人工股関節置換手術のあとさき28 初めての入院手術で得たもの(後編)

初めての入院手術で得たもの(前編)の続きです。

この入院で、わたしは、
とことんわたしに集中する、
わたしを大切にする、
わたしを満たす、
わたしを最優先する、
という体験をさせてもらい、それがこの人生で何より大切だし全ての基本になることを学んだ。

たまたま病院に持ち込んだ本
『今日、誰のために生きる?』にも、このテーマが繰り返し出てくる。

すなわち、
「一番大事なのはまず自分を大切にすること」
「自分が自分の一番のファン」
「自分らしく生きる覚悟」
「自分の本音を大切にする」
こういったテーマが、いろんなエピソードとともに、わかりやすく書かれている。
その度にうんうんと頷きながら、これがこの入院のテーマだったんだと改めて確認する。

大切なメッセージは、たとえ受け取り損ねたとしても、何度も何度もやってくる。

入院中に東京都知事選挙が行われたが、(わたしは都民ではないが暇なので)各候補者の街頭演説の動画を見ていたら。とある候補が、最終日の最後の演説の締めくくりにこのようなことを言った。
「わたしたちの最終的な願いは何も難しいことはない「自分を愛して、自分を大事にして、家族を守りたい」これだけです(このために日本の政治を変えたい)」
これもまさにわたしへのメッセージだったと思う。

こんな簡単なことと思う方がいるかもしれない。
そう、わかっている人はわかっている。
でもわたしにはこの入院の経験を通してしか腑に落とせないことだったのだろう。

さらに。
前出の本にはこんなことも書いてある。

自分を満たすと周りも幸せになる
言い換えると、自分が満たされていない状態では本当には周りを幸せにすることはできない、ということだ。
自分を満たさないで周りに与えようとするのは、自己犠牲だったり、自己顕示欲だったり、承認欲求に過ぎない。
病院のベッドで、わたしはこのことを何度も何度も繰り返して自分に言い聞かせた。
自分を大切にして十分愛した後で、わたしから溢れる愛を周りに回そう。それは見返りを求めたりはしない。自然にほとばしる愛だから。

さらにさらに。
もうひとつ付け加えるとするならば。
小さな幸せが一番大きな幸せだと気づくことから始める」
これも前出の本にあったことばであるが、このことは、今までの記事に何度となく書いてきた。
本当の幸せは足元の暮らしの中のささやかな喜びや充足感、
朝のトーストやコーヒーの香り、窓辺から差す光の中にある。
道端の足元に咲く小さな花の色にある。
もし幸せにカタチがあるならば、当たり前の暮らし、何気ない会話こそが幸せのカタチである。
そのこともこの入院中にハッキリとわかった。


同じような手術や入院を経験しても、その方の今置かれている状況や考え方の違いによって、そこから得るものは一人一人違う。
それがその方にとって今最も大切なことなのだから。
(もちろん周りの方や自分の身体への感謝など共通して感じられることもあるけれど)

今回の入院でのわたしの学びは
自分を愛する」ということだった。
簡単に書いたので誤解を生みそうな表現だけど、このことはこれからのわたしの人生のテーマになってくると思うので、今回の連載が終わった後も繰り返し書くことになると思う。

その時に具体的なことも含めながらていねいに書こうと思います。
よかったら引き続きお読みください。

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