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絵本のすすめー絵画のバイブルとしての絵本


ご好評いただいております、『絵本のすすめ』ですが、絵画工作における発想力や構図の取り方など絵本を見ることで、絵画が上達するといっても過言ではありません。

本日ご紹介するのは、何度も読み聞かせていると、お話しも、絵も上手くなっちゃう絵本と、色使いのオリジナリティについて参考にしていただきたい絵本です。

まずは、お喋りが苦手というお子様に

山口哲司さんのふきだしくんです

あるところに、人と話すのが少し苦手な男の子がいました。

ある日のこと、男の子はふとしたことでお母さんにしかられ、ふてくされてしまいます。

その夜、男の子の頭上に、白くてフワフワとした奇妙なものが現れました。
「こんにちは。ボクは、ふきだし。おはなしするのが、だいすきなんだ」。そう言うと、「ふきだし」は男の子をふしぎな生き物がたくさんいる空想の世界へと誘い……。巻末には、本書に登場する生き物たちの解説図があるので、生き物について図鑑のような解説を読むことで、様々な学びがあります。

読み手である子供たちが、セリフを想像しながら楽しめます。
絵本に登場する生き物たちは、主人公に何か語りかけてきますが、セリフは書かれていないので、それぞれの読み手が、親子で、是非意外なセリフを思いついたり、お話しを楽しんでください。
お喋りな子、寡黙な子、どんどん前に出る子もいれば、引っ込み思案な子もいます。自分の感情をうまく言い表せず、自分の意思や考えを周りに伝えられないお子様もいます。
どんなお子さまも、自分なりに考え、想像し、豊かな感情を内に持っています。
様々な個性を持つ子供たちの豊かな可能性を引き出してくれる本です。

しかしそれだけでなく、個性豊かな挿絵のユニークさや、生き物の擬人化や登場人物の表情の豊かさも、絵を描くヒントになるおすすめの良書です。

つぎは


この絵本は、子どもたちが寝静まった夜が舞台。
10時や11時ではなく、2時か3時くらいの真夜中です。
自分が寝ている間に、いろんなものたちが、お外ではなかよくしている。
例えば……
「つきよに ナマズとやなぎ なかよし」
「つきよに ゆうびんポストとじてんしゃ なかよし」
「つきよに チョウチョとせんろ なかよし」
各ページに1組ずつ、「つきよのなかよしたち」が登場します。

子どもにとって夜のイメージが大きく変わることになるかもしれません。

中にはきっとお子さんが知らないものも出てくるでしょう。
(灯篭、ドラム缶、灯台など……)
これって何?と興味を持ったお子さんには、「これはね……」と説明してあげてくださいね。
お子さんの新しい世界が広がるはずです。
そして、「チョウチョとせんろは、どうしてなかよしなのかなぁ?」などと、「なかよしの秘密」を親子で探ってみるのも楽しいかもしれません。
そして
井上洋介さんの絵がとても魅力的です。
じんわりした絵の具のにじみの中に、真夜中の静寂とどこか楽しげな逢瀬が、見事に表現されています。

今回この絵本をご紹介したのは色使いです。

お受験絵画では黒は顔の髪の毛や目などには使いますが、背景や形どりに多様しないようにー絵が暗くなるのでーに指導しますが、井上洋介さんの夜の表現では黒も素晴らしく素敵な味のある挿絵になっています。

幼児期のお子様は色にこだわりがあります。

好きな色を使うのは悪いことではありませんが、黒で折角の絵を塗りつぶすことになるのは勿体無いので、つきよのふたりの挿絵のように陰や縁取りとして上手く使うことが塗りつぶさないヒントになります。

絵本は絵画のバイブルです。

色んな絵本の世界と出会ってください。

体験、ご相談はHPより⬇️
angelatier/アンジェラトリエ/天使工房

https://angelatier001.wixsite.com/angeletolier

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