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動物通信3号:「蝶」より〜意識、変容のギフト


 この世界にはいろいろな生き物がいますけど、蝶ってほんとに不思議だよなあ、とあらためて思います。

 卵、幼虫、蛹、成虫、写真を並べてみるとより実感できると思うんですけど、これらが全部同じもの、ひとつの存在の成長過程、そのときどきの姿なのかと思うと、同じ生き物とは思えないというか、なんかおまえすごいやつだな、と、できるならいまどんな気持ちなのかとか、最終的に自分どうなるかわかってるのかとか、前期のこと覚えてるのかとか、いろいろ聞いてみたくなります。

 わたしの通っていた小学校には、蝶の成長過程をみるためにつくられた小さなキャベツ畑があって、蛹から蝶になる瞬間には立ち会えなかったものの(立ち会えた友だちもいます)、いちおうすべての状態をみることができたんですよね。特に印象に残っているのは「卵」で、なんかちっちゃい数の子みたいだと思っていたことをおぼえています。虫は苦手なのですが、苦手ながらも様子が気になって、よくキャベツ畑に行っていました。


 象徴としての蝶は、蛹から成虫に変わる姿が肉体から魂が抜け出す様子ととらえられるなど、魂、輪廻転生、死、不死、再生、復活、あの世とこの世を行き来するもの等々、スピリチュアルなイメージが強く、確かに、どこからともなくひらひらと現れ優雅に舞う様は、幽玄さ、神秘性を感じます。

 ネイティヴ・アメリカンにとっての蝶は、部族などによっても異なりますが、永遠の生命、変化、変形などやはり性質のイメージそのもので、メディスンカードにおける象意は「変容---transformation」です。

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