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「男のクセに少女漫画読むのかよ」

この記事はたいせいが書いています。(この記事は1266字 約3分くらいで読めます)


「男の子なんだから、頑張りなさい!」

保育園の先生たちは登り棒が苦手だった僕に、喝を入れた。“男の子なんだから”幼少期から言われ慣れた言葉に、疑問はなかった。僕は泣いちゃいけないし、苦手なものだって食べなきゃいけない、運動だって頑張らなきゃいけない。“だって男の子だから”。


小学3年生男子、少女漫画を買う

ふと僕のジェンダーに対する興味の起源を考えてみた。
始まりは小学3年生の時、少女漫画を買ったのが思い返すときっかけであった。

タイトルは「オトメン(乙男)」という作品で、主人公は柔道・空手段持ち、剣道全国制覇の「男の中の男」である。そして実は少女漫画や可愛らしい小物、甘いお菓子などを好み、料理や裁縫・掃除も完璧にこなすという、乙女的趣味・思考・特技を持つ「オトメン(乙男)」という秘密があった。一方のヒロインは可愛らしさを持ちつつも、性格は豪快で体力面では男子をも上回るほどであるが、料理をはじめ家事が壊滅的といった一面をも持つ。他にも主人公の周りには様々な“オトメン”がいた。

「オトメン(乙男)」という未知の言葉に当時の僕は興味を持ち、作品を手に取った。またそれが僕に疑問を持たせた。
本屋で初めて購入する際に、僕は恥ずかしかったのだ「“男のクセ”に少女漫画を買っている」と思われることが。知り合いがいるかどうかではなく、周りの人目を避けるかの様にレジへと向かった。レジの人には少女漫画を買う僕はどう見えているのだろう。同級生や親にバレたら、どんな反応をするのだろう。そんなことを考えていた。
しかし、買わないという選択肢はなく、僕の好奇心はそれを上回った。
購入し、家へ帰ると母に「少女漫画買ったの!いいね〜今度お母さんにも貸してね」と言われたことを鮮明に覚えている。
作品や母の反応の影響もあって、次巻を購入する際には初回の頃の恥ずかしさは薄れていた。


ステレオタイプの「男らしさ」

そして幸い僕の周りには「“男のクセ”に少女漫画を買っている」などという人はいなかった。どうして僕は少女漫画を買うことを恥ずかしいと思わなければいけなかったのだろうか。僕が男の子だから??それは違う。   「男らしさ」を幼少期より押し付けられ、ステレオタイプの「男らしさ」の型にハメることを社会が望んだからである。               実験でもそれは明らかである。

・ベビーX実験(Seavey et al.[1975])
生後3か月の子どもとおもちゃ(「人形」「小さなサッカーボール」「おしゃぶり」)のある部屋で3分間かかわってもらう
第1群:女児と紹介
第2群:男児と紹介
第3群:特に指定せず
①同一の子どもに対しながら、ジェンダーがどちらであるとされているかにより反応が異なること
②大人達が、すでにその社会で男児・女児向けとステレオタイプ化された図式を身につけてしまっており、その図式に従って反応すること
③子育て自体が女性の役割だと社会的に認識されていることによって、男性の場合、子どもにいかに接するべきかという知識や態度が曖昧であること。

僕は自身の経験や、上記の実験から子供には性別は大人が決めていいものなのかと疑問を感じた。子供が将来自分で性別を選択できる世の中、そんな世界が素敵だ。
型にハメられた「男らしさ」「女らしさ」で子供たちが苦しむことがないことを願う。

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ここまで読んで下さってありがとうございました。

では、次の記事で会いましょう!

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