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俺だって死ぬほどバンドを組みたかった。けどできなかった。



ぼっち・ざ・ろっくというアニメを見ました。

その感想です。


1期の5話までしか見ていないんですが、もうあまりも感情が動きすぎて、

「この瞬間を残さないともったいない!!」

と感じ、いまここに思いをぶちまけたいと思います。


人生でNo.1コンテンツです。本当にありがとうございました。


バンドやギターは好きだけれど、このアニメのそういうところに惹かれたのではないんです。

主人公のぼっちが、過去の成せ得なかった僕の未来を叶えてくれたので、もうそこに全てを持っていかれました。


そんな僕はというと、中学校1年生の時から、ずっとひとりぼっちでギターを弾いてきて、結局26歳になった今に至るまで、バンドを組むことなくここまできてしまいました。

ぼっちちゃんと同じように、バンドを組みたい、と心の底から思ってきたけれど、叶えられなかった。

その後悔ともしもは、自分にとってまさしくコンプレックスで、友人の学園祭のバンド話は聞きたくもないような人間になってしまった。


中学1年生当時、けいおん!が流行っていて、みんながギターを始める中、海外のバンドや日本のインディーズばっかり聴いてた自分を棚に上げ、全員見下してたし、絶対こいつらと同じ土俵に立たないと決めていた。擦れてるわぁ...。

そのときは、誰よりもギターが上手い自信があったし

「ギターあるじゃん!弾いてみてよ!」

と、家に来た友達に言われたら、

「すげぇ!バンド組まないの?」「ギター教えてよ!」

なんて、今まで何の取り柄もない自分にとっての唯一の誇れるもので、生き甲斐で、全てをぶつけられるものだったんだ。



今では中高生が一発目に弾くような曲もまともに弾けないし、ちょっと難しいフレーズや苦手なフレーズが出てきたら、そこはやんなくていいや、なんてすっかり熱量も遠い彼方へ吹き飛んでしまった。

あっさりした人間になっちまったよごめんな。


そんな自分に毎回ガッカリしていたのに、気が向けばギターを触って、飽きて、触って、、と歳を重ねて十数年。

どんどん下手くそになるのに。昔死ぬほど弾いていたあの曲なんて、もう覚えていないのに。


こういった背景のおかげで、青春学園バンド系コンプレックスを抱えるようになり、、こういった話をできるだけ避けて生きてきた。


「ぎぶそん」も昔は読んでいたけれど、今は読めないんだろうなぁ。


そんな時、いつも通り死んだ顔してTikTokを見ていたら、たまたまアニメのバンド演奏シーンが流れてくる。

そのシーンがあまりにも衝撃的すぎて、コメント欄を追ったら「ぼっち・ざ・ろっく」というアニメらしかった。全く知らない何だそりゃ?


そもそもアニメを見ないし、絵柄的にただのけいおん!の二番煎じかななんて思っていたけど、その時はちょっと見てみようと、サブスクで検索をした。



1話「転がるぼっち」

冒頭3分で震えた。目が釘付けになった。

昔の自分がアニメになっていた。

僕だって、テレビで流れてきた"あの音楽"に衝撃を受けて、見える世界の彩度が一気に上がったんだ。



当時中学校1年生。運動はできない。勉強もできない。部活がしんどすぎて辞めそうだった。もうついていけない。

友達も0ではないけど多くはないし、内向的な人間だった。クラスのサッカーやっていた人たちがとにかく嫌いで怖かった。

そんな時、たまたま契約していたケーブルテレビから流れてきたのはBON  JOVIの「We Weren't Born To Follow」


衝撃だった。気持ちよさそうに乾いたドライブサウンドを奏でるリッチーサンボラ。

テレビを前に立ち尽くしていた僕に、母親の何気ない一言。

「アンタ、ギターでも始めてみれば?」


遠い世界に感動し、心を思いっきり揺さぶられていた。その根源を自分が触れていいのか。そんなに身近な物なのか。

「え!?俺が…!?」

一生忘れない。中一の冬。

遠い場所の大好きなものが、一気に自分の世界に入り込んできた瞬間。


そこから狂ったようにギターを弾いて、高校でバンドを組もうとしてできなくて、今に至る。文化祭は友達のバンドが演奏していたのを悔しくて見れなかった。


今でも自分を自分たらしめているのは、13歳の時の初期衝動と、そこから出会えた数々の音楽と感動たちだ。


ぼっち・ざ・ろっくを見ていて、バンド集めに奔走し、成功するシーンは自分にとって辛いかなと思いっていたけれど、声を出して笑ってしまうシーンが何回もあったし、

ギター弾いている人や、音楽が好きな人なら気づく小ネタがいくつもあって、全く苦じゃなかった。

というより….どハマりした。こんな面白いアニメが今まであったのでしょうか???



そしてさっき、5話のオーディションのシーンを見ていました。

演奏中、ぼっちのスイッチが一瞬入るシーン。


はい。
26歳 独身男性 大号泣。

もう本当にありがとうございました。こんなに泣いたのは、中学の部活の引退と、大学の卒業式後の飲み会以来です。


涙がツー、とかいうレベルでなくて、鼻の奥と喉の奥が熱くなり、気づいたらもう「うえっうえっ」言いながら泣いていた。

びっくりした。焦って枕に突っ伏した。


ちょっと自分に驚いてさすがに嘘だろと思い、もう一回同じシーンを見たら、もっと泣いてしまった。アホすぎる。どうやらこの感情は本物らしいです!


自分はいつも、音楽とかで心が動かされた時、大げさな表現をしがちで、Twitterやnote、インスタのストーリーに「マジで涙出た」とか「いやー最高だった。こんなん泣いたわ」と書くんだけど、実際1mmも泣いていない。

むしろバチバチにドライアイを決め込んで、ボケヅラで投稿している。サイテーだなおい。



女子高生4人が、それぞれ想いを胸に、同じスタートラインに立って、これから走り出していく。物語としてのスタート。青春。

そこじゃなかった…。響いたのはそこじゃなかったんだよ…。


"ぼっちが報われた"、ただただその事実が、過去の自分とリンクしすぎて涙が止まらなかった。

今この一文を書いている時ですら、かなり来るものがある。



ずっと好きだったこと。誰にも負けない唯一の拠り所。人と一緒にやりたかった気持ち。自分を自分たらしめるもの。

ぼっちにとってそれはギターであり、今までしんどかった人生が、止まっていて見放していた針が、あの瞬間全て動き出すんだ。

昔叶えられなかった自分の夢を、ぼっちが叶えてくれた瞬間に立ち会えたことに嬉しくて、涙が止まらなかった。


そして映像も音楽も素晴らしすぎる。

サビ前のアルペジオから、足を踏み出す瞬間の構図。

このときぼっちの気持ちは、自分に向いていた塞ぎ込んでいる気持ちから、バンドメンバーに対する想いへと、成長を遂げる。

そう!!演奏時、ぼっちの心情描写のキーワードにあった成長という言葉。


このときぼっちは無自覚なんだろうけど、明らかに成長の瞬間を描写していて、それが分かった瞬間にもう涙腺は耐えきれなかった。

成長ってその瞬間は気づかないよな。後からあの時がきっかけですごい成長したって分かるもんだよな。

むしろ成長の瞬間て不安とかでいっぱいだよなすげーーーわかるよ。。。もう最高すぎるよああああああああああ。

今までのアニメってギターを弾く細かいニュアンスとか雑になりがちだけど、ぼっち・ざ・ろっくは本当に綺麗でもう最高でした。


まだ5話。しかも1期。

2023年ですが、もうこの時点で最高の年になりました。ありがとうございました。

漫画、、、買います!!!!!曲、、、聴きます!!

なんか久しぶりにギターちゃんと弾きたくなりました!!と思ったらぼっちのフレーズ割と鬼畜でわろた。目を背けず頑張ります。

こんなにも感動するとは思いもよらなかったです。本当に、本当にありがとうございました。あと50回くらい見たいと思います。


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