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旅とエポスカード その5

東南アジア周遊物語は続きます。シンガポールを離れ、インドネシアはジャカルタへ。

長く旅をしてきました。ジャカルタにあるスカルノ・ハッタ国際空港には、市内中心部へ向かう空港リムジンバスがありました。事前にネットで調べて、これに乗ろうと思ったのです。タクシーに比べて運賃が格段に安いこと、ジャカルタの渋滞は一度巻き込まれると、最悪の場合4時間ほど空港到着までかかる可能性があること。リムジンバスは快適そのものでした。昼間の移動だったので、渋滞が起こりやすい朝夕のラッシュの時間帯は回避できたのでした。

インドネシア・ジャカルタは、東南アジアの他の首都、バンコク、クアラルンプール、シンガポールと比較して、その近代的な発展度で言えば、大きく後塵を配しているように感じました。主だった公共交通機関はバス網(BRT)しかなく、バンコクのスカイトレインの快適さと比べて、移動のしにくさを感じました。しかしバス停のない、手を上げて止めるスタイルの小型バスが、縦横無尽に走っていて、行きたい方向のバスを見かければ、とりあえず乗ってみるという感じで、市内の移動に使ってみた記憶があります。

バンコクのスカイトレインですが、調べると開業は1999年12月とあり、それまでは、あの東南アジアの楽園都市バンコクも、路面バスに乗るしかなかった時代があるのです。

フィリピンの首都マニラも、空港から市街地への交通手段はジャカルタと似たり寄ったりです。タクシーに乗るか(そのタクシーにも料金別に色々種類がある)、なかなかに快適な空港リムジンバスもあります。渋滞のドツボにハマると4時間足止めという悪夢も同じ。

マニラでは、空港から市街地まで距離は15〜20キロしかなく、スムーズに自動車で移動できれば20〜30分で目的地まで到着できるのですが、「開発とな何か」、「アジア的混沌」、「効率的かつ合理的な市民生活インフラの実現」、なぜ都市は無秩序にスプロール現象を繰り返しながら、人口の継続的な流入を受けるのか、首都に一極集中的に人口と資本が流入するのではなく、相当規模の地方都市に分散多極化させられる政策があれば良いと思うのです。そのためにも、効率的な公共交通手段は不可欠です。高速道路、水道、電力の安定供給、クリーンなゴミ焼却施設、すでに多くの国家基盤建設のプロジェクトが、アジア全域で動いているはずです。

加えて大事なことは、「倫理道徳感情を有する、有用なる市民階層の育成」です。これは国民文化を創出するものです。「アジア」にこれが点ではなく面として誕生するのか、本当の開発は、人間の内面の開発に他ならないと今振り返ると、思うところであります。

(続く。エポスカードに一言も触れていないの巻き。)

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