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LUMIX G9ProⅡを半年使ってみて

LUMIXマイクロフォーサーズシステムのスチル用フラッグシップモデルとして2023年10月27日 発売になったDC-G9M2。
僕が購入したのは2024年2月です。半年弱使ってきた感想を自身の記録として残します。細かいスペックなどは割愛させてもらう部分もありますので、マニアックな部分は有識者のレビュー等で補って頂けると。


なぜG9ProⅡを選んだのか

なんとなくカメラをちゃんと使えたらなー、くらいの感覚でミラーレスカメラを初めて買ったのがOLYMPUS E-M10 markⅡでした。
なんの知識も無く地元家電量販店で価格と見た目だけで選び、キットレンズで駄作を量産。その後E-M5 markⅡ、E-M1 markⅡと使うなかで仕事で映像制作に取り組むことになりそれなりにカメラ自体に対する知識も付いてきたと思います。
E-M1 markⅡは8bitだがOM-logでの映像も撮れ気に入ってはいましたが(防塵防滴はラフに扱っても安心感があります)スチル用途で満足できなくなってきました。 ただ自分の感覚が変わっただけかもしれません。自分のスキルが足りないだけなのかもしれません。
順当に中古でOM-1へ行くつもりではいましたが、僕としてはスチル&ムービーのハイブリッド機としてそれなりに使えるモデルを望んでいました。
その頃、OM-1 markⅡの発表があったがムービーでの仕様がほぼ進化を見られずOM離れを決意・・。

何故か今までLUMIXは選択肢に無かったのだが(GHなどの撫肩感がちょっと・・)S5Ⅱ / S5Ⅱxの角張った感じは好み。でもスチルは趣味用途なのでフルサイズに移行するのも・・な状況で自分内急浮上してきたG9ProⅡ。
とはいえ既に発売されキャッシュバックキャンペーン終了直後くらいのタイミング。 数週間、G9ProⅡかS5Ⅱxにいくか悩みましたがほぼ未使用のG9ProⅡ中古を見つけることができたので晴れてLUMIXユーザーとなりました。

外観は結局好みでしょ

マイクロフォーサーズの割に大きい、とか言われているようですが個人的にちょうど良いグリップ感で片手でも安心感があります。グリップの深さはOLYMPUSのほうがしっくりきましたが。
ペンタ部の存在感がちょっと気になる・・ E-m5とかのクラシックな感じが好き。ロゴの主張も強いのでパーマセルで隠してます(パナさんすみません)S5Ⅱxと同じノリで出してほしかったです。

センサーサイズこそ違えど、S5Ⅱ / S5Ⅱxと共同開発だったようで筐体サイズが同じなためコストカットにも繋がっているのでしょう。
S5Ⅱ / S5Ⅱx用のケージがそのままG9ProⅡで使えます。
僕はFalcamの「3401」というモデルにしました。少し前からクイックリリースプレートなどFalcamにしていたのでちょうど良かったです。

ケージの底面がクイックリリースF38になっており、そのまま他のF38と一瞬で取り外しができます!ケージの両端もその分下に伸びておりテーブル等に置いても傾くことがありません。
※裸のボディにクイックリリースだけ付けると、置く時に傾いたり、傾いた側のボディ底が傷つくがそれを防げます。

底面が面一

マイクロフォーサーズだとなんちゃら・・ とかフルサイズvsAPS-Cとかよくありますが、そんなに気にします?
自身の用途に合っていればそれぞれの利点ありますからね。

マイクロフォーサーズでBOKEH

LUMIXユーザーにはお馴染みと思われるSUMIZOONさんの記事をかなり参考にさせて頂きました。というか影響受けまくりですw
G9ProⅡ購入時に決めてともなった要素が「EFレンズ」です。
Canonは所有したこともないのでEFレンズは持っていませんでしたが、BMPCCユーザーがSIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Artを使うのが一部で定番なようで自分も所有したいとは考えていました。
明るさを稼ぎたい場合のレンズとしてちょうど良いのでは?と思い、マウントアダプターと共に購入しました。中古ですが。

BMPCC4KではMetaBonesのSpeedBoosterが定番のはずですが高いです。。
最初SUMIZOONさんと同じくVILTROXのマウントアダプターを購入しましたが、接点エラーが結構な頻度でしたのでCommliteにしました。
こちらもたまにエラー出ますが、マウント付け直せばすぐ消えます。もはや慣れましたw
0.71倍レデューサーレンズというものらしく、焦点距離の計算がちょっと面倒です。

18-35mm F1.8 DC HSM | Art の場合
18×0.71×2 = 25.56mm
35×0.71×2 = 49.7mm
のはずです。明るさは一段明るくなる(はず)ですが自分の場合
1.8 → 1.7 でした。

調子に乗って50-100も買いました。

50-100mm F1.8 DC HSM | Art の場合
50x0.71×2 = 71m
100x0.71×2 = 142mm

となります。50~70の間が無いのが悩ましいですがこの2本の運用がとても楽しいです。
ちなみに50-100は1,490gですのでまーまーヘビーです。ただ、G9ProⅡの手ぶれ補正のおかげで片手でも頑張れば撮れます!

マイクロフォーサーズでもレンズ次第では十分ボケを作れます。
重たいのを除けばかなり気に入っております。超音波モーターHSMは結構音が気になります。自分はほぼMFですが。LUMIXのAF挙動が全然掴めないので・・。

大まかな仕様

マイクロフォーサーズ規格で2652万画素
「25.2M Live MOSセンサー」と新世代エンジンを搭載し、高解像で階調豊かな描写を実現する静止画フラッグシップモデルのミラーレス一眼カメラ。
像面位相差AFを採用し、より高速で高精度なAF性能を発揮。秒間約60コマのAF追従超高速連写とバッファメモリー強化による3秒間継続の連写撮影が可能。
手ブレ補正システムを強化。オリジナルのLUTファイルを読み込んで自分好みの色表現を楽しめる「リアルタイムLUT」を搭載。

SDダブルスロット、フルHDMI、USB-C給電対応
ハードウェア的にもS5Ⅱxと同じだが、S5Ⅱxにはあるファンが省かれそこにジャイロセンサーが入り圧倒的な手ぶれ補正を実現。

COLORS OF LUMIX

購入しほぼ設定いじらず近所をぶらぶら撮っただけで「好きな色」だと感じました。色の感じ方は人それぞれなのでどれが正解とかは無いのでしょうが、今まで持っていたOLYMPUSでは綺麗に出なかった「赤」、抜ける「緑」の感じが僕的には欲しかった色です。
LUMIXの他の機種とカラーサイエンスが変わった、という記事も見たような気もしますが詳しいことは分かりませんw
レンズの特性もあるだろうから一概に"LUMIX"がとは言えないが、ただ自分にとって好きな色が出た。LUMIXへの印象が一気に変わりました。
結局S5Ⅱxも欲しくなってきたから困ったものだ。

赤が埋もれない

Leicaモノクローム

G9ProⅡに決めた理由でもあります。
ミーハー上等、やはりLeicaへの憧れってどこかにあります。
何故なんですかね? ネームバリュー? 
web、SNS等で見るLeicaの雰囲気は言語化できない何かがあるのでしょう。
もちろん言語化でき分かった上で使われている方々も多いと思います。
色々なカメラにモノクロモードはありますし現像でモノクロにもできます。
ただ、Leicaと協業しているLUMIXがLeicaの名を使い謳っている訳ですからそりゃ気になります。
最近出たGH7でもLeicaモノクローム搭載のようです。S5Ⅱxには入らないのですかね?
コントラストの付いた憂いのある画が簡単に撮れてしまい、うっかり腕が上がったと錯覚してしまうほどだ。

G9ProⅡ + LEICA DG SUMMILUX 9mm / F1.7 ASPH. [ Leicaモノクローム ]

外部RAW動画収録

発表当初は対応してなかったですが、ファームウェアで外部レコーダーによるProResRAWとBlackmagic RAW対応。
これが決め手です!!
BRAWを機動性あげ撮れるのは嬉しいです。BMPCC4kは所有していますが手ブレ補正はありません。絵は最高だが動き撮りには適さないので動くワークが必要な場合は他のカメラでした。
まーVideo Assistまだ持ってないのでアレですがw
もう少しV-logに慣れたらVideo Assist買ってBRAWでも撮ってみます。

V-logはISO500からなのですが、ダイナミックレンジブーストが効いているのか日中ではノイズはかなり目立ちません。

V-logで撮り好きな色味に少し寄せていったテスト動画です。もう少し調整できればLUTにしてスチル用にも流用してみたいのですがまだまだ修行が足りないのか・・・イメージした所まではいけていませんが。

logでスチル撮影の場合、かなり暗くなる場合があります。
コチラもSUMIZOONさんがこの辺りかなり詳しく検証されてます。めちゃくちゃ濃いレビューですので未見の方でLUMIXユーザーでしたら一読をオススメします。

ISOが100からv-log使えたら良かったですが技術的に難しいのでしょうか。
たまに薄暗いとダイナミックレンジブースト効いてるの?ってくらいノイジーなこともあります。
発動する条件などあるのかしら。
それでも、SONYのS-log3よりノイズ乗りづらい印象です。

気になるポイント

スチルだけの方は気にならないのかもですが、何気なくスチルとムービーと撮っているとバッテリーの減りが早い
他のLUMIX機と比較できた訳ではないので他社との比較にはなるのだが体感的に”もたないなーー”と感じた。
E-M1 mkⅡの時は数時間ぶらぶら使ってもたいして減らず、結局予備バッテリーを買うことはなかった。FX30でもそこまで不安になることはない。ただ今回は不安を感じるので中華製だが予備をとりあえず買っておいた。
ファームウェアなどで改善してくれると嬉しいのだが、どーなんでしょう。

リアルタイムLUTは良いのだが、後発のS9でLUT濃度を変えられるのはかなり羨ましい。掛け合わせは無理だとしても濃度はファームウェアで対応してもらいたい。

もしかしたら設定の問題かもなのですが、動画モードでAFでピーキングが常時点かない。
自分は純正レンズは広角1本のみで後はまだサードパーティ製。AFがよく盛大に迷いなかなか戻らなかったりするが、タッチフォーカスなどで合わせたつもりがあってなかったり。AFの挙動がいまいち掴めてないので撮影時にピーキングが出ていて
欲しい。MFではずっと出ている。
何故だろ?

内蔵マイクの音質。結構ポスト処理しないと使えないレベル。
ココはかなり残念。 音を重視する動画を取る際には外部マイク必須です。

欲しいレンズ

SIGMAの2本で基本満足はしているが重い。
プラっと持ち出すには長い。オリの便利ズーム12-100 f.4 もあるが面白みがないw
やはり単焦点ですかね。
量販店で展示してあり試させてもらったLEICA DG NOCTICRON 42.5mm / F1.2 ASPH. / POWER O.I.S.がとても良かったので欲しいところ(有名どころですよね)

まとめ

まだまだ設定が甘い部分もあるのだがかなり気に入っている。
手軽に「Leica風な」モノクロームを撮れ、4:2:2 10bitでlog撮影でき、1kg超えのレンズを付けてもビタッと止まる手ぶれ補正。
「静止画フラッグシップモデル」のくせにその気になればRAW収録も可能な動画性能!
基本の発色がかなり好みなのでStandardカラーのままでも満足度高くRAW現像も趣味用途ならしなくなり買って良かったと思ってます。
欲を言えばS5Ⅱxも買い2台持ちにしたいくらい(Lマウント持ってないのですぐには無理。。)

各メーカーそれぞれ利点はあるでしょう。センサーサイズも然り。
操作系はまだまだ慣れが必要だが(特にAF)LUMIXのカラーは素で良くグレーディングも楽しい色味です。

GH7が発売になったので余計に影に埋もれたモデルになっていそうで残念だが、GHよりはコンパクトに取り回せ価格を抑えられるハイブリッドなマイクロフォーサーズ機としては良いポジションにいるカメラだと思います。


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