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【原神】2年間モンドのキャラクターだけを使い続けた男の備忘録


はじめに

 原神、楽しんでますか。あと数ヶ月もすれば4周年を迎える本作ですが、Ver.4.0に入ってからの1年間は新地域であるフォンテーヌを中心としたバージョン変遷を辿っており、新地域に関わるキャラクターが多く実装されました。

 彼ら彼女らの魅力的なビジュアルのみならず、今までとは一線を画した圧倒的なキャラクター性能に一目惚れした人も少なくないことでしょう。かくいう私も原神を楽しんでいます。もちろん、Ver1.0時代のモンド地域のキャラクターたちのみで。

 
3周年を迎えた現在の原神において、最もホットな地域がフォンテーヌであることは間違いありません。更新されるメインストーリーも、実装されるキャラクターも、フォンテーヌに関連するコンテンツが大半を占めています。

 しかし当の私といえば、フォンテーヌのメインストーリーには全く手を付けていませんし、フォンテーヌに属するキャラクターも一部を除いて所持していません。所持といっても無料配布された数少ないキャラクターのみであり、星5キャラクターのガチャを引くことすらしていないのです。

 そんな私が2年間どういったことを考えてこのゲームをプレイしていたのかを、ここに記していこうと思います。せっかくなので。

キッカケは些細なことだった

 私がこのような時流に逆行したスタイルでプレイするようになったキッカケは、遡ること2年前。Ver.2.5のことです。

 当時は申鶴を除いたすべてのキャラクターを所持しており、モンド以外の地域のキャラクターについてもキチンと育成をしていました。限定星5キャラクターのタルタリヤや魈を完凸するまでガチャを引いていたり、ログイン日数についてもVer1.0のサービスイン初日から皆勤賞と、かなり熱心に「原神」そのものを楽しんでいるプレイヤーであったと思います。
 あ、もちろんログイン日数は現在においても皆勤賞です。

 さて、そんな数ある原神ファンの一人でしかなかった私に、Ver.2.5で一体何が起こったのか。

"交わす"ではなく、"交す"なので注意!

 「酌み交す酔夢」。Ver.2.5で開催されたサブイベントであり、モンド城の酒場 エンジェルズシェアにて、毎日異なるキャラクターがゲストとしてやって来るという内容でした。

 当時からモンドという地域について特別思い入れがあった私は、このイベントに対して大いなる期待を寄せていたのです。そう、モンドの神であるウェンティの登場を。

本当にかわいい、でも実際に会ったら泣けてしまってダメだと思う

 ご存じの方も多いと思いますが、彼はモンド地域の統治者(※放任主義)であり、メインストーリーにおいて非常に重要なポジションを持つ神様「バルバトス」その人です。しかし普段は世を忍ぶ仮の姿である、その日暮らしの呑兵衛詩人として日々を過ごしています。

 そんなウェンティが贔屓にしている酒場でのイベントとなれば、彼の登場へのピースが全て揃ったと言ってもいいでしょう。少なくとも当時の私はそう考えていました。

なぜ、あなたたちがココに居るんですか?

正直思い出すのもイヤ~な気持ちになるけど、我慢して撮ってきた

 愛しのウェンティに会うため、毎日朝5時にログインする私を待ち受けていたのは、徘徊老人でした。彼はモンドの隣国、璃月地域の神様である「モラクス」……もとい鍾離というキャラクターです。

 もう一度言います。モンド地域の酒場イベントでモンドの酒飲み神が登場せず、わざわざ隣国からやってきた徘徊老人神が登場したのです。これについては2年が経った今でも新鮮に許していません。当時の"キレの熱量"を今でもMAXで出力できる自信があります。

 そしてこの後もモンドとは縁もゆかりも無いキャラクターたちが続々と酒場に入店したのですが、それらを書き始めると一冊の本が完成してしまうため、ここでは歯を食いしばって我慢します。

とどめの一撃は背負い投げ

 さて、そんなVer2.5での事件から数カ月後。Ver.2.8にて私の籠城が始まりました。私はこの時点で原神に対する不信度がかなり高まっており、脈絡のないキャラクターの登場や、それによって本来登場できたはずのキャラクターの出番が無くなることについての不満を抱えていました。

 しかし時はVer.2.8。メジャーバージョン最後のアップデートとなるこのバージョンでは、夏季恒例の期間限定マップイベントが開催されました。そう、前年夏に大好評を博した「金リンゴ群島」の再来です。

モナの手を握っていいのはフィッシュルだけだろう、この場で主張させてください

 Ver.2.8以降に原神を始めたプレイヤーの方に説明をしておくと、Ver1.6にて原神初めての期間限定マップイベント「金リンゴ群島」が開催された際には、モンド地域と璃月地域のみが実装されている状況でした。

 その中でも金リンゴ群島はモンド地域に属する完全新規マップであり、次バージョンでの実装が予告されていた稲妻地域を仄めかす要素(魔偶剣鬼やウミレイシなど)はあれど、登場するのはモンドのキャラクターのみ……という形式だったのです。

 そしてその内容も「リアル日数によって変化していく先の読めないマップ」「子供時代を思い起こさせる小さいようで大きな冒険」「モンド人に根差す思いやりと絆の物語」と、これ以上無いほど感動のあるイベントでした。そうした前年の"神"イベントを体験しているプレイヤーは、Ver.2.8の金リンゴ群島にも同じ感動を期待していたことでしょう。

これがバカンスの空の色かよ

 そしていざ蓋を開けてみれば、登場キャラクターの半分がモンドとは縁もゆかりも無い璃月人と稲妻人。前年の爽やかさが嘘だったかのような陰鬱な雰囲気のマップ。今では混合イベント恒例となった初対面の者同士での薄っぺらい褒め合いに、風流な浪人による背負い投げショック療法

 私はこのイベントについてもまだまだ新鮮に怒れます。いや、もう我慢ならない。少しだけ思いの丈を書かせて下さい。なるべく早く済ませますから。

・なぜモンドの人たちだけでバカンスに行けなかったのか。
・なぜフィッシュルに上陸許可を出したクレーの言葉を拡大解釈し、彼女と初対面の璃月人と稲妻人を誘ったのか。
・なぜこのイベント以降の辛炎と万葉は、金リンゴ群島で得られた経験に一切言及しないのか。
・より親密になったフィッシュルとモナは今でも交流を続けているのだから、初対面かつ違う国に住まう彼らではなくモンドの人たちを誘えば良かったではないか。
 
なんならVer.2.8を終えたその後も
・モンド人が他地域に出向する際は特に該当地域キャラクターの出番を削ったりしていないのにも関わらず、モンド地域イベントでは他地域のキャラクターが出番を削ってくることが非常に多い。(風花祭'23、錬金経営etc…)
・Ver3.5にてモンド地域イベントが開催されているのにも関わらず、当時10バージョン以上復刻がされていなかったエウルアを含めたモンド星5キャラクターが一人も復刻されなかった。そのような異例待遇は後にも先にもこの時のみ。

 ……などなど、正直まだまだ言い足りないのですが、とにかく私はこのVer.2.8にて「モンド以外の地域に対しての失望感」を爆発させてしまったのです。
 モンド以外のキャラクターを全て瀕死状態にし、聖遺物を全て取り上げて星1武器を持たせ、誕生日メールやバッグの料理すら消去するほどに……。

モンド縛りのために必要なこと

計19人、右下のトーマは普段使っていません

 さて、私がモンドのキャラクターだけを使い続けていることの説明としてはこんなところですが、実際に私が本当にモンドだけを使っている証拠はあるのかとお思いになる人も居るでしょう。

 確かに常時動画配信をしているわけではありませんし、普段のフィールド探索においてのプレイについては先述した"キレ"と"執着"で信じてもらうしかないのですが、少なくともエンドコンテンツ「深境螺旋」については証拠を提示できます。

 これはモンド籠城一周年の時につぶやいたツイートです。よく見てみると、モンド地域のキャラクターたちだけで各期のクリア評価が星36のMAXであることがお分かりになるかと思います。ところどころ星36でないところがありますが、1バージョン内で2~3回は同じラインナップでの更新が続くため、一度MAXでクリアしたラインナップを次の更新時にサボっていた箇所になります。

 少なくとも、Ver.2.8からVer.4.7までの計18バージョンのラインナップは全て、モンド地域のキャラクターのみで星36を取り続けています。私のTwitterアカウントのハイライト欄を遡ってもらえばリザルトを確認できますし、メディア欄には各期のプレイ動画もアップロードしています。色々と邪魔(※というより不快)なツイートもあるかと思いますが、発言に足る信憑性があるのか気になる方はどうぞご確認下さい。

 時間制限コンテンツの深境螺旋はこれといって制約の無いフィールド探索より遥かに縛りプレイが困難なため、これでフィールドでも同様の縛りプレイをしていることの信憑性が増すかと思います。むしろここから先の文章は全て深境螺旋前提のものになりますので、かなりシビアな表現が続きます。




キャラクター性能の低評価を苦痛に感じる方はここでブラウザバックしてください。




必要なのはお金と時間と運で、愛は誤差

 さて、ここからはモンド縛りにおける考え方のお話をしていきたいと思います。愛や贔屓という色眼鏡を外して真摯かつ公平に。いえ、なにも愛の力を否定しているわけではないんですよ。確かに私が2年間もこんな縛りプレイをやり続けてこられたのは、モンドへの好意によるところがほとんどだと思います。

 しかし現実的に考えてみてください。毎年毎年凝りもせず愛を謳っている24時間テレビが地球を救ったことがありますか?私はそんな場面見たことありませんし、なんなら24時間テレビ自体を見たことがありません。愛だけでは地球を救えないし、愛だけではモンドを活躍させることも出来ないのです。

 さて、ではどうすればモンド縛りが出来るようになるのか。めちゃくちゃ簡単です。キャラクターの性能を上げたら良いんですよ。モンドのキャラクターの大半は性能がカツカツなため、これといった必勝パターンはありません。深境螺旋が更新されるたび、装備や編成ひとつひとつを見直し、行動パターンもガンガン詰めていく必要があります。

 実際この1年間は環境がインフレしており、私が初見で星36クリア出来たことは片手で数えるくらいしかありません。あらゆる状況に後出しから対応できるような、柔軟かつ豊富なリソースが求められるようになっています。

 さらに深境螺旋にクリアタイム以外での評価方式が存在しないのもあって、どのような編成を組んだとしても分間火力=キルタイム重視になってしまいます。つまり「様々な状況に対して柔軟に対応できつつ、一定以上のクリアタイムを保証するにはどうすればいいか」ということですね。

 はい、答えはお金と時間と運です。いきなり身も蓋も無い話ですが、キャラクターの性能に関わる部分を分解してみると分かりやすいかと思います。

キャラクターの性能を構成する要素について分解してみよう

モンド縛りの要、ガイア

①キャラクター本人が持つスキルの基礎スペック
②キャラクターを育成することで得られるステータス数値
③武器を付けることで得られるステータス数値
④聖遺物を付けることで得られるステータス数値


 これらのうち、①は我々にはどうしようもない部分です。なぜなら開発側が決めたものですからね。モンドのキャラクターたちはこの①が現行キャラクターに比べてかなり弱いため、縛りの難易度が高くなっています。
 既にプレイヤーの操作技術で覆せるような性能差では無くなっているので、夢を見るのはやめて現実を受け入れましょう。


 ②はかなり重要度な項目ではありますが、前提でしかありません。キャラクターレベルや主要スキルのレベルをMAXにして初めてモンド縛りの土俵に立てるくらいには当たり前の要素になります。ここに育成リソースを割けないのであれば、そもそもモンド縛りは不可能に近いと思います。


 ③はこの中でも最も重要と言っていい部分であり、該当キャラクターに適した武器を持っているか持っていないかで、星36クリアと星33クリアくらいの開きが生まれます。

 そして私の所持している星5武器は大半が無凸ですが、星4武器は完凸で運用しています。このゲームの武器はガチャから排出されるため、お金が必要ですね。特に最近は星4武器縛りまで行くとなかなかに厳しく、出来ることなら星5武器が欲しいところです。


 ④は重要性こそ③ほどではないですが、先述した柔軟性を支える基礎であるため、最も時間がかかる部分になります。詳しく解説すると小説が書けてしまうため割愛しますが、かなりの種類の厳選済み聖遺物セットが必要になります。

 原神プレイヤーに普及した概念として「聖遺物スコア」というものがありますが、私がモンドのキャラクターたちに装備させているものは大体が"スコア180~200程度"になっています。

 もし私が「スコア150の聖遺物を付けてモンド縛りをやれ」と言われたら、その無理解な頭に助走を付けて殴りかかります。出来るわけねえだろ。

 そして原神プレイヤーならご存知の通り、スコアの高い聖遺物というのはリアル日数による試行回数+確率で手に入るモノであるため、必然的に時間と運が必要になります。

 そういえば聖遺物をその人の技量か何かのように宣うプレイヤーがチラホラ居ますが、その人の能力や努力は1ミリたりとも関係ありませんからね。こればかりは完全に運ゲーなので諦めてください。運良く出たら嬉しいし、運悪く出なかったら悲しい、それだけの要素です。

 私たちに出来ることがあるとすれば、いつか確率が収束する時が来るのを祈るか、聖遺物を強化するときに各々の信じるプラシーボ儀式を行うことだけです。

各キャラクターの性能を掘り下げる

 モンドのキャラクターの大半が現行キャラクターより性能が劣っている……というのは原神プレイヤーにとって周知の事実だと思います。とはいえ、全員が全員同じレベルの能力であるわけもなく、モンドの中でもかなりの幅があるのです。

 そこで私が完全に独断で作成した強さのランキングをもとに、各キャラクターひとりひとりに注目して見ていきましょう。一応断っておくと「モンド縛りにおいての強さのランキング」であるため、草元素などのモンドには存在しない要素や、モンド以外のキャラクターと組み合わせた際のシナジーなどは度外視しています。

俗に言うTier表というやつです

 今回のランキングはSからCまでの4段階で強さのランクを設定しました。上のランクに行くほど強く、そのランクの中でも左に行くほど強いと思ってください。

 基本的に星4キャラクターは完凸(6凸)、星5キャラクターは4凸程度を想定しています。とはいえ星5キャラクターが完凸していたところで大幅な順位変動はありませんし、あったとしてもエウルアがAランクに入ったり、そのランク内で順位が高くなるくらいでしょう。

 しかし、まず"強い"という言葉にはかなり解釈の幅があるため、このランキングの評価の意図を補足します。

・「このキャラクターが居なければ組める編成の幅が狭まる」と感じる万能性を持ったキャラクター
・モンドにおいて唯一無二の能力を持っており、特定の状況への対策となるキャラクター
・最適な編成にした際、パーティの総合ダメージを高めてくれるキャラクター

 強さの定義としてはこんなところで、上記の3要素のいずれかあるいは全てを持ったキャラクターほど上のランクへ設定しています。逆に、これら要素の反対の性質を持つキャラクターほど下のランクになります。

・「このキャラクターのためだけに編成の幅が狭まる」と感じる自己中心的な性能を持ったキャラクター
・主な能力を代替出来るキャラクターあるいは代替手段があるため、必然性に乏しいキャラクター
・最適な編成であっても、パーティの総合ダメージに貢献しにくいキャラクター

 
こういった性質を持つキャラクターほど下のランクへ設定しています。とはいえ、先述した通り深境螺旋はクリアタイムのみが評価基準であるため、最終的なクリアタイムが早くなるキャラクターであればその限りではありません。これ以降はその辺りを深く掘り下げていくこととします。

Sランク

Sランクは深境螺旋のラインナップによって評価がかなり前後します

 まずはSランクのキャラクターたち。まずパッと見て分かる点として、風元素のキャラクターが二人居ることと、裏からダメージを出すことに長けたキャラクターが多いことでしょう。

 そもそもモンドの抱える問題として「メインアタッカーのダメージが足りない」というものがあります。これは単純に4年の歳月でキャラクターのインフレが進み、現行のアタッカーに比べてダメージが低いのにも関わらず、現行のアタッカーを想定したHP数値を持つ敵を倒さなければならないためです。

 モンド縛りにおいてメインアタッカーだけで戦うというのは無理のある話であり、メインアタッカーが戦う裏からも継続的にダメージを出していかなければいけないのです。それでやっと現行のアタッカー単体とトントンか、それ以下のダメージを捻り出すことができます。

 そのため、そもそものダメージすら足りていないメインアタッカーはSランクに置かず、裏からダメージを出せつつ一芸を持ったキャラクターたちが並んでいるというわけです。


 ウェンティスクロースは聖遺物「翠緑の影」により敵の元素耐性を下げる役割に加え、集敵などのサポートも複数担えるユーティリティ性の高いキャラクターです。拡散出来る元素を主体としたパーティであれば、この二人を安定して二・三番手に採用するほど重要なモンドという組織全体から見た潤滑油ポジションになります。

 集敵性能の方向性に違いがあることと、本人がダメージを出すか味方のダメージを底上げするかの差があるため、実はこの二人の役割が食い合うことはありません。


 ベネットは圧倒的なヒール能力と攻撃力バフのサポート性能に加え、自身がメインアタッカーとなれるほどのダメージ効率を持っています。裏に控えたキャラクターのダメージを底上げしつつ、自らも表に出てダメージを出すという二刀流を現実的にこなせるモンドの大谷翔平です。まあベネットの強さはいまさら語るまでもありませんね。


 フィッシュルはSランクの中で唯一サポート性能を持たない純粋なサブアタッカーであり、単純なダメージ効率のみでSランクに入っている完全な異能生命体です。特にVer.4.0にて実装された聖遺物「黄金の劇団」との噛み合いが素晴らしく、犯罪レベルのダメージバフの恩恵を常時受けられる点で評価が高まっています。単体に対する雷元素の付着能力でもモンド最強格であり、とにかくダメージを出すことに直結した能力に秀でています。


 ロサリアは使い勝手の良いブリンク(移動)スキルや会心率バフ・物理耐性デバフなどのユーティリティ性の高さが魅力です。さらに本人が裏から出せるダメージや元素付着の効率も高く、ミクロ・マクロの両面で器用かつ堅実な立ち回りが得意なキャラクターとなります。装備の柔軟性もかなり高いため、パーティによって全く違った役割を担うカメレオン存在です。


 モナはモンドに二人しか居ない貴重な水元素キャラクターのうちの一人で、蒸発・凍結という強力な元素反応の要となるサブアタッカーです。特殊なダッシュ仕様やデコイ生成によって敵の攻撃を往なすことにも長けており、凍結反応と組み合わせることで戦闘の安定性を高める実質的なサポーターでもあります。避けられないはずの運命(本人談)を先送りに出来てしまう矛盾の鬼でしょう。

Aランク

Aランクは星5キャラが多い

 次にAランクのキャラクターたち。ノエル・クレー・ディルックなど、裏からダメージを出すことが不得意なキャラクターが多いのが特徴です。先述した通り、モンドのメインアタッカーは単体では火力が足りません。必ず他のキャラクターからの支援を必要とする性能であり、編成する際にはメインアタッカーを中心に他のキャラクターが組み込まれることとなります。

 支援さえあればダメージが出せるものの、編成の柔軟性が無いアタッカーたち。その中でもノエル・クレー・ディルックの三人は特定状況の対策となり得る一芸に秀でたキャラクターとなります。


 ガイアはダメージ総倍率だけを見ればモンドで最強格のスキルを持つ生粋のサブアタッカーです。しかし本人の攻撃力が低く自前のダメージバフを持っていないため、額面の割にダメージが出にくい問題を抱えています。

 さらに凸効果発動の重要性が高すぎるあまり単体の敵に対しては総ダメージが半減してしまうため、ムラが激しく扱いに難を抱えたキャラクターです。しかし、理想的な動き方が出来た場合はSランクに匹敵する能力を秘めた伸びしろの擬人化です。


 ノエルはモンドに二人しか居ない貴重な岩元素キャラクターのうちの一人で、元素爆発発動後の範囲攻撃と耐久力に長けたメインアタッカーです。ただ岩元素自体が耐久力のみに焦点を絞った元素であることが足を引っ張り、元素反応によるダメージアップを期待出来ない純粋なダメージ倍率勝負を強いられてしまいます。

 さらにノエル本人の元素粒子生成能力が皆無に等しく、元素爆発無しではまともに戦えないこともあり、編成の柔軟性が著しく低いという弱点があります。とはいえ最適な編成で運用した際の安定性は相当に高く、かなり堅実派なメイドです。


 クレーは競争率の高いモンドの炎元素アタッカーの中でも元素付着力に秀でたキャラクターです。元素スキルと元素爆発がどちらも多段ヒットするため、控えのキャラクターに炎元素関連反応を起こさせる能力で右に出る者は居ません。

 ですがクレーのメインウエポンである重撃は単発ダメージであり、自分で蒸発・溶解ダメージを出そうとするとスキル運用に制限がかかってしまいます。それに加えてあらゆる挙動がワンテンポ遅く、耐久力が低い割に被弾しやすいという欠点を抱えています。効率的に運用するには敵・味方双方をかなり選ぶ、好き嫌いが激しいお子様と言えます。


 ディルックはモンドの炎元素アタッカーの中でも柔軟性に優れたキャラクターです。元素スキルはそこそこの倍率の単発ダメージを任意間隔で3回までヒットさせられるため、自身が反応を起こす側にも反応の下地を作る側にもなれる器用さがあります。さらに広範囲の敵を押し流す元素爆発も水平方向への集敵手段としてかなり重宝します。

 とはいえ本人のダメージ自体は控えめな部類であり、複数を相手にしづらいスキル挙動も相まって裏からのダメージソースに頼らざるを得ません。孤高の存在というイメージに反した、他者との連携に重きを置く貴公子です。


 ジンはモンドの風元素キャラクターの中で最も出来ることが多い反面、最も評価がしづらいキャラクターとも言えます。集敵・ノックバック性能に優れた元素スキル、圧倒的な回復量と対元素付着性能を持つ元素爆発、攻撃速度を提供できる貴重な2凸効果。とにかく様々な事が出来るのですが、そのどれもが他のキャラクターにも出来ることでもあります。

 それら全てを一人で担えることが強みではあるのですが、ひとつひとつの要素の噛み合いが良くないこともあり、何かひとつに特化したキャラクターの方が良い結果を得られることが多いことも事実です。日々の激務っぷりを体現した、引く手数多のハードワーカーです。

Bランク

意外と使う頻度は多かったりする

 次はBランク。なんとも言えないメンツが揃っていますが、エウルア以外は編成の隙間に潜り込むことが多いです。自分でダメージを出すよりパーティ全体のダメージに貢献することが得意なキャラクターたちですね。実はパーティの中心になりやすいAランクのキャラクターより採用率自体は高いことが多く、穴埋め役としての存在感は随一になります。


 アンバーはクセの強いデコイ(囮)スキルと、圧倒的なヒット数による元素付着能力に優れた元素爆発を持つサブアタッカーです。固有天賦や凸効果には重撃関連のものが多いのですが、少なくともモンド縛りにおいてはメインアタッカーではなくサブアタッカーと思ってください。

 元素爆発により10秒間の攻撃力バフを得られる完凸効果が特に強力で、クールタイムが12秒であることも相まって、自分である程度のダメージを出しながらパーティ全体のダメージも底上げできる柔軟さが魅力です。

 一応やりようによってはメイン採用が可能なポテンシャルはあるのですが、メインに据えるためのコストがとても重いため、本人のフレキシブルな性能も加味するとサブに添える形が綺麗でしょう。ざっくばらんに見えて、意外と器用で協調性のある活発系女子となります


 エウルア
は渾身の一発に全てを賭ける元素爆発と、その一発のダメージを底上げすることだけに注力する割り切ったスキル構成の物理型メインアタッカーです。理想的な動きが出来た場合のダメージに関してはモンドでもトップクラスです。しかしそのために支払うコストが膨大であることがネックで、その点だけでBランクとした唯一の星5キャラクターとなります。

 必要エネルギーもクールタイムも重い元素爆発の一発以外は、基本的に単体に対してしかダメージが出ないこともあり、敵の数や秒間あたりの数値に直すと意外とダメージが出ていないことも多いです。さらに元素爆発のダメージを担保するためには途切れないように通常攻撃を当て続けることが必要と、とにかく制約が多く雁字搦めにされてしまいます。

 逆に言えば、物理攻撃が有効で鈍い単体の敵に対しては無類の強さを誇る、弱い者に対してだけ滅法強い攻めの鬼です。


 ミカは一切の攻撃能力を持たない代わりに、豊富な通常攻撃バフと多少の回復能力を両立した生粋のサポーターです。特に攻撃速度や物理方面へのバフが中心のスキル構成で、物理通常攻撃を軸に戦うエウルアやレザーを採用する場合はほぼ確実に二番手を担うことになります。

 しかし固有天賦の物理ダメージバフは複数の敵が存在する状況でなければ発揮されず、複数を相手にすることが不得意な物理通常攻撃との噛み合いが悪いことが惜しい部分です。

 とはいえ完凸効果の尋常ではない量の物理ダメージバフや、お手軽な攻撃速度バフだけでお釣りが来るサポート能力ではあります。ある分野だけに特化することが食い逸れないためには重要なのだと教えてくれる、誰もやっていないニッチ産業を生業とする職人でしょう。


 ディオナはあらゆるサポート能力をこれでもかと詰め合わせた万能サポーターです。取り回しの良いシールドスキルには、追加効果としてスタミナ消費軽減と移動速度バフが付いてきます。元素爆発の回復フィールドに至っては、敵のダメージを軽減する珍しい追加効果に加えて、完凸効果によって元素熟知まで提供出来る高性能っぷりです。

 その代わりに本人の攻撃能力は著しく低く、味方の行動の安定性を高めつつ多少の火力寄与をする方向性のスキルセットとなります。タイムアタック制かつリトライ制限がない深境螺旋においては安定性より理論値の高さが求められがちであり、非常に有用なキャラクターでありつつも固定編成のパーティに恵まれません。本人の能力自体はとても高いはずが、世間の風潮と噛み合わず報われない苦労人ポジションと言えます。

Cランク

積極採用することはない

 最後にCランク。基本的にパーティの軸になりえないか、軸に出来たとしてもわざわざ採用する必要性が薄いキャラクターたちになります。レザー以外の3人はサブアタッカーやサポーターとしての色が強いですが、あえて理想的なパーティから崩して採用すると総合ダメージが下がったり取り回し面が悪化してしまうことが多いです。

 とはいえバーバラとアルベドに関してはモンドにとって貴重な水・岩元素キャラクターであることから環境次第では評価が一気に上がることがあり、本人の性能は低いながらも相性で得をすることも多々あります。


 リサは超高倍率の単発範囲攻撃スキルと超多段ヒットの元素爆発を両立したサブアタッカーです。単純なスキル倍率だけであればモンドでも指折りの高火力であり、理想的な運用が出来た場合のダメージは配布星4と侮れないほどです。さらに元素爆発には敵の防御力デバフ効果まで付いており、自らダメージを出しながらパーティ全体のダメージを底上げしてくれます。

 しかしその実態としてはとにかくダメージが出るまでが遅く、秒間に直すと大したダメージ量ではなかったり支払うコストが膨大であるおかげで、表に出ていれば出ているほどパーティ総合ダメージが下がっていってしまいます。

 一見すると高倍率なスキルは16秒という長大なクールタイムに加えて2秒の無防備な詠唱が必要で、とにかく取り回しが悪い性能となっています。そのしわ寄せとして80ものエネルギーが必要な元素爆発が円滑に回らず、「味方のダメージを底上げするために味方からエネルギー面のサポートを受けなければいけない」本末転倒な状況に陥ってしまうのです。本気で取り組んだ際は非常に優秀であるのに、腰の重さで損をしている秀才です。


 バーバラは性能のほとんど全てをHP回復能力に寄せた生粋のヒーラーです。スキルは表に出ているキャラクターの継続回復、元素爆発はパーティ全体の一括回復と、癖がなく使い勝手の良い性能に纏まっています。

 それだけHP回復に特化していることもあって、回復スキルを持つキャラクターの多いモンドの中でも群を抜いた回復性能を有しています。加えて星4キャラクターの中で唯一の元素爆発カットイン演出持ちであるおかげで緊急回避にも長けており、数値には出ない生存性まで高いと言えるでしょう。

 ただしキャラクター性能の大半を回復能力が占めているということは、前述した通りタイムアタック制の深境螺旋との相性が著しく悪いということになります。行動を安定させるにしても他のヒーラーキャラクターの方がダメージに寄与しやすいため、水元素が重宝する場面以外での採用はパーティ総合ダメージを下げるだけです。

 逆に言えば水元素が重宝する場面では途端に評価を上げることが多く、炎元素のシールドを展開する敵に対してはモナを押しのけて第一候補となることもあるほどです。水元素の神の目という、神からの授かりものに救われた正真正銘の牧師ですね。


 アルベドは手軽かつ継続的に岩元素ダメージを与えられるスキルと、元素熟知バフを提供できる元素爆発が特徴のサブアタッカーです。草以外の元素が付着している場合は追撃で結晶反応が起きるため、意識的に結晶を拾っていけば結晶シールドのスーパーアーマー(中断耐性)を獲得出来るのが何よりの利点でしょう。

 スキルを設置してしまえば最短で2秒ごとに1回追撃してくれる手軽さが魅力ではありますが、追撃は敵へのダメージと同時に狭範囲ダメージが発生する仕様のため、シールドを貼った敵や散らばった敵には無力であるのが欠点となります。さらにBOSS級モンスターの当たり判定に引っかかった瞬間に消失してしまう仕様があり、タイミングや置き場所によっては設置してすぐ消失する無駄な時間が発生することもあります。

 元素熟知バフを提供できることから他元素同士のサポートが得意であるように見えて、2秒に1回の岩元素追撃によって元素付着を半分消費してしまい「水下地→炎蒸発」や「炎下地→氷溶解」や「拡散」などで残った元素が消えてしまうため、結果的にはダメージが下がってしまうことが多発します。理想的なパーティ構成の一枠をアルベドに入れ替えた結果、総合ダメージの差を比べるとアルベドの恩恵が薄いこともあるでしょう。

 基本的には採用価値が低いと言わざるを得ない性能ではありますが、元素反応を主体とせず岩元素粒子の重要性が高いノエルや、アルベドが消費する元素付着が誤差になるほど付着能力に優れたガイアやクレーなど、欠点を補う構成であれば頼もしいキャラクターです。個人プレーを得意とするようで、実は周囲の人間に生かされているホムンクルスです。


 レザーは元素爆発を発動した後の高速通常攻撃を主体とした物理アタッカーです。元素スキルは元素爆発の起点、元素爆発は通常攻撃の起点と、理路整然としたスキルセットの美しさは素晴らしいものがあります。

 スキルで得られる雷の印スタックによって元素チャージ効率を底上げし、元素爆発を発動することでスタックを解除する代わりにエネルギーを固定値回復と、行動ルーチンの分かりやすさで右に出るものは居ません。元素爆発の必要エネルギーこそ80と膨大ですが、元素スキルや固有天賦にエネルギー関連のものが多く、実際は必要エネルギー60とそう変わらない程度になる割に継続時間が長いのも評価点です。

 ただ通常攻撃以外のダメージソースに乏しいため、複数の敵や物理耐性の高い敵に対しては無力に等しく、単体の敵相手であっても他アタッカーに総合ダメージで負けてしまうことが多くあります。レザー自身の物理攻撃をサポートしつつ裏からダメージを出せるキャラクターと組み合わせることが必須であり、パーティ編成のコストが重いことも大きな欠点になっています。

 同じ物理アタッカーのエウルアより総合ダメージが低いこともあり、わざわざレザーを採用する意味は薄いと言わざるを得ないですが、完全な物理攻撃前提のスキルセットではないため差別化は可能です。それが強いかどうかはお察しください。野生動物然とした荒々しさの中に秘められた、人間としての知恵が垣間見える少年です。

おわりに

 以上がモンドに属する19人のキャラクターのざっくりとした評価ですが、下のランクに行くほどなぜ弱いのかを解説するために文量が長くなってしまいました。もちろんここに書いていない仕様などが大量にあるため、ひとりひとりの性能や装備・編成面などの掘り下げを行いたいですね。ただ19人分の詳細な運用を解説してしまうととんでもない文量になってしまうので、一旦ここで区切りとします。

 なぜ私が長いあいだ無謀な縛りプレイをしているのか、そしてどういった考えを持っているのかを、2年という節目のタイミングで備忘録として残す記事でした。実用性は皆無に等しい記事だとは思いますが、今後モンド縛りに手を出してくれるプレイヤーが一人でも増えたら嬉しく思います今から始めるのはキツすぎますが。

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