見出し画像

【MTGモダン】クロパ型トライバルズー解説



トライバルズーとは
トライオームとフェッチ・ショックランドの力で5つの土地タイプを速やかに揃え、コストパフォーマンスに優れたカードでビートダウンするデッキです。 5色ゆえにカードパワーはもとより拡張性も高く、大きく2つのデッキタイプに分かれます。
敏捷なこそ泥、ラガバン・野生のナカティルの1マナから攻めたて、頑固な否認など軽量な妨害でマウント力に優れたクロパ型。
フェールス・ロキーリク将軍と断片なき工作員、血編み髪のエルフらマルチ続唱クリーチャーで質・量ともに圧倒的な盤面を作る続唱ミッドレンジ型。
優秀な打ち消しである頑固な否認を使うか続唱のバリューを取るかの違いとなります。
筆者は両方をそれなりに使いましたが、一長一短はあれどクロパ型の方が明らかに強さは上でした。具体的にどう強いのかというと、クロパ型は固定スロット全てのカードが実質2マナ以下で構成されており2、3ターン目には展開しつつ複数種の妨害を構えることが出来るようになっています。またデッキが軽いとはいえ縄張り持ちのカヴーとドラコの末裔のパワフルな2マナ域は当然4枚積まれており、生物の質は充分です。続唱も非常に強い能力ですが、打ち消しとの相性が悪く、ソーサリータイミングかつマナコストが重いためにどうしても隙を晒しやすいです。どのデッキも何かしらのインチキ要素を備え、かつ高速なモダン環境に対してより適応出来ているのはクロパ型と言えるでしょう。晴れる屋の掲載リストを調べてもほとんどがクロパ型です。にもかかわらずnoteの記事に書かれているのは続唱型がほとんどです。幸いにも店舗イベントで勝つくらいの結果が出せたのでクロパ型についてまとめてみようと思います。



直近のモダンチャレンジで入賞したリストです。生物がやや多く採用されていますがクセの少ない一般的なリストです。
固定スロットは土地21枚
生物枠としてラガバン4ナカティル4カヴー4ドラコ4の16枚
妨害枠として稲妻4部族の炎4頑固な否認4力線の束縛4の16枚 計53枚となります。
フリースロットはニショーバやタルモなど軽い生物を4枚〜、その他最大3枚といったところ。 固定スロットでデッキは充分強いのでその他枠に大体何入れても強いです。表現の反復、ドロコマ、3ハゲ、トラフト、ミグロズ、鏡割りの寓話、瞬唱、ガイアの力、オムナス、激情などなど。好きなものを入れましょう。

マナベース解説
このデッキのプレイで1番ミスるのは土地の置き方です。勝ってるリストを完コピで使うにしろ、理解度が足りないと自分で自分の首を締めて爆発四散するので土地の採用意図が分からないままイベントに参加するのはやめた方がいいと思います。マナベースの組み方を解説するので、目を通してプレイの精度を高めましょう。マナベース警察の方は飛ばして大丈夫です。
まず土地の枚数は21枚です。ショックランド3枚あれば5色分の土地タイプが揃うことと、このデッキは2マナ以下の生物を展開した後に2マナ以下の妨害を構えるため、最低土地2枚、3枚あれば十全に動けます。 3ターン目に3枚目の土地を置ければ良い枚数の期待値が20枚なのでフェッチの微圧縮分と余裕を考えれば妥当な枚数です。
このデッキに必要な色の優先順位は「生物色兼火力連打勝ちのため複数欲しい赤>メイン生物色の緑>ナカティル強化と力線の束縛の白>頑固な否認の青>サイドでしか使わない黒」となります。
その一方で採用する基本土地の優先順位は「力線の束縛用の平地>ミグロズや母聖樹用の森>>>通常時に使うこともあるかも知れない山>そんな枠は無い島沼」です。
致命的な弱点である血染めの月への耐性をつけるため、ライフを温存するために採用されます。ここでは平地と森を採用します。
次に採用するトライオームを考えていきましょう。
トライオームの採用枚数は2枚です。1枚では色マナ供給の柔軟性が足りません。3枚はライフを温存しやすく後半サイクリングしやすいと利点も大きいのですが、序盤の重ね引きによるテンポロスや枠不足の観点から我慢して抑えます。
デッキの展開から採用するものを探っていきましょう。2ターン目にトライオーム+ショックでカヴーかドラコを出すために赤と緑を分けて出しつつ5色分の土地タイプを揃えるのが最低限です。
よって赤も緑も含まないラフィーン、両方を含んでしまうジェトミア、ジアトラ、ケトリアの4種は不採用です。
序盤の1.2ターンを続けて動く場合、ショックショックと置き最後に優勢度の低い黒をトライオームでタップインしつつ持ってくる流れも頻出です。すると黒を含まないラウグリンとスパーラも不採用になります。
残ったのはインダサ+青赤、ザンダー+緑白、ゼイゴス+白赤、サヴァイ+青緑の4パターンです。
毎回大量のフェッチを引くわけではないため、手出しショックランドと1枚のフェッチで足りない色を持ってくる場合に備え、トライオームだけで5つの色全てをカバー出来ることが望ましいでしょう。
ザンダー緑白+インダサ青赤のAパターンか、ゼイゴス赤白+サヴァイ青緑のBパターンどちらかに組み合わせが絞れました。
あとはデッキの細部の微妙な違いで選びます。
森基本土地を採用する場合、Bパターンの方が優れています。緑白フェッチがトライオームと補完ショックの4種に触れる完全フェッチとなり、さらに基本森平地にも触れる最強のフェッチとなるからです。
そうでない場合Aパターンの方が優れます。
黒い土地が欲しいかつアンタップインしたい場合に備えて黒絡みのショックランド1枚を採用するのですが、Aパターンだと赤白フェッチが完全フェッチになるため赤黒を採用することになり、火力連打のための赤マナ複数を無理なく揃えられるからです。
次にフェッチランドですが最大12枚採用されます。
これはトライオームとその補完ショック2セット4種に触れる完全フェッチが3種類あるためです。ABパターン共に青白と赤緑が完全フェッチであり、追加でAは赤白、Bは緑白が完全フェッチとなります。さらにフェッチを増やそうとすると、トライオームと補完ショックのどれかに届かない弱いフェッチを採用することになります。
最後にショックランドについて考えましょう。
生物を出す赤か緑と妨害の白か青を1枚で出せるものは全て入れます。緑白、赤白、青赤、青緑の4枚は必ず採用です。
そして先にも述べた黒絡みが1枚必要です。A赤黒B緑黒を片方採用します。
青黒、白黒は優先度の低さから不採用です。
両生物色の赤緑、両妨害色の青白についてはあると便利なのは間違いありません。一応採用としておきます。
ここまでトライオーム2枚、基本土地2枚、フェッチ12枚、赤白、緑白、青赤、青緑、A赤黒orB緑黒、赤緑、青白のショックランドで23枚です。土地枠は21枚です。
後は微調整です。
フェッチを1枚削る、というのは簡単に見えますが、確実に安定性が落ちます。
赤緑か青白はどうでしょう。体感ですが10ゲームに1回はこれがほしい!という場面があります。
森は本当に必要でしょうか。月を貼られないマッチアップでは基本土地は引くとあまりの弱さにキレるカードです。
そもそも21枚まで削る必要ありますか?22枚のリストもちょこちょこあります。
ていうか母聖樹入れたくなりませんか?

大体この辺りを取捨選択してマナ基盤は組み立てられています。
完全な正解はないので自分だけのチューニングをして満足いくマナベースを作りましょう。俺たちのマナベース作りはこれからだ!

相棒ジェガンサについて
トライバルズーのメインボードの固定枠カードにジェガンサを阻害するものはありません。採用し得に思えますが、デッキの殴り値が高すぎてそこまで間延びしにくいこと、青赤果敢と疑われて除去ハンドをキープされても嬉しくないこと、サイド後にダブルシンボルの採用の有無(激情、活性の力、白黒力線など)がバレることなどから不採用の方が良いと思われます。

基本プレイガイド
プレイガイドといってもクロパなので、クロックを並べて妨害を構えて殴るしかないのですが、プレイ中気をつかうことを載せておきます。
最初に自分との戦いです。
青白フェッチから赤黒、緑黒が持って来れない、赤緑フェッチから平地が持って来れない、緑白フェッチから青赤が持って来れない、赤白フェッチから青緑が持って来れない、よってマナが出ず死亡というのはよくあります。あれだけ長々とマナベースについて書いておいてマナベースは完璧ではありません。フェッチが引けない時はともかく、引けた時は持って来る土地と寝かせる土地をよく考えましょう。
このデッキは生物のスペックの高さから殴り合いで負けることは少なく、tierの低さから専用サイドも取られないのでサイドから劇的に不利になることはあまりありません。
血染めの月だけは独創力の巻き添えで使われるので独創力は怨みますが、ケア出来る範囲です。
まず血染めの月を貼ってくる相手かどうか見極めましょう。
メインから貼ってくる相手はラクドス想起、赤オボシュ系、時々イゼットモンキーです。
これらにはメインから平地を優先してサーチしておきましょう。
サイドから貼ってくる相手はカスケードクラッシュ、青赤果敢、ジャンドです。カスクラには必ず3枚程度採用されており、置き物対策を少し入れます。他は不採用の場合もあるので見るまでは入れなくても大丈夫ですが力線の束縛は大事に使います。

以上でクロパ型トライバルズーの解説を終わります。いかがだったでしょうか?トライバルズーを擦っている方には物足りなかったかもしれませんが、基本的なことを抑えた記事ということでご容赦下さい。今後新たに握る方のお役に立てれば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?