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ぼんやりと温い

目蓋はトロリ
口内はカラリ
螺子が緩んだ眼鏡
低反発の枕とビーズクッション
読書灯の灯り
遅れて来た熱

ぼんやりとした頭で考えることは毒にも薬にもならないようなこと
ただただ
身の回りにあるものが頭に浮かぶ

読みかけの文庫本
挟み損ねた栞
アロマオイルが染み込んだ珪藻土コースター
卓上空気清浄機

じんわり温もった指先で読書灯を消して
ネジの緩んだ眼鏡を外す
目を閉じても夜は始まらなくて
私は羊を数える

鬱との共存を目指しながら詠んだり書いたりしています。