そこで、瞬間的にでも4マナに到達するためマナ加速を搭載しようと思った訳です。当初は各種ゴリラ(パイロ、帳の奇襲性に惹かれた。デルバーに緑ガイドから帳撃たれたらブチギレません?)を検討しましたが、ペタルなら昂揚カウントになり、帳簿裂きの誘発を助け、濁浪の種にもなる。あとスニショやコンボ偽装が出来る(当日はons盤三角州を使用していた。旧枠三角州はコンボの目印だと思ってます)ことも評価点でした。


常在能力を持つPWみんな嫌い


ナーセット1
これはペタル引いたときの上振れ様に積んだ1枚でした。コンボやエルフに2t目に置ければかなり強いですからね。実際は決勝で否定の力のコストにゲーム外に飛んでいくくらいの活躍しかしませんでした。触るならここを濁浪にチェンジ。

ガラクタ1
正直なんとも。本来ガラクタ2にしようとしていた1枚をペタルに変えたわけですが、これをペタル2は流石にデッキが弱くなりすぎると思いガラクタにしました。ただ、神秘の聖域も無いため、正直ペタル2にしてピアスや除去構えやすくしたほうが強い可能性まであるかもしれません。

サイドボード

メインボードは終わりました。ではサイドボードです。

パイロ系3枚
メインと合わせて相手の濁浪きっちり落とすための枚数。合計5枚のリストも使っていましたが、いささか過剰に感じたので減らしています。少なくとも今回は正解でした。

水流破2
赤プリのカード全般、ミラーのパイロや呪詛、たまに自分の月を割ったりと活躍します。除去にもなるので引きやすく使いやすいよう2。

溶融1
言わずもがな。遺恨でもいいかと思いましたが、撃ちたい相手が8castやプリズンならマナファクトとチャリス纏めて流せるこちらを採用。名古屋のメタで8castが勝ち上がれるとは思わなかったので最低限の枚数に。

花の絨毯1

デルバーにとっての悪夢

古のぶっ壊れカード。重いカードを使うこのデッキには是が非でも欲しいカード。対URで相手が不毛ケアで島持ってくると、血染めの月下でも安定してすべてのカードを使用できます。

夏の帳1

近代のぶっ壊れカード。絶滅危惧種のantですが、今antを使ってる奴は変態レベルに上手いので顔見たら積んでおこう。負けたくない相手のリアニやスパイにも有効なのが○。

血染めの月1
メインでボルカとトロピー見て警戒できる人はあんまりいないんじゃないでしょうか?面倒くさいデッキや最近のURには月ぶっ刺さるのでおすすめです。何度も言うようにこちらにはペタルがあるので1度はミンスクとブーが唱えられるのも魅力。ここに打ち消し使うならミンスクとブー通りますしね。

墓掘りの檻1
前日にエルフ対策に檻積んだわーとUR使いが言っていたので、それだ!と積みました。使用回数は0です。

イゼットの静電術師1
エルフとデスタク対策。たまにメンタートークンやフクロウ、コアトルを潰す。こちらも使用回数0。

祭典壊し1
こちらは対エルフもありますが、UR対策が強いです。凶暴化する前のデルバーやチャネラー落とせるのが偉い。たまにメインに二股の稲妻みますが、もうこれをメインで良くね?って思ったりします。

外科的2
実はこのデッキを組む前は母聖樹で相手の土地割って外科で抜いてやろうってデッキ考えてました。母聖樹で割られたのと同じデュアラン持ってこれることから崩壊しましたが。自分このカード大好きなので、対URでもパイロか濁浪抜けば勝つやん!って積むこともあります。行動原理が勝利より嫌がらせなので仕方ないね。

狂乱の呪詛1

サイコロ振るのは自分

近代のぶっ壊れカード。こいつのために水流破増えてるとかそうでもないとか。ゲームに時間制限を掛けられ、こいつが通りさえすればあとはコントロールしてれば勝てます。ただ、クリーチャー主体には効きづらく、盤面が押されているとそのまま負けてしまいます(神決定戦でもありました)。個人的にはミンスクとブーがあるなら無くてもいいかなー。一応入れとくか。くらい。コントロールにはそもそもミンスクとブーだけで勝てるので、これを入れるマッチがほぼ無いです。コンボへの嫌がらせくらいでしょうか。純正URだと対コントロールへの鬼札なんですけどねー。

最後に

前回の感想文だけだとあんまりにもだと思い文書に起こしてみました。念の為言っておくと、このリストは初見殺しが多々あり、噛み合いのもと勝つデッキのため安定して勝てるものとは言えません。間違っても勝ちたいからと使わないように。既存のURはとても強く完成されたリストです。基本大事!
ただ、今使っているデッキに刺激が足りないなぁとか、ビビらせてやりたいなぁとか思う方はぜひ使ってみてください。ドローも刺激的ですし、ペタルから熱気で今昂揚しましたみたいなのはとても面白いですよ。最後になりましたが、ここまで読んでくださった方、前回読んでくださった方ありがとうございます。これからも刺激的なデッキが多々現れることを楽しみにしています。またどこかでお会いしましょう。


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