Unicorn IPO Story #0 WeWork

皆さんこんにちは。アルと申します。現在、ベイエリアで働く日本人です。

ベイエリア(もといシリコンバレー)では、現地のスタートアップに関する情報に触れる機会が多く、学びが多いので言語化・発信していければと思っています。テーマはユニコーン企業の情報紹介や、現地でウケているユニークなプロダクトの紹介などを予定しています。(習慣化できるかな・・・)

というわけで今回はユニコーン企業紹介のテスト投稿として、WeWork社の目論見書を読み、その内容を自分なりにまとめてお伝えしたいと思います。


事業内容

まずは、事業内容の確認から入ります。既にご存じの方も多いと思いますが、ここで理解に齟齬あると、後段の内容を大きく見誤るので私はいつもしっかり見るようにしてます。

WeWorkは、起業家、フリーランサー、スタートアップ、中小企業、大企業などを対象に、フレキシブルな共有スペースやオフィスサービスを提供しています。具体的には、オフィススペース、デスクスペース、個室オフィス、会議室、イベントスペース、仮想オフィスサービスなどです。
ビジネスモデルはシンプルで、不動産オーナーからオフィススペースをリースし、改装やデザインを行った後、短期間でテナントにサブリースするというものです。

収益構造

WeWork社は、主に会員へのオフィススペースのリースによって収益を上げています。会員料金に加えて、会議室やイベントスペースのレンタル、仮想オフィスサービスなどの追加サービスによる収益もあります。主な経費としては、オフィススペースのリース料や改装・デザインにかかる費用、販売・マーケティング、一般管理費、研究開発費などです。
キャッシュフローは、成長と拡張への大規模な投資により、過去にはマイナスとなっていました。しかし、企業は今後、事業をスケールアップし、運用効率を改善することで、将来的にはプラスのキャッシュフローを生成する予定です。

市場構造

WeWorkの事業は、フレキシブルオフィススペース市場に分類されます。これは、いわゆる商業不動産市場の一部という位置づけです。通常、数時間から数年にわたる短期間でオフィススペースを提供することを特徴とします。
ターゲット顧客は、起業家、フリーランサー、スタートアップ、中小企業、大企業などを含んでおり、同社は100以上の都市で32カ国にわたる活動を展開し、特にアメリカ、ヨーロッパ、アジアにおいて大きな存在感を持っています。
目論見書によると、当該市場は急成長市場であり、2019年の市場規模は約260億ドルと推定され、2019年から2023年までの複合年間成長率は約20%と見込まれています。この市場の成長は、ギグエコノミーの台頭、柔軟な働き方への需要増加、都市化の傾向の拡大などが推進要因となっています。

WeWork社が置かれているフレキシブルオフィススペース市場は、今日では競争が激しい状況です。競争相手は、従来の商業不動産提供者、コワーキングオペレーター、その他の柔軟なオフィススペースプロバイダーなど多岐にわたります。
WeWork社は、他社との差別化を図るため、メンバー中心の高品質なエクスペリエンスを提供しています。この中には、最高水準のロケーションとデザイン、優れたコミュニティ体験、メンバーファーストのホスピタリティなどが含まれています。グローバルな展開を通じて多様な顧客層にサービスを提供できる点も、同社の差別化ポイントとなっています。

市場シェアに関しては、2021年6月30日現在、WeWork社は世界最大のオフィススペースプロバイダーとして、32カ国に763のロケーションを展開しています。ただし、同社は市場において他のプレーヤーとも競合しており、Regus、IWG、Knotelなどの他社からも大きな競争を受けています。フレキシブルオフィススペース市場はフラグメントな特性を有しており、市場内で一つのプロバイダーが支配的なシェアを持つことはありません。そのため、価格、ロケーション、デザイン、顧客体験などの要因で競合が行われています。

競争優位性

WeWork社は成長と成功を実現するためにいくつかの競争上の優位性を持っています。これには次のような点が挙げられます。

  1. テクノロジー: WeWork社は、柔軟なワークスペースを管理し提供するためのプロプライエタリなテクノロジープラットフォームを開発しています。モバイルチェックインや会議室予約などの機能が含まれ、会員体験を向上させ、顧客のロイヤルティを高める役割を果たしています。

  2. 知的財産: WeWork社は、柔軟なワークスペースのデザイン、建設、管理に関する独自のシステムやプロセスを開発しています。これらのシステムやプロセスは特許や商標によって保護されており、競合他社との差別化に寄与しています。

  3. ビジネスモデル: WeWork社のビジネスモデルは、短期間でオフィススペースを提供することに焦点を当てており、市場の変動に迅速に対応できる特徴があります。会員ファーストのエクスペリエンスも顧客のロイヤルティと維持を促進しています。

  4. ノウハウ: WeWork社は柔軟なワークスペースのデザイン、建設、管理において高度な専門知識を持っており、多様な顧客のニーズに対応できる差別化された製品を提供しています。

  5. ブランド: WeWork社は柔軟なオフィススペース市場において、高品質な革新的なワークスペースソリューションを提供するための優れたブランドを築いています。同社のブランドは、マーケティングや広告活動によってサポートされており、顧客の認知と関与を促進しています。

  6. 人材: WeWork社は、デザイナーやアーキテクト、コミュニティマネージャーなどの高度なスキルを持つ従業員チームを有しています。従業員の育成にも多額の投資を行っており、彼らが役割で成功するためのスキルと知識を備えています。

成長戦略

WeWorkの成長戦略は、以下の領域に焦点を当てています。

  1. 拠点設立: 既存の市場や新興市場に新しいロケーションを開設することでグローバルな展開を進めています。柔軟なワークスペースに対する世界的な需要が高まっていると考えており、市場シェアの拡大を図るためのポジションを築いています。

  2. イノベーション: 研究開発への投資を継続し、製品提供の向上と会員体験の向上を図っています。柔軟なワークスペースを効果的に管理し提供するための新しいテクノロジーやプロセスの開発に注力しており、顧客に付加価値のあるサービスを提供しています。

  3. マーケティング: WeWork社はマーケティングや広告の取り組みにも投資を行っており、顧客の認知と関与を促進しています。同社のブランドは市場での差別化要因となっており、マーケティングや広告への継続的な投資が顧客の獲得と維持に寄与しています。

  4. 人材: WeWork社は従業員に対する投資も続けており、トレーニングと開発の機会を提供し、優れた人材を引きつけて維持しています。同社は従業員を成功に導くためのスキルと知識を提供するために人材に多額の投資を行っています。

  5. 財務計画: WeWork社は財務の規律と効率にも焦点を当てており、将来的に収益性を実現することを目指しています。同社はコスト構造の最適化とオペレーティングレバレッジの向上に注力しており、また成長イニシアティブにも投資して株主に長期的な価値を提供する計画です。

終わりに

書いてみて気が付きましたが、情報の整理になってしまいました。
これから、文章の書き方や画像の適切な使い方も入れていきたいなと思います!ここまで読んでいただきありがとうございました!

ディスクレイマー

本記事では筆者独自の見解を説明に含めることがありますが、証券やその他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的ではなく、証券その他の金融商品に関する助言や推奨を構成したりするものではありません。また、個別企業の業績予想や株価予想、投資推奨を提供する予定はありません。
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