見出し画像

これからは暮らしを楽しむ!

エアコンが壊れた!
電化製品が壊れる時はいつも突然!

四国といえどもまだまだ寒い。
今日は雪が降った。

エアコンが動かないとなると、とにかく寒い。
こんなに寒いのかと思うほど寒い。

我が家の暖房器具は、エアコンと和室のコタツだけ。
サブのセラミックヒーターやホットカーペットのたぐいはなし。

さて、エアコンのおはなし。
電気屋さんに連絡すると
修理するにしても新しくするにしても1週間はかかるという。

夫が3日目に根をあげた!
職場から
「石油ストーブ買う?」
とLINEが来た!

やったー!

わたしは心の中でバンザイをした!

ずっと石油ストーブが欲しかった。


新婚のころ、
夫の実家に行ったら、年代物のアラジンのあの石油ストーブが、この家の主のように居間にでんと置かれていた。

古い家の居間にそれはとてもしっくりとなじんでいて、いいなあと思った。

ほどなくわたしたちに子どもが生まれたので、実家に帰ると、
両親が、やけどをさせてはいけないと気を回してくれて、かのアラジンは仕舞い込まれていた。
そして、それからエアコンになった。

わたしは、かのアラジンの石油ストーブをずっと覚えていて、
いつか石油ストーブと暮らしたいと思っていた。

そのうち、世の中は、
エアコン全盛の時代に入って、
わたしたちも家を買った時、
なんとなく洋風の暮らしに憧れて、
フローリングのリビングにエアコンをつけてそれで冬の暖房はまかなっていた。

エアコンは確かに便利だ。
ボタンひとつでオンオフできるし空気も汚れない。(空気は乾くが)
石油ストーブのように灯油をタンクに補充する手間もいらない。
とても快適!

だけど。

子どもたちも家から出ていき、
ちょっとくたびれた夫とわたしの二人暮らしになった今、
無駄を省いた便利な暮らしはつまらないし、時間をもてあます笑

この冬は特に、
新婚の頃に夫の実家にあったアラジンの石油ストーブを思い出すことが多くて、ひそかにネットで検索したりしていた。

そんな時のエアコンの故障は、わたしにとっては、石油ストーブをうちに招くチャンスだった。

ネックは夫で、わたしは、彼は手のかかる石油ストーブは嫌がるだろうなと思っていた。

そこにきて、
「石油ストーブを買おうか?」と降ってわいたような夫の提案である。

この瞬間を逃してはならじと、すぐに買った!

昔夫の実家にあったアラジンではないけれど、我が家のリビングにぴったりの石油ストーブ。
とても暖かい。


彼は石油ストーブは嫌だろうなと思っていたのは、わたしの勝手な思い込みだったのかもしれない。

彼も半年後に完全定年を控えて、
考え方も変わってきたのかもしれない。

今は、働き虫のような現役時代には考えられなかったような、ゆったりしたふたりの時間を過ごしている。

週3日の夫のお休みには、基本的にふたりで行動する。

ドライブしたり、
お昼ゴハンを食べに行ったり、
買い物したり。

スープカップを探して、
他県の雑貨屋まで足を伸ばしたり、
何度もお店に通って吟味したり、
そんなふうに、
納得のいくまで時間をかけて、話し合って、決める。

やってきたスープカップは、使うたびに、あぁやっぱりこれにしてよかったなと思うし、満足度も高まるのはもちろんのこと。
探している時間、決めるまでにいろんな話をしたこと、
それこそが暮らしの醍醐味だと、今ようやくわかるようになってきた。

高級なパンのお店で、厳選された材料を使って、最高の技術で焼かれたこだわりのパンを買うのもとてもいいけれど、
我が家で、コネの部分はホームベーカリーを使ったりしながら、キッチンで焼くパンが好きなのは、
焼いている時にキッチンに満ちるあの香ばしい香りを感じられるから。

話が逸れたが。

そんなふうに、
これから石油ストーブとも付き合っていく。

頻繁に灯油をタンクに入れたり、
(灯油を買いに行ったり)
手動のツマミをぐるぐる回して点火したり、
覗き窓から炎の大きさを確認しながら微調整したり、
(温度設定などないので)
ドアを開けたり閉めたり、
ストーブ自体を点けたり消したり。。。

エアコンと比べると手のかかる石油ストーブとの暮らしを、これから楽しめる。

朝少し早く起きる。
ストーブに火をつけて、部屋があたたまるのを待つ。
ていねいに朝のコーヒーを淹れる。    

人生の幸せは、この、なんということもない日々の暮らしの中にある。

やっと我が家にやってきた手のかかる石油ストーブとわたしたちのあたたかな暮らしが始まる。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?