車検に落ちたバイクの整備:フロントフォークサスペンションのオーバーホール(組み付け編)
![前回の続き、今回は分解清掃したフロントフォークを再度組み立てます。オイルシールとダストシールのセット、これを二組買いました。今はインターネットで純正パーツ頼めるんですね、昔はバイク屋にパーツリスト見せてもらって直接注文していたものでした。 https://genuineparts.hondamotorbikes.co.nz/ 画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45545335/picture_pc_956852cffd41b254f3bdfbee2da0ddf8.jpg?width=800&dpr=2)
![オイルシールにフォークオイルを塗ります。グリスをつける人もいますが、今回はマニュアルに従います。ちなみにマニュアルもインターネットに落ちていました。 https://www.manualslib.com/products/Honda-2010-Cbf-250-4093652.html 画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45415666/picture_pc_26e0ce84c4558bd4b43e194b1e78d5ca.jpg?width=800&dpr=2)
![オイルシールを挿入するときは、エッジ部でシールを傷つけないように凸凹しているところにサランラップを巻いて保護します。正立フォークなので反対側から入れれば凸凹を通ることはないのですが、サビが浮いていたところなので念のため逆から挿入しました。オイルでベタベタにして、シールを回しながら慎重に。 画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45415678/picture_pc_d18348ce0805de885592adcf5f6b109d.jpg?width=800&dpr=2)
![他の部品もすべて元の場所に戻します。短いバネがついているのがスプリングシートで、中で起立した状態で固定され、バネの台座になります。オイルロックと呼ばれるカラーも見えます。インナーチューブが縮みきったときに、金属部品同士がぶつからないように、オイルでストッパーをかける仕組みです。 画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45416452/picture_pc_2155af24ac43dcc81eb556c6137b5dc4.jpg?width=800&dpr=2)
![スプリングシートをインナーチューブの中に入れ、先端から引き出し、そのままインナーチューブごとアウターチューブに差し入れて底部の六角ボルトを固定します。六角ボルトに着いている銅ワッシャーは、潰れることでシールの役割を果たしているので、やはりこれも交換推奨部品ですが、今回はこれも再利用、いやー、よくないですね。ネジロック剤を塗布するのを忘れずに。 画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45415688/picture_pc_94fe8fa5359e083cfc876096c378baea.jpg?width=800&dpr=2)
![さて、今回のメインイベント、オイルシールの圧入です。これには通常、オイルシールハンマーと呼ばれる特殊工具を使います。 https://amzn.to/2OtJ2Nn アマゾンで4、5千円するのでニュージーランドではもっと高い。頻度の少ないフォークオーバーホールのためには勿体無い出費です。そこで、塩ビのパイプとジョイントを組み合わせて特殊工具を自作しました。 画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45415684/picture_pc_46fbb53c6881c5d8de80cf29b3cee2de.jpg?width=800&dpr=2)
![このように使います。パイプの中にはインナーチューブが入っています。パイプの先端にはジョイントが着いていて、ジョイントはオイルシールの直径と合うものを見つけました。パイプはインナーチューブより長いので、逆さにしてパイプの先端を地面に打ち付ければ、その衝撃が直接オイルシールに均等にかかることになり、圧入ができます。 画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45415663/picture_pc_d26992f4df765f4d667a82a96fb67d15.jpg?width=800&dpr=2)
![サークリップが入る溝がしっかりと見えるところまで打ち込みます。シールがメタコンすると固い音に変わるのでそれも目安になります。 画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45415672/picture_pc_48c1b7203c6c385d54ba5263a2dbae0e.jpg?width=800&dpr=2)
![サークリップを挿入。本来であればこれも交換推奨部品ですが、今回は再利用。 画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45415655/picture_pc_3b93be67ff2d21d4cd127aac3aed2953.jpg?width=800&dpr=2)
![マイナスドライバーで溝にはめ込んでいきます。インナーチューブを傷つけないように注意して。 画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45415642/picture_pc_4ef648b85a32b28580eababb416b080f.jpg?width=800&dpr=2)
![アッセンブリーが組み上がったので、オイルを入れます。マニュアルに規定量が書いてあります。 画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45415693/picture_pc_cb5f53c3a58eb4b48efbfe24ce6e273f.jpg?width=800&dpr=2)
![自作特殊工具第二弾。オイルレベルゲージ。規定量入れたオイルの最終調整は油面といってフォークトップからの距離でやりますが、それを実現するための小道具です。ちゃんとしたやつはこちら https://amzn.to/3d4XJRm 画像12](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45416453/picture_pc_6d8fdfff654f2558e3f65464895f7a63.jpg?width=800&dpr=2)
![ストローの先端が規定の油面になるように、洗濯バサミの位置を調整します。 画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45416456/picture_pc_6c61ed327afe9e6be3a872dac67f846c.jpg?width=800&dpr=2)
![このように使います。規定量のオイルちょい増しくらいの量を入れたあとにポンプするといいでしょう。 画像14](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45415686/picture_pc_062843ea27645f9db563b964d717827b.jpg?width=800&dpr=2)
![マニュアルに従い、縮めた状態で少し置いてエア抜きをした後、スプリングとカラーを静かに挿入し、フォークキャップを締め付けアッセンブリー完成。外すときと同様、フォークキャップにバネのテンションがかかるのでちょっとコツがいります。 画像15](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45415699/picture_pc_f1ba02b395e8ba85e62f9677a1d0a65f.jpg?width=800&dpr=2)
![マニュアル通りバイクに組み付けて、フォークキャップを規定トルクで締め付ければ完成。足回りのネジは安全に直結するので、必ずマニュアルにしたがってトルクレンチを使って規定トルクで締め付けましょう。閉め忘れのないように、締めたネジにはマジックで印をつけると良いでしょう。 画像16](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/45415696/picture_pc_cf258f669db0c76a474234cf4530cb97.jpg?width=800&dpr=2)
たくさんの方々からサポートをいただいています、この場を借りて、御礼申し上げます!いただいたサポートは、今まではコーヒー代になっていましたが、今後はオムツ代として使わせていただきます。息子のケツのサラサラ感維持にご協力をいただければ光栄です。
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